SUPER JUNIORが長く続き、愛される理由「僕たちはメンバーと一緒にいるのが好き、だから続けられる」<インタビュー>
2020.01.29 08:00
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アジアのみならず世界を舞台に活躍するマルチエンタテインメントグループ・SUPER JUNIOR(スーパージュニア)。2005年の結成から15年目を数える今もグループ・ソロ双方で精力的な活動を続け、彼らと共に笑い、涙するE.L.F(=ファンの名称)の輪は広がり続けている。1月29日には日本でニューアルバム『I THINK U』をリリース。モデルプレスのインタビューではSUPER JUNIORというグループが長く活躍し、愛され続ける理由を、彼ら本人の言葉から改めて探った。
「僕たちはメンバーと一緒にいるのが好き、だから続けられる」(ウニョク)
冒頭に記した今回のインタビューのコンセプトを伝えた上で、率直にぶつけたのは「SUPER JUNIORが第一線で走り続けられた理由は?」という質問。いずれの答えにも共通していたのは、長い時間を共に過ごしてきたからこそ強固になったメンバー間の「絆」、そしてその姿がありのままにファンへ伝わっているという点だ。イェソン:アーティストとファンの関係性というと、普通は少し近寄りがたかったり、なかなか距離が縮まらなかったりするものだと思うのですが、僕たちSUPER JUNIORとE.L.Fの間にはそういうものがあまりなかった。それがこんな風にずっと活動できた源になっているんじゃないかと、最近強く思うんです。
リョウク:メンバーたちの関係性がとても良いということ。これが一番だと思います。お互いに「ショーウィンドウグループ(=ビジネス的な関係)だ」なんて冗談で言ったりはするんですけど、そうではなく本当に仲が良いんです。その自然な姿を、楽曲ではもちろん、バラエティ番組などでもお見せできていると思いますし、それを好きになっていただけているという実感があります。ファンの皆さんが見ている僕たちの姿が全てというくらい、裏表のない良い関係を続けてこられたので、これから先どんな風になっていくのか僕自身も楽しみです。
ウニョク:正直に言うと、メンバーのみんなと一緒にいるだけで楽しいんです。僕たちはメンバーと一緒にいるのが好き、だから続けられるんだと思います。
「相手のありのままの姿を受け入れることが“理解”なんだと思う」(シンドン)
2019年、完全体として待望のカムバック。空白期間を経て、メンバー間で変わったこと、変わらないことの両面を聞くと、リーダーのイトゥクはその関係性を「家族」になぞらえて話す。イトゥク:変わらないことは「家族」に喩えられます。家族というのは、いつも良いことばかりではありませんよね。家族という垣根の中で、幸せな時もあれば、ケンカをする時もある。本当に色々なことがある中で、僕たちはお互い助け合ってきました。僕が居ない時は、ウニョクが僕の代わりに責任を持ってリーダーの役割を果たしてくれたし、イェソンが居ない時は、キュヒョンとリョウクがイェソンの分までボーカルを担当してくれた。これから時間が過ぎても、ずっとこんな風にやっていけると思います。
ドンヘ:本当にメンバーと一緒にいると楽しいし、幸せだなと思うんです。お互いに意見が分かれることもありましたが、最近はそうだとしてもお互いを理解しているので、相手の考えをより聞くようになりましたし、お互いにそんな姿を見ながら「ああ、もっと一緒にやっていきたいな」という気持ちを強く持つようになりました。
シンドン:本当にメンバー間での理解が深まったと思います。僕自身、監督としてメンバーの映像などをプロデュースすることも増えてきましたが、そんな時に「このメンバーだったらこういうのが好きだろうな」とか「このメンバーだったらこうだよな?」というイメージが頭の中に自然と浮かんでくるんです。それは長い間一緒に過ごしてきたからこそ可能なことですよね。
人それぞれ考えは違うと思いますが、僕が考える“理解”は、相手の性格を受け入れるということ。違うものだと捉えて受け止めることです。例えばありのままのリョウクの姿を知って、「リョウクはこれが嫌いなんだ」ということがわかればそれをしなければいい訳で、そんな風に相手のありのままの姿を受け入れることが“理解”なんだと思っています。
「どんなジャンルの音楽でも“SUPER JUNIORが歌うと、SUPER JUNIORらしくなる”」(イトゥク)
