KPOPスターに一流ブランドがラブコール…「ブランドアンバサダー」に

去る23日、ルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）は新しいグローバルアンバサダーに防弾少年団を選定したと公式に発表した後、ルイ・ヴィトンのメンズ総括デザイナーのヴァージル・アブロー氏が残したメッセージだ。アブロー氏は「防弾少年団がルイ・ヴィトンに参加することになって嬉しい」とし、「私たちが進めている非常に興味深いプロジェクトを、一日も早く共有したい」と期待感を表わした。

「ブランドアンバサダー（ブランド大使）」の辞書的な定義は「企業や機関がブランドを広報するために雇用・指名する人物」だ。ブランドアンバサダーを通じてブランド認知度を高め、さらに製品の売上げを向上させることができる。産業全般でさまざまなブランドアンバサダーが活躍しているが、最近は一流ブランドがKポップスターたちの「ソフトパワー」に注目してラブコールを送っている。 KポップスターたちがSNSなどを通じて強大な影響力を発揮しているからだ。

去る29日のインスタグラムを基準にしたフォロワーの数は、ブラックピンクのLISA（リサ）5154万人、JENNIE（ジェニー）4431万人、防弾少年団4055万人、G-DRAGON（Gドラゴン）1970万人、Kai（カイ）1200万人などが数千万人に達する分厚いファン層を保有している。

最近、ファッション業界では人種差別問題などによって「多様性」が話題になっている。高級ブランドがKポップスターをグローバルアンバサダーに掲げるのは、単にブランドの認知度を高めることを越え、「人種差別反対」や「多様性を受け入れる」などのブランドのアイデンティティと指向点を示すことができる良い方法になりうる。

高級ブランドが絶えずKポップスターたちにラブコールを送った結果、「人間シャネル（ジェニー、ジードラゴン、コン・ユなど）」、「人間グッチ（IU、カイなど）」という愛称を得るスターたちも増えた。ジェニー（シャネル）、ロゼ（サンローラン、ティファニー）、ジス（ディオール）、リサ（セリーヌ、ブルガリ、マック）などブラックピンクのメンバー4人はすべて、グローバルハイエンドブランドのグローバルアンバサダーとして活躍している。

シャネルはジェニーをブランドアンバサダーでありシャネルの美容モデルに選定し、2018年に開かれたシャネルのショーでは一番前の席に招待するなど、絶え間ない愛情を見せた。ファッション業界によると、若くてトレンディなミレニアル世代をターゲットにしているシャネルは、スタイリッシュなKポップスターたちに関心を見せたが、ジェニーのトレンディなスタイルがシャネルのイメージと合致してブランドアンバサダーに選ばれたことが分かった。ジェニーは公式SNSアカウントでシャネルのバッグや衣類など着用した製品を上げてブランドへの愛を示している。

リサはフランスの高級ブランドCELINE（セリーヌ）のグローバルアンバサダーとして、ブランドを代表してさまざまな姿を見せており、グローバルファッションアイコンとしての影響力を証明している。リサはセリーヌの代表的な製品や新製品を直接着用して披露するグラビアモデルなどで活躍し、「人間セリーヌ」というニックネームも得た。

イタリアのブランドGUCCI（グッチ）は韓国アーティストの名前を冠した最初のコレクションとして、EXOのカイとともに「カイ×グッチ」のカプセルコレクションを公開した。グッチのクリエイティブ・ディレクターであるアレッサンドロ・ミケーレ氏はカイの好きなテディベアをモチーフにして、男性と女性のプレタポルテとさまざまなアクセサリーで構成されたコレクションを披露した。

ハイエンドブランドのアンバサダーは、単に特定の製品を広報して売り上げを高める一般的なモデルの役割を超えている。長い歴史とハウスのアイデンティティを重視する高級ブランドに同時代的な意味を付与するものだ。ファッション業界によると、最近さまざまなハイエンドブランドのアンバサダーとして活動する韓国のアーティストたちは、世界的なブランドの認知度と影響力に圧倒されず、自分の個性でブランドに現代的な感性をただよわせるミューズの役割まで担っている。

あるファッション業界の関係者は、「韓国文化と名声は特有のローカルな感受性を土台に、グローバルな舞台にさまざまな経験を提供しながらも、誰もが普遍的に共感できるユニバーサル性を同時に提供する」とし、「世界的なファン層によって既に実証されたコンテンツのパワーとともに、ハイエンドブランドに多様性を吹き込むという面でも韓国スターに向けたラブコールは続くだろう」とにらんだ。