スマホの格安新料金プランってどうなの?ドコモ「ahamo(アハモ)」の担当者に直撃インタビュー
2021.03.03 20:30
色々なオプションがあってイマイチわかりにくいスマホの料金プラン。各キャリアから格安の料金プランも発表されたけど、「なんでそんなに安いの?」「プラスでお金は取られないの?」「利用できないサービスはないの?」と詳しい内容が分からない方も多いはず。そこでドコモの新プラン「ahamo」担当者にモデルプレスが直撃しました。
目次
ドコモの新料金プラン「ahamo」
昨年の12月に発表されたドコモの格安新料金プラン「ahamo」。月間データ容量20GBを月額2,700円(税抜)で利用でき、実店舗での申込は行わずオンライン専用なのも大きな話題を呼びました。現在先行エントリーキャンペーンも始まっており、サービス開始の3月26日まであと少し。その前に「どうして安いのか?」「今までと何が変わるのか?」などの疑問を解消するため、モデルプレスが「ahamo」担当者にインタビューを実施。
今回インタビューに応じてくれたのは入社5年目の高山賢人さんと入社3年目の佐々木千枝さん。若手ながら「ahamo」開発の中心にいるお2人に、プランに込めた想いや格安料金が実現した裏側を語っていただきました。
若手社員が中心となり誕生
― 「ahamo」はZ世代(10代~20代)をターゲットにしていると伺いました。具体的にどんなサービスか教えていただけますか?高山:「ahamo」は月間のデータ通信量が20GB使用できる2,700円(税抜)のプランで、20GBを超えても最大1Mbpsの通信速度でご利用いただけますし1GBを500円(税抜)で追加購入することも可能です。また国内の5分無料通話が含まれており、5分以内であれば追加料金は発生しません。今使う機会は少ないと思いますが、海外でも20GBの範囲内であれば現地の通信を利用することができます。4Gはもちろん5Gもご利用いただけます。
佐々木:シンプルなプランでわかりやすく、若い方に好きなプランとして「ahamo」を選んでいただきたいと考えながら作りました。若い方をターゲットにしているので店舗での契約は行わず、オンライン専用となります。オンラインのみの対応に不安を感じる方もいるかもしれませんが、シンプルなサービスだからこそ必要最小限の情報入力で契約できるような仕組みにしました。分からないことがあればアプリやチャットを使い、対面せずに聞くことができます。コロナ禍の影響もあり、人に会わずに契約できるのも「ahamo」の特徴だと思います。
― オンライン専用はスマホを当たり前に使う若者がターゲットだからこそですね。
高山:そうですね。料金プランも20代の若年層向けに設定しており、自分で携帯料金を払うタイミングで「ahamo」を選んでいただきたい想いがあります。今までの料金プランは家族で使うことを念頭に置いていたり、セット割引などの料金体系が当たり前になっていました。でも結局自分がいくら払うのか、自分にとって一番安い料金プランが分かりにくい状態だったんです。例えば新社会人の方が初めて携帯料金を自分で払う時に、不安を感じないプランにしたいと思いました。
― 「ahamo」というプラン名も特徴的ですが、こちらはどのような意味が?
高山:名前の由来は3つの意味が込められていて、物事を直感的に理解する“アハモーメント”、なるほどの英語表現の“Aha”、そして楽しい時に笑う感嘆詞“アハハ”の意味を込めています。初めてプランを契約する時に、少しでも納得して楽しい気持ちで選んでもらえるような名前にしました。実は「ahamo」というサービス名にOKが出たのは僕たちも驚きました(笑)。
佐々木:驚きましたね(笑)!