第一線で活躍し続ける理由として、SUPER JUNIORの音楽性が大衆に受け入れられてきたことは言うまでもない。「SORRY SORRY」(2009)の大ヒット以降、軽快で中毒性のあるダンスチューンに最新のトレンド、ジャンルをミックスする形で“SUPER JUNIORらしさ”を確立。同時に、グループ内でも特に秀でた歌唱力をバラードで発揮する「SUPER JUNIOR-K.R.Y.」(キュヒョン・リョウク・イェソン)、ポップとダンスをベースとした「SUPER JUNIOR-D&E」(ドンヘ・ウニョク)といったユニット活動も行い、それぞれの持ち味を活かした挑戦を続けている。キュヒョン:僕が思う“SUPER JUNIORらしさ”は、愉快なところ。観客の皆さんと一緒に楽しめる音楽だということです。
リョウク:(昨年、韓国でリリースした)アルバムの準備をしていて感じましたが、タイトル曲の「SUPER Clap」は“SUPER JUNIORらしい”という風に僕は思っていて、一方で「I Think I」は新たなかっこいいジャンルへの挑戦だったと思います。1枚目のアルバムから変わらないのは、“SUPER JUNIORらしさ”を出すということと、新しい挑戦をすること、その両方をうまく行き来してきたこと。それが皆さんに愛されてきたと思うので、これからも「I Think I」のように新しい姿を皆さんにお見せすることをやり続けていきたいと思っていますし、「SUPER Clap」のように僕たちらしい楽曲で実際に(韓国の音楽番組で)1位をとらせていただけたことをとても嬉しく思っています。
イトゥク:一つ言えることは、どんなジャンルの音楽でも“SUPER JUNIORが歌うと、SUPER JUNIORらしくなる”ということです。
イェソン:最初からそうだったわけではなく、長い時間を一緒に重ねたことによって、メンバー同士が溶け合っていった。だからお互いに言葉にしなくても、自然と僕たちらしいスタイルが表現できるようになったんだと思います。
シンドン:ずっと“SUPER JUNIORらしさ”について考えてきました。それがカリスマのある姿なのか、エネルギッシュなものなのか、面白さなのか…色々と悩んできましたが、今たどり着いたのは、その全てを“消化できる”能力。これが僕ららしさなんじゃないかと思っています。
ユニットやソロでの活動は精力的に行ってきたが、SUPER JUNIORとしての日本アルバムリリースは『HERO』以来、実に6年ぶり。「I Think I」の日本語バージョンを含む全5曲のほか、初回盤DVD/Blu-rayにはミュージックビデオやジャケット撮影現場でのオフショット映像などが収録される。
シウォン:「I Think I」のレコーディングはすごく順調に進み、今までやってきた中で一番早く終わりました。
ウニョク:メンバーたちの日本語の発音が昔よりうまくなったので、レコーディングの時間が短くなったんです。曲のポイントは僕のラップ。なぜなら僕がラップを作った時、本当にファンの皆さんのことを考えていたから。「こんな歌詞ならファンの皆さんが好きになってくれるかな?」と考えながら作ったので、愛着が強いです。
イトゥク:学校や仕事を終えて帰った後、耳にイヤフォンをつけて聴くと、いつの間にか一日の疲れが取れる曲だと思います。冬は寒いですが、この歌を聴けば心が温かくなり、寂しくもなるけれど、気分が良くなる曲でもあります。そんな色々な感情が沸いてくる曲だと思います。
ウニョク:愛する気持ちや恋愛している時の感情を、ダンスを踊ることに喩えて、“君と僕のリズムを合わせてみよう”という歌詞で表現した曲ですね。SUPER JUNIORの自然体でセクシーな男のイメージを見せられる曲だと思います。
イトゥク:“今夜、一緒に踊ろう”という内容の歌詞ですが、歌詞の解釈は聴く人それぞれにお任せします(笑)。
「SUPER SHOWは、皆さんとの気持ちを確かめ合う時間」(ドンヘ)
そんな彼らの魅力を最も凝縮した形で味わえるのが、「SUPER SHOW」という名称でシリーズ化した単独コンサートだ。全世界主要30都市での公演数は140回を突破し、累積動員数は約200万人を記録。昨年10月から8回目となる「SUPER JUNIOR WORLD TOUR“SUPER SHOW 8:INFINITE TIME”」が韓国・ソウルから幕を開け、現在は日本公演の真っ最中だ。ウニョク:今回のライブは“INFINITE TIME(無限の時間)”がコンセプトになっていますが、僕たちメンバーが再び全員一緒にという意味と、E.L.Fの皆さんと永遠に共に過ごそうという意味、その2つの意味を込めて決めました。
イトゥク:メビウスの帯ですね。
