映画『花束みたいな恋をした』(1月29日公開)でW主演を務める俳優の菅田将暉(27)と女優の有村架純(27)が、モデルプレスのインタビューに応じた。
脚本家・坂元裕二氏が“2020年の東京”を舞台に、今この瞬間を生きるすべての若者へ贈るため書き下ろした今作。東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然出会った山音麦(菅田)と八谷絹(有村)の5年間の行方を、同時代のカルチャーを背景にしながら紡いでいく。
菅田:意外と喋るところです。今まではあまり会話をする機会がなかったので静かなイメージでしたけど、今回はずっと喋っていました。やっとちゃんとコミュニケーションをとったということだと思います。
有村:私は菅田くんという人間の大きさを知りました。
菅田:…ありがとうございます(照れ笑い)。
有村:物事に対して否定的ではないところや常に受け入れ体制ができているところを知って、だからこそ対峙していて安心できる人なんだなと思いました。喋っていると知らず識らずのうちに励まされているんです。撮影の合間には色々なものを使って一緒に遊んでくださいましたし、おかげさまで楽しい1ヶ月半を過ごすことができました。
菅田:僕からすると、有村さんが僕の遊びに付き合ってくださっていたんですよ。ギターとか。
― それは菅田さんが有村さんにギターを教えていたということですか?
菅田:そういうときもありましたね。
有村:セッティングチェンジに時間がかかることが多かったので、(現場に)ギターを持ってこようという話になったんです。私も元々家にあったものを持っていきました。
― 例えば、どのような曲を?
菅田:(星野)源さんの「くせのうた」。ほかにも、有村さんからOfficial髭男dismさんの「ニットの帽子」という曲がいいよと教えてもらったので、速攻練習しました。
― 現場の温かい雰囲気が伝わってきます。
有村:平和な穏やかな現場でした。
― 今作では、お2人が演じた麦と絹が学生から社会人になる5年間の恋が描かれています。執筆段階から脚本の坂元さんが菅田さん、有村さんを想定していたという役柄ですが、共感した部分、共感できなかった部分はありますか?
有村:私が演じた絹はあまり期待して生きていないような、ドライな部分があって、そこは少し分かるなと思いました。あとは、自分が好きなものとかカルチャーについて、誰かが「いいよね」と言ってくれることで承認欲求に似た安心感、喜び、高揚感を感じるところも、少なからず自分の中にあるのかなと。
菅田:絹ちゃんは“あまり期待していない”という話が出てきましたけど、麦くんは見通しが甘い。あまり何も考えていない。だからこそ、一見全部共感できそうで、全部共感できなかったです。
― 2人の関係性でいうと、学生から社会人になっていく中でのすれ違いがとてもリアルでした。特に、ケンカのシーンが印象的で。
有村:あのケンカをしているときって、2人は一緒にいるのにもう一緒にいないというか…。
菅田:あんなこと言ったら、そりゃああなるよなっていうケンカでしたね。
有村:すれ違っていく2人を、スタッフの皆さんもすごく寂しがってくださっていました。特に、麦くんが社会人になって、短髪になった瞬間から菅田さんの顔つきも変わっていきましたし、その先は2人の関係性にも変化が生まれていきます。
― 5年間という月日を描いているからこそ、何気ない日常の中に共感ポイントやリアリティがありました。
菅田:麦くんが夜に一人でアプリのゲームをやっているシーンがあるんですけど、あの瞬間とかもリアルだなと思います。
有村:私は本編ではじめて麦くんがどういう表情でゲームをしていたか知って、それを観たときにすごくショックでした…。
菅田:ハハハハハ!
有村:え!嘘でしょ!?こんな顔してたの!?って(笑)。
― 別々のシーンだとそういった発見も…(笑)。
菅田:ありますね。絹ちゃんが麦くんに、ある思い出の場所についてメールで報告するシーンとかも、似た感じじゃない?