高山:ドコモの頭文字の取った「dポイント」など、弊社はしっかりとした理由があるサービス名が多いと個人的に感じていたんです。100通りくらいのネーミングから若手が選んだ案に対して、幹部の方が「若い子がそう言うならいいんじゃないか」とOKしてくれて。「意味はよくわからないけど響きいいよね」と思ってもらえるような柔らかいネーミングにできたのは驚きでした。
― 若手社員が中心だからこそ実現した名前なんですね。
高山:そうですね。その他にも「プラン説明を分かりやすくするため注釈(※印)をつけたくない」とか、「自分が払う料金を明確にするため期間限定割引をなくしたい」などの意見を反映してもらいました。家族向け割引などはまとめて使えば利用者様も安くなるし、事業としての収益を考えれば理にかなっていると思います。そこをあえて個人路線に絞り、若年層にも分かりやすく契約しやすいプラン設計に了承いただけました。
― 他キャリアも安いプランを出していますが、「ここならahamoは負けない」という部分はありますか?
高山:やはり通信品質だと思います。「ahamo」を構築する上で、Z世代の方にインタビューを行いました。直接会うことが出来ずリモートで行ったんですが、「地方だとドコモしか繋がらない」という声を聞くこともできました。リモートで各地の方にインタビューができたからこそ、日本全国どこでも使える通信品質は強みなんだと改めて感じました。
佐々木:旅行に行った時に「あれ?繋がらない」という経験をした方は多いと思うんです。そういったことも少ないですし、海外でも使えるのは「ahamo」ならではなのかなと思います。
2,700円(税抜)が実現できた理由とは?
― なぜ2,700円(税抜)という格安プランが実現できたのでしょうか?高山:やはり世代を絞ったのが大きいと思います。世代によって必要なものは違い、逆に不要だと思うものを削ぎ落とし「キャリアメールって本当に必要なの?これを外せばいくらになるの?」と料金を見直していきました。あとは店舗を介さずに行うことで、プロモーションコストを抑えることもできました。削減できた分を料金プランに還元して2,700円(税抜)が実現できたのかなと思います。
佐々木:キッズケータイやらくらくスマホなど幅広い世代に向けたサービスがあるからこそ、不要なものを削ぎ落とし10代~20代の方の「使い方」というものを見つけていきました。
高山:もちろん10代~20代しか使えないプランではないですが、コアターゲットに据えている方々に不便なく使ってもらえるプランになったと思います。
― SNSや動画を観たり投稿するには不便なく利用できるんですね。
高山:できます!と言い切れることってあまりないですが、これは自信を持って言えます!
佐々木:そうですね(笑)。
― ありがとうございます(笑)。基本料金の2,700円(税抜)からプラスでお金がかかる部分はありますか?
高山:ギガバイトを追加したり国内通話の時間を増やすなどオプション自体はありますが、マストでかかるものはありません。無料通話が超過した時には30秒ごとに20円(税抜)かかりますが、それくらいです。
佐々木:保証や新しい端末を購入すればお金はかかりますが、それ以外は特に何もありませんね。ずっと2,700円(税抜)のままです。
― 1GBを500円(税抜)で追加できるのも安いですが、これはどのように実現したんですか?
高山:料金プラン同様に、不要なプロモーション費の削減をするなどして実現できました。若者に特化した仕様にしたことで、基本としての料金やデータ容量の追加料金を下げることができました。
佐々木:ドコモブランドで築きあげてきたノウハウやスキームがあるので、それを流用することでもコスト削減ができました。
高山:家の中に固定wi-fiが当たり前になってきている中で、20GBを使い切ることってそんなに多くないと思うんです。データ通信量を追加購入するのも最後の1日とか2日を乗り切る意味合いが強かったので、できるだけ基本のプランをより安くしたいなと思いました。
佐々木:私自身、データ容量を気にせず使ってだいたい12~15GBくらいなんです。インスタのストーリーやYouTubeを観ていても20GBは超えない印象です。個人差はあるし仕事で使うとなるとまた変わってくるとは思いますが、今まで使っていた印象とは大きく変わらないと思います。
― 国内通話が5分というのは何か基準があって?
