佐藤健/「半分、青い。」より(C)NHK

「佐藤健にしかできなかった」―「半分、青い。」で描くラブストーリー相手役の集大成<脚本・北川悦吏子インタビュー【3】>

2018.03.26 08:00

4月2日からスタートする平成30年度前期連続テレビ小説「半分、青い。」(月曜~土曜あさ8時)。連続テレビ小説第98作となる同作は、故郷となる岐阜と東京を舞台に、ちょっとうかつだけれど失敗を恐れない永野芽郁演じるヒロイン・楡野鈴愛(にれの・すずめ)が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜け、やがて一大発明を成し遂げるまでの物語を描く物語。この度、放送に先駆け、脚本・北川悦吏子氏がインタビューに応じた。<3>

「佐藤健にしかできなかった」律―北川悦吏子氏を喜ばせた言葉とは?

北川悦吏子氏/Photo by LESLIE KEE
北川悦吏子氏/Photo by LESLIE KEE
鈴愛の幼馴染・律を演じるのは、佐藤健。キャスト発表時、大きな話題を集めた佐藤の出演。この裏には、北川氏の強い希望があったといい、佐藤が主演を務めた「バクマン。」(2015年)を観て「どうしてもこの子がほしいと思った」と振り返る。

また、「鈴愛の話でもあるけれど、律の話でもある。律は自発的に動かない子。彼がどういう人生を見つけていくかが、裏テーマでもあると思っているし、それには健くんが来てくれたことが大きい」といかに重要なキャスティングであったかを明かし、「健くんは目が鋭い。鈴愛を受け止める役でもあるけれど、ただ優しいだけじゃなくて、どういう風に意志を出していくのか、受けの芝居と攻めの芝居が内在する人でなくてはならなかった。佐藤健にしかできなかった。ラブストーリーの相手役として、集大成になるんじゃないかと思っています」と語るなど、信頼は厚い。

一方、佐藤は北川氏に「北川さんの代表作ロンバケ(ロングバケーション)って言わせないよ」と言葉をかけたそうで、「彼らしいなと思ったし、そんな風に誰かが言ってくれるって嬉しい」と喜びを口にしていた。

異例の胎児から描く サブタイトルにも注目

異例の胎児から描く/「半分、青い。」より(C)NHK
異例の胎児から描く/「半分、青い。」より(C)NHK
物語は北川氏の提案により、ヒロインが母親のお腹の中にいる時代から描かれる。

胎児からスタートするということ自体が“朝ドラ”では異例。新生児室でのヒロインと幼なじみの出会いのシーンでは佐藤演じる律の「まだ名前もないときに僕たちは出会った」というナレーションが入るが、「すごいと思った。書いたことがなかったし、見たこともない」と北川氏自身も新しさを感じている様子。

そのスタートを受け、第1週目のサブタイトルは「生まれたい!」。第2週目は「聞きたい!」と続き、「何とかして、『○○たい!』を26週続けたい。本能を追いかけたいと思っているし、すべてはヒロインの思い。『こうしたい』『ああしたい』ってことは、作品のテーマでもある」とこちらも話題を集めそうだ。

佐藤健、永野芽郁/「半分、青い。」より(C)NHK
佐藤健、永野芽郁/「半分、青い。」より(C)NHK
放送は2018年4月2日から9月29日の全156回を予定。(modelpress編集部)

「半分、青い。」ストーリー

ヒロイン・鈴愛は高度成長期終わりに岐阜県東濃地方に誕生。子どものころ、左耳を失聴するが、暖かな家族と同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみに励まされ、前向きに乗り越える。

その後、バブル期に漫画家になるという大志を抱いて上京し、修業に打ち込むが、やがて挫折。結婚して娘を授かるも離婚されてしまう。そんな失敗だらけの人生だが、その度に、「やってまった(=やってしまった)」と明るく呟きながら生き抜いていく。シングルマザーとして帰ったふるさとで、思わぬ転機を迎える…。
【Not Sponsored 記事】

