モデルプレスのインタビューに応じた東啓介(C)モデルプレス

「ファイトソング」“クズキャラ”薫役で話題の東啓介、間宮祥太朗演じる“芦田”のような存在語る 舞台からドラマ進出で本音「壁がまだまだ立ちはだかっている」<インタビュー>

2022.02.08 23:00

2.5次元舞台、ミュージカルに加えドラマでの活躍も著しい俳優の東啓介(ひがし・けいすけ/26)。現在放送中のTBS系火曜ドラマ「ファイトソング」(毎週火曜よる10時~)には烏丸薫として出演している彼に作品への思いや、舞台から映像作品に進出した現在の心境、ファンへの感謝などについて語ってもらった。<モデルプレスインタビュー>

「ファイトソング」は女優の清原果耶演じる、空手の日本代表をめざすも夢破れ、人生どん底の主人公・木皿花枝を中心に、不器用な若者たちの恋と成長のヒューマンラブコメディだ。

東啓介/「ファイトソング」より(C)TBS
東啓介/「ファイトソング」より(C)TBS
東演じる烏丸薫は、間宮祥太朗演じる芦田春樹の元バンド仲間。解散後は金欠状態で、芦田の家に入り浸る姿が描かれる一方、得意の料理を振舞うなど、優しさをのぞかせる様子も印象的。

ミュージカル「テニスの王子様」シリーズ、ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』、ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』など話題作に続々と出演、2021年1月期に放送された日本テレビ系「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」で初のプライム帯ドラマ出演を果たした、ミュージカルから映像作品まで多岐に渡り活躍する東の現在に迫った。

東啓介「ファイトソング」での役柄を演じるうえで心掛けていることは?

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― 「ファイトソング」への出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか?

東:本当に驚きました。火曜10時という枠で、僕がああいった豪華な出演者の皆様と共演できると思っていなかったので、嬉しかったです。決定したときは、本当に早く皆様に会いたいなと、どんな作品になるんだろうとずっと想像していました。

― 東さんのイメージとはギャップのある役柄だと思いますが、演じる上で心がけていることはありますか?

東:1話から見てくださっている方は特に、薫は少し間違えると嫌な奴に見えてしまうので、憎めないイメージにすることはいつも心がけています。笑顔を絶やさない一方、観察力があって、物事を俯瞰で見ているようなキャラクターを意識していますね。

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― ファンの方からはどういった声が届いていますか?

東:やっぱり今まで全く見たことない役柄に驚いている声が一番多かったですね。バンドマンというのもなかなかないですし、料理もしますし、なかなか色々なシーンのあるキャラクターなので毎話楽しみにしてくださっています。

― 東さんのニックネーム「とんちゃん」でトレンド入りもされていましたね。

東:嬉しいですね。しかも2週連続でトレンド入っていて!僕の名前もそうですが、「ファイトソング」も常にトレンド入りしているので、嬉しいとともにそれだけの反響があるということを肝に銘じながらこの作品をもっと皆さまの期待に応えられるようにしていきたいなと思います。

東啓介、自身にとっての芦田のような存在は?

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― 元バンド仲間という、間宮さん演じる芦田と薫の関係性について、東さん自身はどういったふうに捉えられていますか?

東:男子特有の親友感というか…、どちらも言葉にしないけど分かり合っているんだろうなと思います。薫は芦田を支えてあげたい一方で、芦田に茶々を入れるのが楽しいと思っているので、上から目線でもの言うことや、邪魔をすることもあるんですけど、そのやり取りが無くなると寂しいんでしょうね。芦田が孤独に黙々と自分でやっているイメージですが、薫も意外と孤独なんです。だから必要以上にものは言わないですし、空気感でお互い支え合うようなイメージがあります。

― そんな東さんの、薫から見た芦田のような存在の方はどなたですか?

東:山木透という奴がいるんですけど、そいつは10年くらいの付き合いで、まさに2人のような関係性です。芸能を始めてから知り合った仲なんですが、たまたま地元が一緒で、よくご飯に行って、相談事を話し合って泣きあうこともあります。そんな自分の思い出を取り入れながら薫を演じていますね。

東啓介、間宮祥太朗・栗山千明との撮影現場での会話明かす

― PARKSでは「スタートライン」のMVも発表されていましたが、ドラムの演奏はいかがでしたか?

