<仲野太賀&矢本悠馬「今日から俺は!!劇場版」インタビュー>“不人気説”の真相明かす 「すごく助けられた」撮影で深まった2人の絆
2020.07.18 10:00
views
7月17日より映画『今日から俺は!!劇場版』が公開中。モデルプレスでは今回、“今日俺”キャストにインタビューを実施。Vol.4は、紅羽高校の番長・今井勝俊を演じる仲野太賀(なかの・たいが/27)と、今井の子分・谷川安夫を演じる矢本悠馬(やもと・ゆうま/29)。撮影中のエピソードや、今作への思いなどを聞いた。
映画「今日から俺は!!劇場版」
2018年10月期に日本テレビ系で放送されたドラマ『今日から俺は!!』は、累計4000万部を超える西森博之氏のヤンキーギャグ漫画を実写化。『銀魂』『スーパーサラリーマン左江内氏』などヒット作品を手掛けてきた福田雄一と、福田が絶大な信頼を寄せる俳優・賀来賢人による、斜め上を行き過ぎる抱腹絶倒のツッパリコメディードラマとして、老若男女問わず幅広い世代から人気を博し、日本中を席巻。放送時同クールドラマの中で視聴率がコアトップ独走するなど、輝かしい伝説を打ち立ててきた。
劇場版では、原作でも人気が高いエピソード“北根壊編”が描かれ、「どんな手を使っても勝てばいい」が信条の卑怯者だが、実は仲間想いのツッパリ三橋を賀来、三橋の相棒であり「曲がったやつには絶対負けない」が信条の正義感の塊、ツンツン頭のツッパリ伊藤を伊藤健太郎が演じ、ほか清野菜名、橋本環奈、仲野、矢本、若月佑美、柾木玲弥、鈴木伸之、磯村勇斗らドラマを盛り上げてきた個性豊かな俳優陣総勢18名が誰1人欠けることなく映画に出演。
さらに、柳楽優弥、山本舞香、泉澤祐希、栄信など、新進気鋭のニューフェイスが参戦する。
仲野太賀&矢本悠馬、“不人気説”明かす「撮影中も全然人気がなかった」
― ドラマがヒットし映画化となりましたが、映画化が決定した時の心境をお聞かせください。仲野:ドラマですごく反響をいただけて、まさか映画化するとまでは思っていなくて、初めて聞いた時は驚きました。
矢本:皆さんドラマを見てくださっているんだな、というのは感じていましたが、ドラマに出ている本人はどこまでその熱が広がっているのかって、意外と肌で感じることがあまりなくて。だから、『今日から俺は!!展』で、俺のグッズなんて誰が買うんだろうって思ったりもしていたんですが(笑)、グッズが売り切れるほど、この作品が皆さんに気に入ってもらえているんだ、と驚きでいっぱいです。
仲野:本当にドラマの影響力はすごいなと思いましたし、『今日から俺は!!』のファンの人たちの熱量がすごかったですね。
― 映画の撮影中に人気を肌で感じることはありましたか?
矢本:撮影中も全然人気がなかったですよ(笑)。ギャラリーに、本当に1人も来なかったです。だからすごく撮影しやすかった(笑)
仲野:撮影しやすかったね。
― お子様方から声をかけられたりすることもなく?
矢本:僕は他の現場のロケ中に、子供たちにナメられてました(笑)。谷川は、喧嘩が弱くてバカの相棒なので、「おーい!お前よぉ!猿!」「今日俺やってんのー?」みたいな感じで話しかけられたりしましたね。ザコキャラとして、顔は覚えられているみたいです(笑)
仲野:僕は、今井が普段と全く違う衣装や体型なので、声をかけられることがなかったですね。
矢本:子供たちが、太賀と今井が一致してないってこと?
仲野:そう、一致してない。でも親御さんがわかってるから、「あれ今井さんだよ、行ってきなよ!」って背中を押された子供が「握手してください」って来るんだけど、「今井さん…?」ってずっと半信半疑(笑)。だから、「今井さんだ!」って喜んでもらう姿を見たことがないので、ちょっと寂しいですね。そんなに人気があるんだったら、もうちょっと直に感じてみたいです(笑)
矢本:本当だよね(笑)
― 劇場版公開のタイミングで、スペシャルドラマも放送されますが、今井がメインキャラなのでまた周りの反響が変わるかもしれないですね。
仲野:この衣装を着ている限りは変わらないと思います(笑)。常にこの肉襦袢を着けて、他の現場に挑んでたら、僕だとわかってくれるかもしれないですが。
矢本:子供たちは本物だと思ってるからね。普段の太賀は細いから。
仲野:そうだよね。しかも背も低いし。今井は12㎝もプラスしてるからね。そりゃあ子供たちからしたら「全然違うじゃん!」「いや、誰だし!」ってなるよね。
矢本:「全然マッチョじゃねぇじゃん!」ってね(笑)。確かにそうなっちゃうのもわかるな。
― 今井や谷川の衣装を着たことで、スイッチが入る?