高山:社会人になり一人暮らしをする中でする事務的な電話を想定しています。例えば友達との電話は極端な話、無料通話アプリでもいいと思っています。でも一人暮らしを始めるのに必要な不動産屋さんとのやり取りや水道局への電話はアプリじゃできないですよね。そういった事務的な電話を想定した時、だいたい5分で完結できるというデータがあったのでこの時間にしました。
「ahamo」に共感して使ってもらいたい
― 料金が一気に安くなる分、「使えなくなるサービスがあるんじゃないか」と不安になる方もいると思うのですが、いかがでしょう。高山:確かにそう感じることもあるかもしれませんが、シンプルなプランなので納得して使い始めてもらえると思っています。利用する上での制約は無いので、例えばドコモのプラン「ギガホ」に変更することもできるし、他社に乗り換える場合も事務手数料などは取っていないので費用もかかりません。
― 事務手数料がないというのも若者の意見が反映されている部分ですか?
高山:元々ドコモではオンラインの手数料は取っていませんでした。店舗だと手数料がかかるのは理解できると思うんですが、ユーザーからすると「オンラインで事務手数料ってなに?」と感じていたようです。ターゲットをZ世代に設定した時、ユーザーが疑問に感じるような部分はできるだけ排除しました。そこがまさにアハモーメント(なるほど)を大切にしたいと思っている部分でもあります。
― オンラインだけで完結するのは特別な感じがしますが、10代~20代にとっては違和感は無いし当たり前のことなのかもしれませんね。
佐々木:そうですね。そう感じてもらえると嬉しいです。
― 「ahamo」へのプラン変更や他社からの乗り換えも簡単そうですね。
高山:2年契約の縛りは2019年10月に法律で規制されましたので、「ahamo」に限らずプラン変更や乗り換えはしやすくなると思います。ですので料金の高い安いで戦うよりは、「ahamo」自体に共感し使っていただきたいという思いがあります。
佐々木:WEBデザインの部分でも、若年層の方も見やすいように必要のないものをどんどん削ぎ落としてシンプルにしていきました。イラストを使いながら、「ここで何を選ぶのか」「何ができるのか」を伝えられるデザインをディスカッションしながら作り上げました。つい触ってみたくなるようなカラフルでワクワクする世界観をめざしましたので、WEBサイトのデザインも好きになってくれたら嬉しいです。「ahamo」に共感して使っていただくのが一番だと思うので。
高山:「本当に値段変わらないの?」とよく聞かれるように、通信業界とお客様が相思相愛になれていない実情があるんです。でも「ahamoは信頼できるよね」って思ってもらえるようになれたら嬉しいです。
― 先程Z世代へインタビューを行ったとお聞きしましたが、そこから意見の吸い上げながら?
高山:はい。サービスについてが2回、WEBサイトで1回の計3回行いました。そこでユーザーが思っているリアルな意見を聞けました。プランが分かりづらくて騙されているんじゃないかと思っている方も多くて、我々としては分かりやすいように創意工夫していたものが正しく伝わっていなかったのだなと。
佐々木:私がインタビューした方も「プランがよくわからない」という方が多くいました。社会人1~2年目の方を対象にインタビューを行ったんですが、まだ自分で携帯料金を払っていない方も多くて理由を聞くと「どのプランがいいのか分からない」という意見が多くありました。
高山:特に多かったのは「“最安値○○○○円~”の『~』ってなんですか?」と。わざと分かりづらくしているように思われていて、我々が良いと思うこととお客様が求めていることにギャップがあるんだなと実感しました。
― 確かに「ahamo」の料金は「2,700円(税抜)~」となっていないですね。
高山:そうですね。通信キャリアに勤めているものが説明するようなプランではなく、友達に「ahamo」について説明ができるようなシンプルな設計を意識しました。若年層の方は様々な情報に触れている一方で、企業が発信する情報への警戒は強いように感じます。何で判断するかというと信頼できる身の回りの友達が発信する情報だったりするので、簡単に説明できるようなプランになっていないと選んでもらえないと感じます。
大人への階段の一つに
― モデルプレスは女性の読者が多いのですが、佐々木さんなら「ahamo」をどのように友人へオススメしますか?佐々木:私が作ったから使って!というのが本音ですが(笑)。ただやっぱり「携帯料金ってよくわからない」という方が多いんです。「なんでこんなに高いの?」って聞かれて私がプランを見てみると、余計なプランがたくさんついていることもあって。それは通信業界にいるから気付くことができるんです。なので、「迷っているならとりあえずシンプルなahamoにしてみたら?」とオススメします。
高山:今回のインタビューで少しでも「ahamo」に興味を持って頂けたらありがたいですね。「ahamo」が示した世界観は一定のご理解を得られたと思っているので、その期待は裏切らないようにします。
佐々木:3月時点で実現できなかったこともあるので、使っていただく中でもっとブラッシュアップしてよりよい「ahamo」にしていきたいなと思います。
― 最後に「ahamo」をどのように使っていただきたいですか?