ウニョク:韓国ではアルバムのリリースよりもコンサートが先になったので、コンサートで新曲をたくさん公開することになったんです。そこにこれまでの僕たちのヒット曲や、ファンの皆さんが好きな曲をリサーチして加えていく形でセットリストを作っていきました。
ドンヘ:前回に引き続きウニョクが演出を担当していますが、ウニョクはメンバーの長所を本当に良くわかっているので、彼の意見には僕たちも前向きについていくことができました。彼は何よりも先に僕たちの意見に耳を傾け、尊重してくれていたので、準備はとてもスムーズだったと思います。
シンドン:序盤にダンスパートがすごく多くてハードなんですよね。あとは韓国の造語で言う“NEWTRO(ニュートロ)”が特徴的だと思います。「過去と現在を調和させる」という表現なんですけど、その中で今回「ロクゴ」という曲を新たにヒップホップで再解釈していて、これを最初にウニョクから聞いた時は本当に驚きました。実際にやってみると、爆発的な反応でしたね。ヒップホップでよくある(手を上下に動かす)動作を観客の皆さんがやってくれて。今までの僕たちのステージでは見られなかった光景だと思います。
リョウク:「SUPER SHOW」を長くやってきた中で成長した点を挙げるなら、色んな意味で余裕が生まれたということ。最初はとにかくハードに突き進んでいたので、時には怪我をしてしまうこともあったんですけど、最近は力の入れどころの加減がわかるようになりました。観客の皆さんが楽しめるように、合間でコミュニケーションを取ったり。以前は周りの家族や友人が観に来てくれた時、胸を痛めながら「疲れるんじゃないの?」なんて心配されたこともありましたが、今は本当に皆さん楽しんでくださっています。演出がいいからかな?(笑)これはウニョクさんが言ったことにしてください(笑)。
一同:(笑)
キュヒョン:久しぶりにメンバーたちと一緒にライブができてすごく楽しかったし、幸せでした。(活動休止中は)メンバーや他の歌手の方のステージをたくさん観に行きましたが、僕もそこにまた行きたい、ファンの皆さんと一緒に楽しみたいと思っていたので、感激しましたね。
シンドン:僕たちにとって「SUPER SHOW」は…誤解を恐れずに言うなら“当然あるもの”。僕たちの中には「毎年SUPER SHOWをやる」という心構えがあるからです。
イェソン:例えばスポーツ選手でも、キャリアというものがその選手を代弁したりすることがありますよね。「僕たちもそうなのかな?」と考えていたのですが、今ではすごく名誉なことだと感じるようになりました。これだけの数のアルバムを出して、8回目の「SUPER SHOW」を開催している。そんな風に年月を重ねてきたことで、より誇らしい気持ちが強くなっています。
ドンヘ:ファンの皆さんが待っていてくださった長い時間があるからこそ、僕たちも周りのことを気にせず、最も僕たちらしい姿をお見せしながら、皆さんと同じ時間を分かち合える。「SUPER SHOW」は皆さんとの気持ちを確かめ合うような、そんな時間なんじゃないかなと思います。
シウォン:日本公演では、僕たちメンバーが共に集まり、和気あいあいとした姿をお見せしながら、ファンの皆さんとたくさん触れ合いたいと思います。
イェソン:同じ「SUPER SHOW」でも、韓国と日本でまた違うものになっていると思います。曲数や歌うバージョンも変わってくるので、韓国での公演を観たファンの皆さんにとっても新しく感じられるんじゃないでしょうか。日本でリリースされるアルバムの新曲や、日本語での歌唱も楽しんでいただきたいです。
「辛かったり、孤独を感じた時にも僕たちの音楽を聴いて励まされて欲しい」(イェソン)
最後に、SUPER JUNIORの未来について。これからも活動を続けていく上で“譲れないこと”を聞くと、「挑戦」というキーワード、そしてかけがえのないファンへの思いが語られた。ドンヘ:絶え間ないチャレンジです。僕たちの可能性が閉ざされないように、滞りがないように努めていくことです。
イトゥク:夢を成し遂げるために、僕たちは誰よりも切実だったし、これからもまた新しい夢を追い求めていくんだろうと思います。その中で、「もうやめよう」「もう終わりにしよう」という言葉を決して言わないこと。夫婦間や恋人同士でも、「別れよう」とか「もう終わりにしよう」というのは、最後のセリフになるわけですよね。これからも悩むことはあると思いますが、どんなに大変なことがあっても最後の一言は言うべきではないだろうし、お互いに十分に理解し合っているからこそ、引っ張り合って、支え合うことができるはずだと信じています。
シウォン:「少しお互いの時間を持とう」という言葉はどうかな?
