志尊淳が“可愛い”イメージ払拭した理由 話題のラブシーンも「方向転換をしたわけではない」<「バブル」インタビュー>
2022.05.11 08:00
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アニメーション映画「バブル」(5月13日公開)で主人公・ヒビキの声を担当した俳優の志尊淳(しそん・じゅん/27)。モデルプレスなどのインタビューでは、豪華な共演陣の中で挑戦した声優作品への思いや、“俳優・志尊淳”として変化し続ける理由に迫った。
志尊淳の新たな挑戦…「バブル」
日本が世界に誇るトップクラスのクリエイターが集結して製作された今作は、世界に降り注いだ泡“バブル”によって、重力が壊れた東京で、少年と少女の想いが引かれ合うグラビティ・アクション・ラブストーリー。「第72回ベルリン国際映画祭」に正式出品され高い評価を受けた。これまで映画「帝一の國」、ドラマ「きみはペット」(フジテレビ系)など“可愛いキャラ”のイメージが強かった志尊だが、クールなヒビキ役を演じる今作を含め、連続ドラマでのラブシーンが話題になるなど“見たことのない志尊淳”を見せ続けている。
イメージを払拭し、俳優としてさらにステップアップした理由は──?
志尊淳、名だたる声優陣との共演「プレッシャーしかなかった」
― 最初に台本を読まれた時の印象を聞かせていただきたいです。志尊:普段役者の仕事をする時の台本とは作りが全く違くて、画が見えない状況だったので、ワクワクして、未知なものに飛び込んでいく刺激がありました。
― その中で役作りはどのようにされたのですか?
志尊:声優だからこの役作りというのはなくて、僕を選んでいただいているということは、今までの形を変えてやってくれということじゃないと思ったので、役を演じている中で声だけを切り取っていただくという感じで進めていました。
― 宮野真守さん、梶裕貴さんなどと声優界で名だたる方たちとの共演となっていますが、プレッシャーは感じていましたか?
志尊:プレッシャーしかなかったです。すごい声優陣に囲まれている中で真ん中に立つことは本当にプレッシャーで、正直やりたくないと思いました…。作品のお話をいただいた時に、「本当に自分でいいの?足引っ張らない?」という考えがあって、すぐに「やりたいです」とは思えなかったんです。でも、監督とプロデューサーとお話しをさせてもらった時にすごい熱く語っていただいて、ここまで直接熱望されたのは初めてに近い感じだし、自分が求められているものを伺えたので、自分ができる精一杯のヒビキを演じようと思いました。
― これまでも声優作品には出演されたことがあると思いますが、その経験は自信に繋がっていますか?
志尊:経験値としては上積みされていますが、気持ちとして上積みされてはいなくて「前回上手くいったから今回もちょっと自信があるな」という思いは一切ないです。広い部屋の真ん中に立って、自分の声しか聞こえない状態で録っていたので、本当に自分との戦いでした。でも、完成した作品を見て、「この作品に携われて良かったな」「こんな素敵な作品の真ん中に立てたのは本当に幸せだったな」と思いました。
でも、声優の仕事をする時は、毎回「これで最後」と思っていて…。求めていただくことは嬉しいけれど、声優を本業にして本気で向き合っている人がいる中で、声優の仕事をやりたいとは簡単に言えないです。
志尊淳「生きるパワーをもらった」
― 今回の作品は、ファンタジーでもあるけど、当たり前だった日常が突然変化するという点では今の現実世界ともリンクすると感じました。志尊さんが作品に携わることで、改めて感じたことはありましたか?志尊:僕がこの作品を見た時に、生きるパワーをもらったなとすごく思いました。それぞれがどんな状況であれ今を生きていて、その中で彼らの役割だったり、恋愛や友情が育まれていたりするのを見て、こういう状況になってもそうなる世の中があるんだなと、前向きになりましたね。
― 志尊さんがもしヒビキと同じ状況になったら、何を希望にしますか?
志尊:その状況になってみないとわからないですが、1人だったら無理かもしれない…。やっぱり家族や周りの人と共存することが、自分の生きる源になるかなと思います。
― ヒビキのように、志尊さんが影響を受けた出会いはありますか?
志尊:本当に些細な出会いも含めて、その1つ1つで今の自分が形成されていると思うので、出会いからの影響は常に感じています。
志尊淳が“可愛い”イメージを払拭した理由
― 志尊さんといえば“可愛い”というキャラクターが確立していたと思いますが、最近はそのイメージを払拭して、俳優・志尊淳としての存在を新たに確立したと感じます。志尊さん自身は、これまでのイメージに悩んだことなどあったのですか?志尊:いっぱいあります。たまたまいただいた役が可愛いイメージのものが続いただけで、実際の自分は可愛くないし…。求められていることに全力で向き合った結果、可愛いというイメージに繋がって結びついた役もありますが、正直「可愛い」と言われることに対して悩んだことはあります。
“可愛い”というイメージがついたことに役者として悩むこともありますが、でも逆に“可愛い”というイメージがついていれば、違う一面を見せた時にその振り幅が広く見えるし、ちゃんと自分にとってそのイメージをプラスに変えられるように、無理をしなくなりました。今はイメージを無理に変えようと一切意識もしていないし、等身大の自分を常に出しているので、すごく楽になりました!
― 最近のドラマだと「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」(日本テレビ系)でのキスシーンも話題になりましたね。連続ドラマでのラブシーンも久しぶりだと感じたのですが…。
志尊:ゴールデン帯の連続ドラマでがっつりラブシーンがあったのは初めてじゃないかな?でも、それも別に方向転換をしたわけではないんです。“可愛い”というイメージがついていた時は「可愛い役をやらせるなら志尊だな」となっていてくれたと思うのですが、そんな僕に“かっこよさ”を求めてキャスティングしてくれる人は少なくて。なので、選ぶ側にとっても自分にとっても挑戦となる役でした。今までとは逆の魅力を引き出してくれる人には本当に感謝しているので、そこに応えたいから全力で挑んだという感じです。
― 役者として今後やりたいことはありますか?
志尊:自分がどうなるかはわからないので、役者としてこういう仕事をしたいという思いはあまりないです。その時に自分が良いと思ったものをやりたくて、それで後悔してもそれは全部自分の責任になるし、自分が想像していない仕事をもらえることがこの仕事をしていて1番楽しいと思っています。
志尊淳の夢を叶える秘訣
― 志尊さんの夢を叶える秘訣を教えてください。志尊:頑張っていれば、夢は叶うと思います。どのくらいその夢を叶えたいと思うか、そしてどのくらいその夢に対して行動できるかが大事です、本当に頑張って夢を叶えたい人は絶対に叶うと思うし、その夢を応援したい、助けたいと思う人が絶対にいる。僕も頑張っている人がいたら、その人の為に何かしたいと思います。
― 志尊さん自身が身をもって体現していると思いますが、夢が叶ったなと思った瞬間はありましたか?
志尊:やっぱりこうして日々仕事させてもらっているということは、夢が叶っているんだなと思います。
― ありがとうございました!
(modelpress編集部)
志尊淳(しそん・じゅん)プロフィール
1995年3月5日生まれ、東京都出身。2011年に芸能界デビュー。2014年『烈車戦隊トッキュウジャー』主演で注目を集める。2022年はドラマ「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」(日本テレビ系)に出演したほか、アニメーション映画「バブル」(5月13日公開)、映画「極主夫道 ザ・シネマ」(6月3日公開)に出演。また、GUCCIグローバル・ブランドアンバサダーに就任するなど、俳優業にとどまらない活躍を見せている。
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