有村:あ~…そこもね。なんでそんな顔するの!?って思いましたよ(笑)。麦くんと絹の恋愛って、理想と現実の間に置かれている20代だからこそだと思うんです。同じような状況のカップルが世の中にはたくさんいるんじゃないかなとも思います。
有村:覚悟を持つこと、です。夢を追いかけていく中でどこかを削っている部分や犠牲にしている部分もあるでしょうし、腹をくくって取り組まないとできないこともたくさんあるでしょうから、その“覚悟”が必要だと思います。
菅田:夢を持っている人はその夢に向かっていけばいいだけだと思うんです。でも、今すでに夢を持っていてどうやって叶えればいいかな?と思っている人がいるなら、その時点でもう1歩遅れていると思います。夢を持っているならそこに行くまでのルートは見えているはずだから、覚悟を持ってやっていくしかないです。
それから、好奇心を持つことも大切。そもそも夢を持つことにも繋がっていきますけど、今は何でも調べられる時代ですから、とことん調べて、何か一つの博士になれればいい。何か一つ調べ尽くしたら、そこからまた知らないことが出てきて、また調べて…とやっているうちに、夢は叶っていく気がします。
― インタビューは以上になります。素敵なお話ありがとうございました。
今作について「主人公2人がただ恋をするだけの映画」と表現した脚本の坂元氏。その中にあるリアルを、菅田と有村が繊細にそして美しく表現する。同世代のトップランナーである2人にとって久々の共演作は、恋をする人たちの心を優しく揺らす、切なくも温かいラブストーリーとなっている。(modelpress編集部)
監督:土井裕泰
出演:菅田将暉 有村架純/清原果耶 細田佳央太/オダギリジョー/戸田恵子 岩松了 小林薫 ほか
<ストーリー>
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。
拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店してもスマスマが最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが──。










菅田将暉&有村架純、5年ぶり映画共演で印象の変化語る
― 映画では約5年ぶりの共演、今回は恋人役となりますが、約1ヶ月半の撮影を経て印象が変わったところなどはありますか?菅田:意外と喋るところです。今まではあまり会話をする機会がなかったので静かなイメージでしたけど、今回はずっと喋っていました。やっとちゃんとコミュニケーションをとったということだと思います。
有村:私は菅田くんという人間の大きさを知りました。
菅田:…ありがとうございます(照れ笑い)。
有村:物事に対して否定的ではないところや常に受け入れ体制ができているところを知って、だからこそ対峙していて安心できる人なんだなと思いました。喋っていると知らず識らずのうちに励まされているんです。撮影の合間には色々なものを使って一緒に遊んでくださいましたし、おかげさまで楽しい1ヶ月半を過ごすことができました。
菅田:僕からすると、有村さんが僕の遊びに付き合ってくださっていたんですよ。ギターとか。
― それは菅田さんが有村さんにギターを教えていたということですか?
菅田:そういうときもありましたね。
有村:セッティングチェンジに時間がかかることが多かったので、(現場に)ギターを持ってこようという話になったんです。私も元々家にあったものを持っていきました。
― 例えば、どのような曲を?
菅田:(星野)源さんの「くせのうた」。ほかにも、有村さんからOfficial髭男dismさんの「ニットの帽子」という曲がいいよと教えてもらったので、速攻練習しました。
― 現場の温かい雰囲気が伝わってきます。
有村:平和な穏やかな現場でした。
有村架純、菅田将暉の“表情”に「嘘でしょ!?(笑)」
― 今作では、お2人が演じた麦と絹が学生から社会人になる5年間の恋が描かれています。執筆段階から脚本の坂元さんが菅田さん、有村さんを想定していたという役柄ですが、共感した部分、共感できなかった部分はありますか?
有村:私が演じた絹はあまり期待して生きていないような、ドライな部分があって、そこは少し分かるなと思いました。あとは、自分が好きなものとかカルチャーについて、誰かが「いいよね」と言ってくれることで承認欲求に似た安心感、喜び、高揚感を感じるところも、少なからず自分の中にあるのかなと。
菅田:絹ちゃんは“あまり期待していない”という話が出てきましたけど、麦くんは見通しが甘い。あまり何も考えていない。だからこそ、一見全部共感できそうで、全部共感できなかったです。
― 2人の関係性でいうと、学生から社会人になっていく中でのすれ違いがとてもリアルでした。特に、ケンカのシーンが印象的で。
有村:あのケンカをしているときって、2人は一緒にいるのにもう一緒にいないというか…。
菅田:あんなこと言ったら、そりゃああなるよなっていうケンカでしたね。
有村:すれ違っていく2人を、スタッフの皆さんもすごく寂しがってくださっていました。特に、麦くんが社会人になって、短髪になった瞬間から菅田さんの顔つきも変わっていきましたし、その先は2人の関係性にも変化が生まれていきます。
― 5年間という月日を描いているからこそ、何気ない日常の中に共感ポイントやリアリティがありました。
菅田:麦くんが夜に一人でアプリのゲームをやっているシーンがあるんですけど、あの瞬間とかもリアルだなと思います。
有村:私は本編ではじめて麦くんがどういう表情でゲームをしていたか知って、それを観たときにすごくショックでした…。
菅田:ハハハハハ!