イトゥク:それも悪くないと思うよ、時間を持つ分には。
シウォン:じゃあ、待ってるね(笑)。
一同:(笑)
イトゥク:「夢を成し遂げた人よりも、夢を見ている人の方が幸せだ」という言葉がありますよね。僕たちはいつも夢を追い求めているから幸せだと思います。日本のアーティストの皆さんのように、本当に長く活動されてきたアイドルグループを多く見てきましたので、韓国でもこれだけ息が長く続いているアイドルグループがいるんだということを、僕たちがお見せできればと思っています。皆さんに幸せな姿をずっと届けていきたいですね。
イェソン:E.L.Fがいなければ、僕たちは存在しません。僕自身、本当に辛くて苦しい時、E.L.Fという存在を常に思い出し、大きな励みにしてきました。これはどのメンバーも同じだと思います。だから皆さんも楽しい時だけではなく、辛かったり、孤独を感じた時にも僕たちの音楽を聴いて励まされて欲しいですし、時には僕たちが歩んできた道を振り返りながら、お互いに支え合える、頼り合える存在になりたいなと思います。
変わっていくこと、変わらないこと――そのどちらも大切にして、歩みを続けるSUPER JUNIOR。そんな彼らが、同じく夢を追う人たちに贈る“夢を叶える秘訣”とは。
イトゥク:さっき話したことと重なりますが、「夢を叶えた人よりも、夢を見ている人の方が幸せだ」という言葉があるように、皆さんが今、置かれている状況が辛くて寂しくて苦しかったとしても、「夢を追っている自分は一番幸せだ」と思ってほしいです。そして夢に向かって、これからも走り続けてください。僕も幸せになるために、ずっと夢を見ています。
シウォン:くじけたら、また立ち上がればいい。どんなことでも、とにかくトライしてほしいです。チャレンジすらしないのは、その時間がもったいないと思います。チャレンジを通して、自分の人生の目標を見つけることもできるので、そういう意味のある時間を過ごしてほしいと思います。
キュヒョン:子どもの頃からずっと考えていたのは、“痛くても我慢しよう”ということです。前のコンサートでも言ったことがあるんですけど、辛い時期があっても、しっかり乗り越えていけば、きっと良い時が来るので、皆さんにそのメッセージを伝えたいです。
ウニョク:話したいことはたくさんありますが、一つだけ話すと、「今、この瞬間を楽しんでほしい」ということです。明日のことばかり考えて時間を失うのではなく、今を大切にして、したいことをたくさんしながら、楽しんでほしいと思います。
イトゥク:最後に、自分の今の状況が辛くても…
キュヒョン:ちょっと、イトゥク兄さんの番は終わりましたよ!(笑)
イトゥク:ちょっと待って、最後にこれだけ!(笑)
一同:(笑)
イトゥク:あなたが今、置かれている状況は、辛いことが多いかもしれないけれど、誰にでも辛いことはあります。そんな状況から少しでも抜け出すために、SUPER JUNIORのことを考えて、SUPER JUNIORの音楽を聴きながら、少しでも人生の幸せを見つけてくれたら嬉しいです。
シンドン:僕が伝えたいのは、夢を成し遂げるためというよりも、「あなたの選択はいつも正しい」ということです。例えば20代の後半であれば、試験を受けることを諦めようとしてしまったり、うまくいかない時に「何か他のことをしようか」などと迷ったりすることもあると思うのですが、そんな時は自分の選択を信じて欲しいです。
ドンヘ:何か新しいことをする時、迷いが生じることもあると思いますが、恐れないでください。怖がらずに前に進んでほしいです。
リョウク:「SUPER SHOW」に来て、僕たちのエネルギーに触れてほしいです。後は、しっかり食べてしっかり寝ることが大事。そうすれば、自ずと夢は叶うものです。
イェソン:多くの方が、自分の置かれた現状にストレスを感じていたり、苦しんでいたりすると思いますが、その全ては過程に過ぎないということ。夢を叶えるためのステップになると思いますので、夢を絶対に忘れないでください。リョウクが言うように、夢を追うというのは特別なことではなく、食べて、生きていくことだという風に思います。
(modelpress編集部)
SUPER JUNIOR WORLD TOUR“SUPER SHOW 8:INFINITE TIME”今後の日程
2月7日(金)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)開場18:00/開演19:002月8日(土)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)開場16:00/開演17:00
2月9日(日)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)開場15:00/開演16:00
2月15日(土)マリンメッセ福岡 開場17:00/開演18:00
2月16日(日)マリンメッセ福岡 開場15:00/開演16:00
3月25日(水)さいたまスーパーアリーナ 開場17:30/開演18:30 【追加公演】
3月26日(木)さいたまスーパーアリーナ 開場17:30/開演18:30 【追加公演】
【Not Sponsored 記事】
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