“節目”迎えた貫地谷しほりが美しい 等身大の今、一番輝く「大人化計画、やめました」 モデルプレスインタビュー
2016.03.08 07:00
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おいしいグルメとイケメン、ラストにはとびきりのくどき文句―。この組み合わせにどれだけの女性が妄想をふくらませ、クスリと笑い、ほんのり心を満たしただろうか。そんな“ひと味ちがう”ドラマ「女くどき飯 Season2」(MBS・TBS)で、愛すべき主人公のアラサー女子を好演したのが貫地谷しほり。昨年末に30歳の誕生日を迎えた彼女は、<神林恵>というキャラクターに等身大を重ね、ひとりの女性としてさまざまな思いを巡らせていた。
原作は「アラサーちゃん」で知られる峰なゆか氏の同名エッセイ漫画。ドラマ版では、 アラサーの駆け出しライター、彼氏いない歴6年の恵が、一般応募の男性が選んだお店でデートをしながら口説いてもらう企画「女くどき飯~Season2~」の取材を通じて、理想の彼氏探しに励む。デート相手は「美魔男弁護士」「爽やか系細マッチョ配達員」「マイルド系イケメン美容師」などさまざま。酸いも甘いも知り尽くしたアラサー女子が、タイプの異なる男性の恋愛模様に向き合い、鋭くツッコミを入れ、時に妄想を爆発させるさまが視聴者の共感を呼んだ。
貫地谷:前シーズンの時から私の周りではすごく評判が良くて「面白かった」と言ってくれる人が多かったんです。Season2も相変わらず「いいね」という声が多くて、すごく嬉しいです。やっぱり男性より女性のほうが多く観てくださっている印象です。
― リアルタイムで放送をチェックされたりも?
貫地谷:しますよ!なるべく見たいので、頑張って起きていました(笑)。
― 衣装や小物など、隅々まで丁寧に作り込まれていた印象です。
貫地谷:本当に小ネタが多くて(笑)!スタッフの皆さんも本当に一生懸命作ってくださって、自分ではなかなか気づかないところで「あ、こんなのが!」と思うこともありました。例えば以前、私がハムスターを好きだと話したことがあったのですが、恵の部屋に手動のシュレッダーがあって、そこにハムスターの写真が置いてあったことに最終話の撮影で気づいて(笑)。「えっ、こんなの知らなかった!」というポイントがいろんな所にあるんですよね。
― 恵の妄想シーンも楽しい見どころですが、シザーハンズからロンバケまで、名作のパロディが秀逸すぎて!
貫地谷:前シーズンよりもさらに突拍子もない妄想が増えたので、そこは撮影している時も楽しかったですね。特にお気に入りなのは 5話の家なき子。実は、先に謝っておこうと思って安達祐実さんに「すみません!」って連絡しました!「ありがとう」と言ってくれたのでほっとしました(笑)。
― そんな裏話も!恵の愛されるキャラクターが軸になりますが、役作りの中で女性からの見え方を意識されましたか?
貫地谷:やっぱり今回は愛されてほしい役だし、“自分が好きな人”にしたいと思いました。女子から見て憎めないキャラというのは、可愛くてぶりっこすぎるのも違うし、男っぽすぎるのも違う。そういうバランスはすごく大事にしていましたね。
貫地谷:みんな個性豊かで、本当に素敵な人たち。最後まで飽きることなく、楽しいまま終われたという感じです。
― そんな素敵な方々とのエピソードをお聞かせください。
貫地谷:ギリギリ29歳の時に撮影をしていたのですが、年下の竜星(涼)くんや山田(裕貴)くんに対して「どんなこと考えてるの?大丈夫?」と話しかけちゃう自分に「これ、ちょっとオバちゃんっぽいな」とか思ったり(笑)。今まで一緒だったはずの目線が、自分の中でかなり変わってきているのを感じましたね。実は同い年や年下の男性が少し苦手でした。年上のほうが大人っぽくていい!と思っていたのですが、今では年下も可愛いなと思いますしね。一方で戸次(重幸)さんや、超大先輩の井上順さんもやっぱり素敵だし…自分の理想の幅が広がっていることを確信しました!
― この作品でさまざまな男性と向き合ったことで、ご自身の恋愛観にも影響があったんですね!
貫地谷:そうですね。恵は毎回デート相手の男性を受け入れて好きになっちゃうので、それに影響されてなのか、本当によく見えてしまうというか。「マザコンでもいいじゃない!」みたいな(笑)。
― 自分のタイプに当てはまらない時点で距離を置いてしまいがちですが、恵は必ず男性のいい部分を見つけますよね。
貫地谷:若い時って眼鏡がいい、スーツがいい、髪型もこうがいい、とんがってる靴は嫌だ!とか(笑)いろいろ言ってましたし、こだわりがあったと思うんですけど、やっぱり年々なくなってくるもんなんですよね。
― 内面を見るように?
貫地谷:内面を見ているのか、幅が広がってきたのか(笑)わからないですけど…でも本当に見た目とか、そういう先入観はなくなってきますよね。
― 今シーズン、特に印象的だったデートは?
