サラ・ジェシカ・パーカー(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT

サラ・ジェシカ・パーカー、輝かしいキャリアを支える“ファッションの見せ方”に迫る

2016.07.15 21:47

映画「ローマ発、しあわせ行き」(8月1日より順次公開)で主演を務める米女優サラ・ジェシカ・パーカーがインタビューに応じた。「セックス・アンド・ザ・シティ」で世界中に名を知らしめ、ゴールデン・グローブ賞を4回、エミー賞を2回受賞したサラ。今作では、反抗期の娘・サマー(ロージー・デイ)と休暇を過ごしにやってきたイタリアで、初恋相手・ルカ(ラウル・ボヴァ)と再会するマギー役。20年ぶりに出会った2人の間には、ロマンティックな時間が流れると思いきや、ニューヨークに戻りたいサマーと、ローマで昔の恋人と結婚するという秘密のミッションを抱えたルカの母・カルメンを追って、イタリア中を旅することになる。

サラ・ジェシカ・パーカーが出演した決め手

― そもそもこの映画に惹かれた理由は?

サラ・ジェシカ・パーカー: たくさんの理由があります。まず、監督のエラ・レムハーゲンと仕事がしたかったから。スウェーデンの映画界で活躍する彼女のことは元々知っていて、特に『パトリックは1.5歳』(08)がとにかく大好きです。最初彼女と電話で話をして、この映画のストーリーと脚本はとてもチャーミングだと思いました。

― イタリアより素敵な映画の撮影場所はないですよね。撮影はいかがでしたか?

サラ:本当に素晴らしかったです。ラウル・ボヴァは一緒に仕事をして楽しい人でした。長い間ファンだった、あのクラウディア・カルディナーレと仕事をすることもできて…。そして、私の娘サマー役のロージー・デイ。彼女とはあっという間にとても仲良くなりました。撮影がはじまってから、最終的には一緒に暮らしていました(笑)。

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― 共演のラウル・ボヴァについて出てきましたが、彼のことは知っていましたか?

サラ:実はGAPのキャンペーンを一緒にやったことがあるんです(笑)。でも彼はイタリアでは大スターで、本当にスゴイの。撮影中は、彼を一目でいいからみたい人で道が埋め尽くされていました。イタリアではとっても知名度が高くて…そして彼自身はとても親切で、物腰柔らか、一緒に仕事をしていて気持ちのいい人です、本当に。つまらない答えだけど、彼のことはとても好きです。

衣装は「あくまでストーリーを語る一環」

― 演じたマギーについて、また役作りについて教えてください。

サラ:そうですね、彼女は至って普通の人。特に勇敢でも、華やかでも、人目をひくようなタイプでもないんです。彼女はキャリアを維持しつつ、まともで、賢くて、愛される親になろうと頑張っている多くのシングル・マザーたちと一緒なのでは、と思います。でもマギーは大変な毎日の中で自分を見失っていると感じています。自信も少しなくしていて、そして私たちの多くもそうであるように、生きることがもっと単純だった過去にセンチメンタルな思いを抱いています。

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― オン・オフともにあなたのファッション・センスは有名です。この 映画にそのセンスを持ち込んだところは?

サラ:他の俳優たちもそうですが、衣装デザインにアドバイスはしました。でもそれは“ファッション”ではなく、あくまでストーリーを語る一環だと思います。キャリア序盤から、「セックス・アンド・ザ・シティ」のずっと前からです。おそらく舞台出身だからだと思うのですが、キャラクター作りはとても大切でした。そのプロセスが大好きです。楽しみというだけでなく、不可欠なことだと思います。どのデザイナーに聞いてもわかるかと思いますが、私は衣装を全て身につけて試します。その点に関してはとっても細かいんです。見た目ではなく、どちらかといえばキャラクターのためかどうかきちんと確かめるのはとても大切だと思います。そうですね、私はそこには大きく関与しています。

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― 今作ではどのように作用しましたか?

サラ:監督のエラの姉・モア(モア・リー・レムハーゲン・シャーリン)が衣装デザインを担当していました。スウェーデンではエラの映画のほとんどで衣装を担当しています。なので、彼女と仕事ができたのはとても良かったです。予算は多くなかったので、よく考えて、戦略を立て、クレバーに、しかしキャラクターに合っているものでなければいけませんでした。 マギーはお金に余裕があるわけでも、ファッションに特に興味がある人でもありません。彼女は彼女の生き方にふさわしい装いをしています。

サラ・ジェシカ・パーカー「王道のロマンティック・コメディです!」

― 本作の撮影中一番大変だったことは?

サラ:一番大変だったことは、理解することだったと思います(笑)…言葉が様々で、通訳がいないこともありました。ちょっと複雑だったんです。でもわたしたちは全員大人ですし、長い間一緒にいたのでなんとか解決できました。

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― 撮影中イタリア語を覚えましたか?

サラ:頑張りました…「お願いします」が言えるようにとか(笑)…。あと曜日ですね、翌日の予定表を見て、現場への到着時間がわかるように(笑)。

― 初めて完成した映画を見たときはどうでしたか?

サラ:実を言うと自分の姿を見るのは好きじゃないんです…でもかわいらしい、シンプルで、王道のロマンティック・コメディです!

イタリア撮影の思い出は?

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― イタリアを見てまわれましたか?

サラ:そんなにたくさんではないですが。撮影はほとんどローマ近郊でした。あとはローマ市街とペルジャですね。ローマから電車で北に2時間行ったヴィテルボという都市に滞在していて、ローマと行ったり来たりはできませんでした。でもとても面白かったです。素敵な家族と出会って、彼らの宿に泊まりました。本当に素敵な人たちでした。それから、ネットでローマ市内に小さなアパートメントを見つけました。豪華では決してないのですが、美しいマッダレーナ教会が見渡せるアパートで、街の中心地にあったので、週末はあちこち歩いて回りました。わたしたちみんな、週末は本当に楽しみました。

「セックス・アンド・ザ・シティ」の続編は?

映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
映画「ローマ発、しあわせ行き」より(C)2015 A SPANISH/SWEDISH CO-PRODUCTION SEZAR FILMS AIE and CHIMNEY POT
― 先ほど「セックス・アンド・ザ・シティ」の話が出ましたが、もう1本映画はあるのでしょうか?

サラ:今のところ私の予定には入っていませんが、だからといって有り得ないというわけでもありません。前にも言ったことがありますが、ストーリーについては既に知らされています。いつ公言していいのか、そもそも公言していいのかがなぜかまだ謎のままで…本当に知らないんです…そしてご存知の通り、私は今とても忙しくしていて、HBOで新しいテレビ・シリーズで主演と製作総指揮を務めています。それに大きく時間を割いているので…2016年はあの女性たちと再集結する年にはならなそうですね。

― 力を入れているのは「Divorce」ですね、進捗はどうですか?

サラ:そう「Divorce」です。あと5~6週間撮影が残っています。刺激的で、素晴らしくチャレンジングな新しい経験になりました。役もストーリーも大好きですし、私のホームに戻って、HBOと再び仕事が出来ることが嬉しいです…このドラマを撮ることはとても緊張したけど、本当に素晴らしいものになっています。

(modelpress編集部)

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