東:ピアノとギターは元々演奏できるんですけど、ドラムだけはやったことなくて。最初任されたときは不安でしたが、ビートを簡単にしていただいたというのもありますし、何度か練習させて頂いて、自信を持てるようにしてくれたので、本番は楽しかったです。

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― 海辺で演奏されているシーンがとても印象的でした。

東:年末に撮影して、海で風が強くて、それを避けられるところもなく、気温も低かったので、皆で何も喋らず固まっていたことを覚えています。その立ち尽くす姿の間宮くんを写真で撮りました(笑)。

― 間宮さんや弓子役を演じる栗山千明さんとのシーンが多いと思いますが、どういったお話をされることが多いですか?

東:間宮さんは、元々ギターをやられていて、僕も音楽をやるのでミュージシャンとしてのことや、プライベートのお話をすることが多いです。栗山さんはご飯が好きらしいので、撮影中にタッカンマリなどが出たときに、ずっと「食べたいなあ」と話していますね(笑)。

東啓介、共感する登場人物は?自身の“ファイトソング”も

東啓介(C)モデルプレス
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― ピュアな登場人物たちを描く今作ですが、東さん自身が共感するキャラクターはいらっしゃいますか?

東:薫と芦田にはめちゃくちゃ共感できますね。お金は集らないですけど(笑)。芦田みたいにぼーっとするときもありますし、薫みたいにふざけて茶々を入れることもあります。孤独が好きなときもあれば、1人だと嫌なときもあるので(笑)、少し面倒くさいんですけど、薫と芦田が合体した感じですね。

― 特に共感したシーンを教えてください。

東:花枝とのことについて芦田をあえておちょくったり、弓子に対して「素直じゃねーな」と言ってみたり、そういうところは自分にもあるかもしれないです。兄弟がいて、上を見て育ってきたので人をよく見てしまうんですよね。なかなか思いを口にしない相手に対して導き出すようにわざとふざけることはあります(笑)。

― 東さんの「ファイトソング」を教えてください。

東:中学生の頃から、PARKSのようなバンド楽曲を聴いてきたので、RADWIMPS さんの「ふたりごと」がすごく好きです。これを聴くとそのときひたむきに頑張っていた自分を思い出すので、当時に立ち戻らせてくれるようなファイトソングです。学生の頃はそれを聴きながら勉強やランニングをしていたので、何かを夢中にやっていた頃を思い出しますね。

東啓介の思う「大きな壁」とは ドラマ出演での葛藤

― 昨年「ウチカレ」で初のドラマ出演を果たされて、今作まで複数の映像作品に出演されていますが、振り返ってみていかがですか?

東:演技の面でも歌の面でも少しずつスキルアップはできていると思うんですが、もっと頑張らなきゃいけないなと思いました。舞台、ミュージカルの世界では、徐々に僕のことを知ってくださる方も増えてきていると実感していたのですが、違う世界に行ったら「東啓介って誰? 」という反応もあったので、立ち止まっていてはいけないと改めて感じて、再スタートを切るような気持ちになれた1年でしたね。実力だけではなく、周りの方の反響もすごく重要だと思うので、その難しさをすごく痛感しています。いろんな仕事ができて嬉しい反面、もっと大きな壁がまだまだ立ちはだかっているなと思いました。

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― 大きな壁というと?

東:めちゃくちゃわかりやすく言うと知名度ですね。今はネット社会なので、以前のように実力や、関係者や共演者の評判で起用してくれるのではなく、反響が大きい人が出演できる作品もあると考えています。そういったことを受けて、自分には何が足りないのかを考えつつ、 SNSなどでのセルフプロデュースも頑張らなくてはならないなと思います。周りの方々と協力して、今回の「ファイトソング」の成功とともにもっと皆様に自分の名前を覚えていただけたら嬉しいです。

東啓介、ファンの存在に感謝 映像作品に進出した理由

― ドラマへの進出を受けて、以前からのファンの方からの反響はいかがですか?