高山:大人になっていく階段の一つに「ahamo」がなれたら嬉しいです。一人暮らしをする部屋の鍵をもらった時や免許証を取った時に、なんか大人になった気がするタイミングってあると思うんです。小さなことですが、そんな大人になる階段の一つとして「ahamo」を選んでいただけたら嬉しいです。
佐々木:初めての自分契約は「ahamo」を選んでいただきたいですね。3月は新生活を始めるタイミングとも重なるので、この機会にぜひ検討してみてください。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)[PR]提供元:NTTドコモ
「ahamo」先行エントリーキャンペーン
先行エントリーすることでdポイント最大6000ptがもらえるキャンペーンを実施中。期間:2021年3月25日(木)まで
<dポイント獲得までの3STEP>
1.先行エントリー(2021年3月25日まで)
2.ahamoご契約
3.dポイント獲得のお手続き(2021年6月30日まで)
※進呈条件や注意事項など詳細はキャンペーンサイトをご確認ください。
高山賢人(たかやま・けんと)プロフィール
2016年入社の5年目。入社当時はパートナー推進室に在籍し、dポイントやd払いが使える加盟店の新規開拓やすでに利用しているパートナーへのマーケティング支援を担当。2019年にマーケティング部へ異動。20代がドコモから離れてしまっている現状を受け、20代の方に選んで頂けるものを作りたいと始まった「ahamo」プロジェクトに立ち上げから参加。「ahamo」のブランディングやマーケティングに携わり、若い人に理解しやすいようなプロモーションなどを行っている。佐々木千枝(ささき・ちえ)プロフィール
2018年入社の3年目。入社当時から現在までサービスデザイン部に所属。コンシューマー向けサービスの開発・運用や、ポータル系の開発を担当。2020年5月に「ahamo」のプロジェクトにアサイン。ユーザーが実際に使うWEBサイトやアプリ開発や、若者にも分かりやすいシンプルな契約までの導線などを作成している。関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
千葉雄大、抱かれるイメージへの率直な心境と6年間の変化「楽になった部分はある」【「喋って食って零キロカロリー」インタビュー】モデルプレス
-
藤岡真威人、評価続く「ウイングマン」実写に感じていたプレッシャー 父・藤岡弘、からの言葉とはモデルプレス
-
“福岡の16歳アイドル”LinQ有村南海、グラビアでも躍進 撮影までの体作り&表情のこだわり明かすモデルプレス
-
【「光る君へ」道長役・柄本佑インタビュー】出家シーンで実際に剃髪「一気にグッと来ました」 最高権力者の孤独を演じて思うことモデルプレス
-
「光る君へ」敦明親王役・阿佐辰美が話題 大河ドラマ初出演の心境&共演者に“救われた”エピソード明かす【注目の人物】モデルプレス
-
MADEINマシロ・ミユ・イェソ「顔が似ている」3人を直撃 日本で挑戦したいことはバラエティー出演【インタビュー】モデルプレス
-
TWICEナヨンの夢を叶える秘訣 “自分を信じる大切さ”語る【モデルプレスインタビュー】モデルプレス
-
櫻井海音&齊藤なぎさ【推しの子】実写化への“プレッシャーを上回った感情” 互いの呼び方&信頼も明かす【モデルプレスインタビュー】モデルプレス
-
【TWICEサナ インタビュー】夢を叶えるためには「勢い」が大事 中学時代のデビュー前から繋がる考えモデルプレス