有村:え!嘘でしょ!?こんな顔してたの!?って(笑)。
― 別々のシーンだとそういった発見も…(笑)。
菅田:ありますね。絹ちゃんが麦くんに、ある思い出の場所についてメールで報告するシーンとかも、似た感じじゃない?
有村:あ~…そこもね。なんでそんな顔するの!?って思いましたよ(笑)。麦くんと絹の恋愛って、理想と現実の間に置かれている20代だからこそだと思うんです。同じような状況のカップルが世の中にはたくさんいるんじゃないかなとも思います。
菅田将暉&有村架純が語った“夢を叶える秘訣”
― 最後になりますが、菅田さん、有村さんが考える“夢を叶える秘訣”や、今目標に向かって頑張っている方々へのメッセージをお願いします。有村:覚悟を持つこと、です。夢を追いかけていく中でどこかを削っている部分や犠牲にしている部分もあるでしょうし、腹をくくって取り組まないとできないこともたくさんあるでしょうから、その“覚悟”が必要だと思います。
菅田:夢を持っている人はその夢に向かっていけばいいだけだと思うんです。でも、今すでに夢を持っていてどうやって叶えればいいかな?と思っている人がいるなら、その時点でもう1歩遅れていると思います。夢を持っているならそこに行くまでのルートは見えているはずだから、覚悟を持ってやっていくしかないです。
それから、好奇心を持つことも大切。そもそも夢を持つことにも繋がっていきますけど、今は何でも調べられる時代ですから、とことん調べて、何か一つの博士になれればいい。何か一つ調べ尽くしたら、そこからまた知らないことが出てきて、また調べて…とやっているうちに、夢は叶っていく気がします。
― インタビューは以上になります。素敵なお話ありがとうございました。
今作について「主人公2人がただ恋をするだけの映画」と表現した脚本の坂元氏。その中にあるリアルを、菅田と有村が繊細にそして美しく表現する。同世代のトップランナーである2人にとって久々の共演作は、恋をする人たちの心を優しく揺らす、切なくも温かいラブストーリーとなっている。(modelpress編集部)
映画『花束みたいな恋をした』概要
脚本:坂元裕二監督:土井裕泰
出演:菅田将暉 有村架純/清原果耶 細田佳央太/オダギリジョー/戸田恵子 岩松了 小林薫 ほか
<ストーリー>
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。
拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店してもスマスマが最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが──。
菅田将暉(すだ・まさき)プロフィール
1993年2月21日生まれ、大阪府出身。2009年に「仮面ライダーW」(テレビ朝日系)でデビュー。2013年に映画『共喰い』で第37回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞、2018年に映画『あゝ、荒野 前篇』で第41回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞を受賞。2017年にはソロ歌手としてデビューし、2019年には「第70回NHK紅白歌合戦」に出場。2021年は映画『花束みたいな恋をした』(1月29日公開)のほか、映画『キネマの神様』(4月16日公開)、映画『キャラクター』(6月公開予定)が控える。有村架純(ありむら・かすみ)プロフィール
1993年2月13日生まれ、兵庫県出身。2010年に「ハガネの女」(テレビ朝日系)でドラマ初出演。2013年放送のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブレイク。2017年には連続テレビ小説「ひよっこ」のヒロインを演じ、2016年(第67回)・2017年(第68回)の2年連続で「NHK紅白歌合戦」の紅組司会を務めた。2021年は映画『花束みたいな恋をした』(1月29日公開)のほか、映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(4月23日公開/6月4日公開)、映画『太陽の子』(2021年公開予定)が控える。【Not Sponsored 記事】
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