仲野:そうですね。だから映画を撮影する時も、「あの今井さんのテンションに戻れるかな」って思っていたんですけど、衣装を着たら秒で戻りましたね。「そうだ、大きな声出すだけじゃん!」って(笑)
矢本:いいね。僕なんてただ普通に衣装を着てるだけだから、着替えても全然変わらない。なんならパワーダウンします。自分で見て、タクシーの運転手にしか見えないんですよね(笑)
仲野:タクシー運転手の“谷川さん”だよね(笑)
― 体作りなど、映画化に向けて特別にしたことはありますか?
矢本:僕は、かえって何もしないことがいいと思い、あえて何もしてないです。『今日から俺は!!』の谷川ということさえわかっていれば、あとは現場でみんなのセリフがあって、みんながどう出るか、っていう感じだったので、わりとノープランで撮影に挑みました。
仲野:僕は三橋の出方を窺うやり方でしたね。「好きにしてください」って。彼女みたい(笑)。受け身からの、跳ね返し。
― 病院でのシーンがとても面白かったのですが、あのシーンの現場はどのような雰囲気でしたか?
仲野:あれは楽しかったですね。
矢本:楽しかったです。舞香ちゃんが、予想以上に太賀の口にメシを入れてセリフが言えなくなったりとか(笑)
仲野:もう笑っちゃったよね。
仲野太賀&矢本悠馬の絆――
― お2人は相変わらずニコイチのようなコンビ感がすごく素敵だと感じたのですが、ドラマから変化したことはありますか?矢本:変化といえば、撮影後に2人で太賀の車に乗って都内まで帰っていたことかな(笑)
仲野:確かに。そこは変化かもね。
矢本:プライベートでも仲が良いので、ドラマを撮影していた時にもご飯に行ったりはしてましたけど、映画の撮影の時は、2人で現場から一緒に帰って、役者や芝居について話しましたね。
仲野:結構語ったよね。
矢本:熱い話をしましたね。前よりも、友情としても仕事仲間としても絆みたいなものは深まったのかなと感じています。
仲野:うんうん。
矢本:今、自分が俳優をやっているのは太賀のおかげかな(笑)
仲野:ハッハッハ!そんな影響!?(笑)特に何かをしたわけでは全くないんですけど、いろいろな話ができたなっていうのはありますね。
矢本:すごく助けられました。
― ではこの作品がすごく大きかったということでしょうか。
矢本:そうですね。
仲野:やっぱり一緒にいる時間も長かったですしね。
矢本:話してて楽しいですからね。ずっと話してましたよ。意味のないことも、意味のあることも。この先の何かに繋がる、良い時間でした。でも多分、こういうタッグ感がある役って、プライベートでの距離感が近い部分がだいぶ作用していると思いますけどね。芝居だけじゃないものがそこにはある。
仲野:初めましてじゃこの距離感は作れないよね。
矢本:うん。やっぱり人間だから気を遣っちゃうと思うんです。こういう芝居をしたら、どういうリアクションが返ってくるのかって、信頼関係がないと不安なので、お互い何も考えずにやれることは、そういう信頼関係があったからこそだと思います。
仲野太賀&矢本悠馬、再共演を熱望 役柄は?
― もしも今後共演する機会があるとすれば、どのような役やってみたいですか?仲野:関係性が逆なのとかいいよね!
矢本:僕が偉そうな感じ?
仲野:うん。それで僕がツッコむ。
矢本:それは新鮮かもしれない。確かに、他の作品でもこのパターンだよね。太賀が前に行くのを、僕が「いやいや」ってツッコむの。確かに逆の関係性は面白いかもしれない。
仲野:やってみたいよね。
矢本:めっちゃ刺激的じゃない?ワクワクするね。
仲野:ね!それだったらまだまだいっぱい可能性あるよね。
矢本:だってお互いやったことのない関係性をやるってことじゃん。それは超楽しみ。あとは2人とも貧乏に生まれて、成り上がり。
仲野:成り上がり系ね?
矢本:「梨泰院クラス」見すぎたかな(笑)
― 『今日から俺は!!』は、今の世の中を明るくしてくれる作品だと思うのですが、そんな今作に出演するお2人が感じていることや伝えたいことをお聞かせください。
矢本:今は世界中が初めての経験をしていて、亡くなった先輩方もいます。最近まで忙しくてテレビを見られない人たちが多かった中で、僕は自粛中にずっと家にいて何をするかって言ったら、テレビを見ることが多かったんです。テレビに助けられていたので「あ、僕はこういうものに出ているんだな」と改めて感じましたし、テレビって暇な時間を忘れられる良いコンテンツだということも改めて思ったので、そこに自分が関わっているんだったら、今こそ「テレビの力はすごいんだぞ」「結構面白いものやってるんだぞ」って振り向かせるチャンスだと思いました。
仲野:そうですね。確かにこの自粛期間中に、ドラマや映画を観る人も急激に増えたりして、エンターテインメントには人を勇気づける力がまだまだあるんだなということを改めて知ることができました。『今日から俺は!!』は、とにかく明るい作品ですし、劇場版となってパワーアップして帰ってくるので、楽しみにしてもらえたら嬉しいです。
矢本:とても笑えてカッコいい映画になっていると思います。ドラマで味わったキャストのエネルギーが、さらに2倍3倍に膨れ上がって、圧倒的な作品になっていると思いますし、不良ってかっこいいな、懐かしいなというところも十分味わえると思うので、よろしくお願いします!
