“本当の広瀬すず”探るインタビュー デビューから約10年…悩んだ日々と変化とこれから
2022.02.14 18:00
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ドラマ・映画・舞台・雑誌・CM・SNS、広瀬すず(23)の顔を見ない日は無いといっても過言ではない。そんな一線を走り続けて10年が経とうとする彼女が思う「本当の広瀬すず」とは。「ギャップに悩まされることも毎日でした」という10代があり、それを乗り越え自信と確信も掴んだという今、話を聞いた。
広瀬すず、20歳過ぎて生まれた変化
「カメラがある時点で本当の自分ではない気はするんですけど、素に近い。そこでの楽しい時間が嘘じゃないのは間違いないですけど、だからといって普段頑張っているわけではない。元々世間から見られているイメージと自分の本性とは違うと思うし、10代の頃はそのギャップに悩まされることも毎日でした」。デビューから約10年、23歳となった今も八面六臂の活躍が続く広瀬が考える自身の姿。「私が観てもらっているのはだいたいが演じている役。その役のイメージが強いということはその作品に影響されている人がたくさんいるっていうことだから嬉しい」。俳優としての喜びを口にするが、“世間が観る広瀬すず”と“本当の広瀬すず”、本人にも明確に説明出来ないという。
ただ1つ言い切ったのは「普通の23歳」であること。まわりとの差は「ちょっと社会に出たのが早いかなっていうぐらい」。
今は10代に比べると世間とのギャップにストレスを感じることは無くなった。「自分のやりたい事、好きな事がなんとなく分かってきた。“これだ”みたいな確信ではないけど、『こういうことが好きだからやりたい』と感じることが前より強くなってきたのかも。20歳過ぎてから分かりやすく自信と確信が持てる感じがすごくあって、それだけでだいぶ自分の意識とかやり方とか考えとか変わりました」。
目指したのは「絵本のような写真集」
デビュー10周年を迎えた記念写真集『レジャー・トレジャー』(講談社)。そこにも作り物ではない笑顔をみせる“本当の広瀬すず”がいる。広瀬自身も企画段階からスタッフとしても参加し、彼女が信頼するスタッフとともに作り上げた、いわゆるグラビア写真集とは一味も二味も違う作品。世界のあちこちへ行ったわけでもなく、刺激にあふれたカットが続くわけでもなく、そこにいるのは“本当の広瀬すず”。
目指したのは『絵本のような写真集』。
「その時しか撮れない姿を撮ったり、綺麗にしてもらったりする写真集は全然作る気が私の中には無くて、インテリアにもなるような空気感の本を作ってみたい、肌触りの良い滲みやすい質感のものができたらいいなと最初にお話させて頂きました。『レジャー・トレジャー』には、仕事とかを忘れた“宝物のような時間”っていう意味を込められていて、まさにそのタイトルどおりの時間を過ごさせてもらって、それが形になりました」。
「ギリギリまで色んな方が粘って案を出してくれて、それをヒントに自分らしく、嘘なく自分に近づけるかをテーマに考えていました」。足掛け3年にも渡る作品は、みるたび、みる時間によって印象が変わるキラキラした時間が詰め込まれた。
「写真だけだと絵本にはならないかなって思って活字を入れたいですってお願いしました。1行ずつあるだけでも絵本っぽくなるし、何かこの本の中でずっと動いてる、躍動感のある時間があってもいいかなと思ったので。奥山(由之)さんに撮ってもらいたいと言ってお願いしたんですが、期待以上というか思っていた以上に好きな写真がいっぱい出来上がってすごく大満足しています」。
これからの10年
これまでの10年があれば、これからの10年も続く。最後に次の10年のビジョンを尋ねた。「どうにでもなれと思うんですよね(笑)。なりたい像は全くなくて、プライベートもお仕事も楽しく、『今楽しければいいや』のほうが強いかもしれない。でも、勇気を持てば捨てるのも簡単に出来ちゃうじゃないですか、だから常に緊張感や心構えも持っていたいなとは思っています」。微笑みながら返してくれたこの言葉に、さらなる進化への期待がふくらんだ。
(modelpress編集部)
広瀬すず『レジャー・トレジャー』(2022年2月18日発売)
日本女優の顔として今や押しも押されもせぬ存在感を示す広瀬すず。本作はデビュー10周年の節目を迎える彼女が、企画段階からスタッフとしても参加した、いわば自己プロデュースともいうべき写真集。足掛け3年にわたり、彼女が信頼するスタッフとともに幾度もの打ち合わせ、撮影を重ね、原稿を書き、ブックインブックとして掲載。広瀬すず直筆の文章と、自身が撮った写真を掲載したオリジナルページは必見。さらには装丁やデザイン案まで出して丁寧に編み上げた。
パートナーとしてシャッターを押し続けたのは奥山由之。写真家・映像作家として国内外の賞を受賞する若き才能が、広瀬すずの飾らない素顔を切り取った。デジタル全盛の時代にあって、全編フィルムを使用した。
広瀬すずプロフィール
1998年6月19日生まれ。静岡県出身。2012年モデルとしてデビュー後、CM、ドラマ出演と活動の幅を広げる。主な出演作に、映画『海街diary』(第39回日本アカデミー賞 新人俳優賞)、『ちはやふる』シリーズ、『怒り』、『三度目の殺人』(第41回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞)、『いのちの停車場』、ドラマ『学校のカイダン』、連続テレビ小説『なつぞら』、『anone』。ファッションモデルとしても現在はLOUIS VUITTONのアンバサダーを務める。
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