関連記事

  1. 「半分、青い。」永野芽郁への直感「この子だって思った」 “ふぎょぎょ”は流行なるか<脚本・北川悦吏子インタビュー【2】>
    「半分、青い。」永野芽郁への直感「この子だって思った」 “ふぎょぎょ”は流行なるか<脚本・北川悦吏子インタビュー【2】>
    モデルプレス
  2. 「半分、青い。」は「明らかに異端である」 朝ドラに革命を<脚本・北川悦吏子インタビュー【1】>
    「半分、青い。」は「明らかに異端である」 朝ドラに革命を<脚本・北川悦吏子インタビュー【1】>
    モデルプレス
  3. 【2018年春ドラマ】長澤まさみ11年ぶり月9主演、「花より男子」新章、二宮和也が初の外科医役…あらすじ&見どころまとめ
    【2018年春ドラマ】長澤まさみ11年ぶり月9主演、「花より男子」新章、二宮和也が初の外科医役…あらすじ&見どころまとめ
    モデルプレス
  4. 女子から彼氏に「結婚したい」と言うのはどうなの?男性5つの本音は
    女子から彼氏に「結婚したい」と言うのはどうなの?男性5つの本音は
    モデルプレス
  5. 【シュウ ウエムラ】組み合わせ自由自在なオシャレアイシャドウ!
    【シュウ ウエムラ】組み合わせ自由自在なオシャレアイシャドウ!
    モデルプレス
  6. 【ランコム】人気の“生ツヤ”クッションファンデの魅力に迫る!
    【ランコム】人気の“生ツヤ”クッションファンデの魅力に迫る!
    モデルプレス

「インタビュー」カテゴリーの最新記事

  1. 前田敦子&板野友美、AKB48から20年続く“リスペクトし合える関係”「いい意味で何も混じり合わない」お互いの魅力を深く語る<インタビュー>
    【PR】前田敦子&板野友美、AKB48から20年続く“リスペクトし合える関係”「いい意味で何も混じり合わない」お互いの魅力を深く語る<インタビュー>
    株式会社KEAN Health
  2. THE RAMPAGE吉野北人、高畑充希から学んだ“座長としての姿” これまで叶えた夢の裏で必ずやっていたこと【「遺書、公開。」インタビュー】
    THE RAMPAGE吉野北人、高畑充希から学んだ“座長としての姿” これまで叶えた夢の裏で必ずやっていたこと【「遺書、公開。」インタビュー】
    モデルプレス
  3. 西野七瀬の「つらいことの忘れ方」 転機の2024年→2025年の抱負も語ったインタビュー
    西野七瀬の「つらいことの忘れ方」 転機の2024年→2025年の抱負も語ったインタビュー
    モデルプレス
  4. 鈴木伸之、胸キュンシーンで「殻を破っていきたい」今に繋がる人生の転機語る【「まどか26歳、研修医やってます!」インタビュー】
    鈴木伸之、胸キュンシーンで「殻を破っていきたい」今に繋がる人生の転機語る【「まどか26歳、研修医やってます!」インタビュー】
    モデルプレス
  5. 「Dark Idol」出身・Luuna(橘ななみ)、最終未来少女へ加入発表「絶対後悔させてやる」強いマインドが武器に 韓国事務所所属の過去も【インタビュー】
    「Dark Idol」出身・Luuna(橘ななみ)、最終未来少女へ加入発表「絶対後悔させてやる」強いマインドが武器に 韓国事務所所属の過去も【インタビュー】
    モデルプレス
  6. 日向坂46山下葉留花、小坂菜緒は“恩人” 不安な時期に救われた言葉とは「自分はここにいて良いのかなと思ったことも…」【「卒業写真だけが知ってる」インタビュー】
    日向坂46山下葉留花、小坂菜緒は“恩人” 不安な時期に救われた言葉とは「自分はここにいて良いのかなと思ったことも…」【「卒業写真だけが知ってる」インタビュー】
    モデルプレス
  7. 詩羽&セントチヒロ・チッチ、人見知り同士が奇跡のタッグ!コラボ曲の歌声も「ちょっと嬉しそう」制作秘話語る<『bonsai feat.CENT』インタビュー>
    【PR】詩羽&セントチヒロ・チッチ、人見知り同士が奇跡のタッグ!コラボ曲の歌声も「ちょっと嬉しそう」制作秘話語る<『bonsai feat.CENT』インタビュー>
    ワーナーミュージック・ジャパン
  8. 坂東龍汰、過去の死別経験と向き合った日々「運命的なものを感じた」飛躍の2024年に実感した“夢を叶える秘訣”【「君の忘れ方」インタビュー】
    坂東龍汰、過去の死別経験と向き合った日々「運命的なものを感じた」飛躍の2024年に実感した“夢を叶える秘訣”【「君の忘れ方」インタビュー】
    モデルプレス
  9. 日向坂46上村ひなの「もっと強く存在感を」先輩卒業で決心 “けやき坂46(ひらがなけやき)イズム”に強い思いも【「卒業写真だけが知ってる」インタビュー】
    日向坂46上村ひなの「もっと強く存在感を」先輩卒業で決心 “けやき坂46(ひらがなけやき)イズム”に強い思いも【「卒業写真だけが知ってる」インタビュー】
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事