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
「今日から俺は!!劇場版」あらすじ
「今日から俺はつっぱる!」――時は1980年代。転校を機に、髪を金髪に変えてつっぱりデビューした軟葉高校二年生・三橋貴志(賀来賢人)。持ち前の運動神経とねじ曲がった性格で、たちまち周囲の不良達に目を付けられる。同じ日に転校してきたトゲトゲ頭の伊藤真司(伊藤健太郎)とコンビを組んで、次々やってくる強敵を返り討ちにしていく毎日。三橋と友達以上恋人未満な赤坂理子(清野菜名)や、伊藤とラブラブな早川京子(橋本環奈)とのラブコメ的青春を謳歌したいのに、寄ってくるのはワルばかり…。三年になったある日、かつて二人が壮絶な戦いを繰り広げた不良の巣窟・開久高校の一角を隣町の北根壊高校が間借りすることに。かなりの極悪高校で名の通った北根壊の番長は柳鋭次(柳楽優弥)と大嶽重弘(栄信)。彼らは、智司(鈴木伸之)と相良(磯村勇斗)という圧倒的な“頭”を失った開久の生徒に対して妙な商売を始める…。一方、怪しいスケバン・涼子(山本舞香)が今井(仲野太賀)に近づき…。それは、「今日俺」史上最大で最凶の波乱の幕開けだった―!
仲野太賀(なかの・たいが)プロフィール
1993年2月7日生まれ、東京都出身。2006年、ドラマ『新宿の母物語』(フジテレビ)で俳優デビュー。2016年、宮藤官九郎脚本の社会ドラマ『ゆとりですがなにか』(日本テレビ)で、ゆとりモンスターを演じて一躍脚光を浴びた。その後、芸名を「太賀」から「仲野太賀」に改めた。近年の主な出演作は、映画『町田くんの世界』、『タロウのバカ』(2019年)など。現在映画『MOTHER マザー 』が公開中。2020年は、『今日から俺は!!劇場版』のほか、映画『#ハンド全力』(7月31日公開)、『泣く子はいねぇが(仮)』(秋公開)、『生きちゃった』(秋公開)、そして『すばらしき世界』(2021年春公開)など多数の公開を控える。矢本悠馬(やもと・ゆうま)プロフィール
1990年8月31日生まれ、京都府出身。2003年、映画『ぼくんち』で子役としてデビュー。2015年、『ブスと野獣』(フジテレビ)で連続ドラマ初主演。近年の主な出演作は、大河ドラマ『おんな城主 直虎』(2017年、NHK)、ドラマ『賭ケグルイ』(2018年・2019年、TBS系)、『トレース~科捜研の男~』(2019年、フジテレビ)、『べしゃり暮らし』(2019年、テレビ朝日)、映画『ちはやふる』シリーズ(2016年・2018年)など。2020年は、『今日から俺は!!劇場版』のほか、『新解釈・三國志』(12月11日公開)の公開を控える。
【Not Sponsored 記事】
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
【PR】「No No Girls」発・HANA(ハナ)NAOKO、最終審査直前に体調悪化で焦り「KOHARUがいれば大丈夫」不安が消えた理由語る【インタビュー連載Vol.6】株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
-
【PR】「No No Girls」発・HANA(ハナ)JISOO、憧れの事務所辞め「心の調子が悪くて辛い時期がありました」乗り越えたきっかけは渡米【インタビュー連載Vol.5】株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
-
超特急・小笠原海、グループ結成初期に感じていたターニングポイント メンバー個人活動への本音【舞台「聖剣伝説3」インタビューVol.3】モデルプレス
-
超特急・小笠原海、最年長から見たEBiDANの今「整えるのが我々の仕事」【舞台「聖剣伝説3」インタビューVol.2】モデルプレス
-
超特急・小笠原海、舞台&グループ活動で異なる身体づくり 明るさの裏にある思い語る【「聖剣伝説3」インタビューVol.1】モデルプレス
-
モー娘。牧野真莉愛、“憧れ”道重さゆみの芸能界引退発表後に連絡 印象的な2つの思い出「これからもずっと道重さんを愛していきたい」【「Maria 24 tuoi」インタビューVol.3】モデルプレス
-
モー娘。牧野真莉愛「ラヴィット!」出演初日に励まされた川島明の一言 先輩の相次ぐ卒業で痛感する課題とは【「Maria 24 tuoi」インタビューVol.2】モデルプレス
-
モー娘。“グラビアクイーン”牧野真莉愛、美スタイルの秘訣「一生治らないかもと焦っていた」肌トラブル改善に繋がったケア【「Maria 24 tuoi」インタビューVol.1】モデルプレス
-
【PR】「No No Girls」発・HANA(ハナ)KOHARU、愛で照らす“太陽”のコミュニケーション力 最終審査の苦労明かす「私はすごくメンバーの心に入り込むタイプ」【インタビュー連載Vol.4】株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