東:とてもびっくりされていましたね。やっぱり2.5次元の舞台をやって、グランドミュージカルをやって。これからもっといろんなミュージカルに出るのかなと皆さん思っていたはずで、僕も歌声を活かしたいと思っていました。ただ、3年ほど前から知名度などの壁にぶち当たって、より多くの人に知ってもらうにはどうしたら良いのか考えたんです。そこで、まだ踏み込んだことのなかった世界のドラマや映画などの映像作品にチャレンジすることになりました。ファンの方の中には、学生さんやバイトができない方もいると思うので、お会いしたくても中々舞台に来られない方には、家で僕が見られることにすごく喜んでいただいていました。

― ファンの方はどのような存在ですか?

東:保護者のようであり、友達のようであり、家族のようでもあり、デビュー当初からいつまでも見ていてくださる方もいますし、陰ながら応援してくださる方もいますし、本当にずっと覚えてくださるということが嬉しいです。その中でこうやって僕の名前を挙げ続けてくれているのは本当にありがたいので、舞台やドラマで僕に会える機会を増やしてどんどん恩返ししていきたいです。コロナ禍で中々会える機会もないので、何かで返し続けたいと常に思っています。

東啓介の目標・夢を叶える秘訣

東啓介(C)モデルプレス
東啓介(C)モデルプレス
― そんな変化もあった2021年を経て、2022年の目標を教えてください。

東: 2021年からも言っているんですけど、より多くの人に僕のことを知ってもらいたいというのが一番にあります。携わった人たちに感謝を伝えながらより大きな作品に携わりたいなと思いますね。

― では、夢を叶えている最中のモデルプレス読者に向けて、 東さんの考える夢を叶える秘訣のアドバイスをお願いします。

東:まずは、諦めないことが一番だと思います。成果が出なかったとしても、気付いたら身になっていることもあるので、諦めずにやり続ける。あとは自分を大切にしたほうがいいなと思います。いろんな人の意見を聞きすぎて、自分が自分じゃなくなるときとか、何で今これをやっているのかと疑問に思う瞬間が誰しもあると思います。そういうときに周りの意見を聞くことも大事ですし良いことだと思うんですけど、聞きすぎず、自分を大切にして欲しいです。

― 実際にご自身の気持ちを強く持ったことで、夢を叶えられたことはありますか?

東:以前、30歳になるまでに帝国劇場に立つことを目標にしていて24歳のときに立つことができました。当時は自分で進んでボイトレに通って、共演者の方からアドバイスしていただく機会もあったので、それが大きかったのかなと思います。実際舞台に立ったときは不思議な感じで、その公演が終わった後にようやく実感しました。

― では最後に、薫目線での今作の見どころを教えてください。

東:「チャラい」「憎めない」「可愛い」など、薫が今まで見せていたイメージから少し変わって、薫自身が自分や芦田に対して思っていることを出してくるので、その動向も是非楽しみにしていてください。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

「ファイトソング」第6話あらすじ

すっかり落ち込んでしまった花枝(清原果耶)をキャンプに誘い出した慎吾(菊池風磨)。一方、花枝の耳の病気は着実に進行していた。 そんな中、花枝は医師の立石から「病気のことを誰かに話した方がいい」と助言を受ける。

東啓介 プロフィール

東啓介(C)モデルプレス
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東は、1995年7月14日生まれ、東京都出身。2013年、『ミュージカル・テニスの王子様』2ndシーズンで本格的に俳優デビュー。その後、ミュージカル「薄桜鬼」シリーズ 、舞台「弱虫ペダル」シリーズなどに出演。舞台『刀剣乱舞』シリーズで人気を博し、最近の主な出演作に、ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(2019年)、『Color of Life』(2019年)、『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』(2020年)、『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~』(2020年)、『イン・ザ・ハイツ』、『マタ・ハリ』など。ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(日本テレビ系/2021年)で初のプライム帯ドラマ出演を果たし、現在TBS系火曜ドラマ「ファイトソング」(毎週火曜よる10時~)に烏丸薫役として出演中。

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