貫地谷:もうすっごく面白かったのは浦井(健治)さん!「なに、この人!?」っていう(笑)。共演した方がネットニュースになったりするとチェックするんですよ。それで浦井さんが出演されている他のドラマの話題を見ると「あぁ、外でもやっぱり面白いんだ」って思いながら、「あ~、なんて変な人だったんだろう。最高だったな」とか思い出したりして(笑)。あとは井上順さんが本当に素敵で。現場にいた人は全員ファンになったんじゃないかなっていうくらい、おおらかで優しくて、いつもニコニコしていて。すごく憧れる先輩です。井上さんのセリフで「50年後も君を好きでいてくれる人と付き合いなさい」という言葉があって。確かにそうだな~って思いましたね。
― 一方で、年下男子の良さもありますよね。
貫地谷:山田くんに関しては、ただただ可愛い(笑)!素直なところが。私自身がそうなんですけど、年齢を重ねると素直でいられなくなる部分と、素直すぎて開けっぴろげで、オバちゃんみたいになってくる部分があるから、若い頃の素直さってすごく尊いものだな~と。なんかいいな~って(笑)。竜星くんもすごく可愛いけれど、山田くんとはまた全然違う可愛さ。山田くんは昔から知っている近所の幼なじみ。竜星くんはちょっと見ない間にかっこ良くなって、「いつの間にか男らしくなっちゃって!」みたいな感じ(笑)。
― 山田さんが演じた“爽やか系細マッチョ配達員”は決してスマートではないけれど、素直でまっすぐな性格が魅力。対する竜星さんの“マイルド系イケメン美容師”は女性慣れしていてボディータッチもさりげなく、対照的でしたね。貫地谷さん的にはどちらがタイプですか?
貫地谷:不器用なほうがいいですね。自分に対して赤くなりながら喋る人を見ると、自分も赤くなっちゃったりするじゃないですか?ドキドキされてるとドキドキしちゃう(笑)。やっぱりそれってひとつのきっかけになったりするんじゃないのかな?ってすごく思うし。慣れていればスマートでかっこいいけど、私はあんまりグッとこないですね。多分好みの問題かな(笑)。
― 5話の若葉竜也さんの“ダメンズ系イケメンバンド男子”はいかがですか?「私が養ってあげたい!」みたいな感情は…(笑)。
貫地谷:若葉くんも生々しくてハマってましたね~(笑)。でも何かしてあげたいって気持ちは女の人なら誰しもあると思うんですよね。どこかしらに母性が潜んでいて、私も危うくお小遣いあげてしまうかもしれない!って、若葉くんと撮影してる時に思いました(笑)。
― 新たな扉が開きそうに(笑)。「女くどき飯」 といえばおいしそうなグルメが欠かせませんが、特に「また食べたい!」と思ったお料理は?
貫地谷:全部本当においしかったですが、さっき「ワインを飲む女の人って、やたら色っぽくない?」という話から「赤ワインを飲む人って、肉を食べてるよね」と盛り上がったので、今は肉を食べたいかな。3話で行った鉄板焼きの「円居-MADOy-」 とか。
― お肉を食べている女性は色っぽい“照り”が出ると言いますもんね。
貫地谷:それって、科学的に証明されているんですかね?!お肌に潤いが出ると言いますよね。私も色気をつけたいなと思って(笑)。
― プライベートではどのようにお店をチョイスしますか?
貫地谷:私はそんなに開拓熱がないタイプで。それでも自分が決めなきゃいけない時はあるので「女くどき飯」 で出たお店を使わせてもらっています!1話の有機野菜のビストロ「Ginsai」 なんてもう3回くらい行っています、つい先日も行ってきました(笑)。
― すっかり行きつけに(笑)。相手が女性か男性かでまた違うと思いますが、男性には決めてほしいですか?
貫地谷:決めてほしいです!男性には全部、決めてほしい(笑)。
― デートコースも?
貫地谷:はい!引っ張ってほしいですね。
貫地谷:基本的には納豆と玄米さえあれば生きていけます(笑)。あとはやっぱり赤身の肉ですね。実は最近、食べる量をちょっと減らしたんですよ。そしたら体の調子が良くて!基本は1日1食、昼間は固形物でなければ摂ってもいいというルールにしているので、甘酒を飲んだりしています。あと自分で作る時はお砂糖を採らないように心がけていますね。
― お肌もたまごのようにつるつるですが、普段はどんなケアを?
貫地谷:私は美容オタクなので、すごくいろんなことを試してきました。今は毎日同じスキンケアを続けるようにしていますが、とにかく保湿ですね。お化粧品は新しいものをどんどん取り入れて、失敗することもあります(笑)。
― ファッションはいかがですか?恵は古着が中心の個性的なスタイリングがとても可愛かったですね。
貫地谷:恵のファッションとは全然違いますね。なかなか普段は選ばないようなアイテムが多くて「えっ、これとこれを合わせる!?すごいな」と思うんですけど、全身で見ると可愛い。毎回発見がありましたね。今シーズンで言うと、3話の鉄板焼きデートの時のコートやスカーフの使い方。あれはすごく可愛いなと思いました。
― 恵はデート相手によってギャップを演出したりもしましたが、貫地谷さんにとっての“勝負服”とは?
貫地谷:キメなきゃいけない時ってありますよね。私は黒が多くなっちゃうかな。黒、白、ちょっとキラッとしたニットとか…。ここぞという時はミニスカートも履きます(笑)。高校生の時とかは好きな男の子の好みに合わせたりしましたけど、今は同じミニスカートでも自分が好きなテイストで選ぶようにしているし、自分の中で大事にしている服はあっても「これならモテる!」とかはないかもしれないですね。
― 自分に似合うものをわかっている大人の女性は魅力的ですよね。最近ゲットしたお気に入りのアイテムは?
貫地谷: Tシャツを3色買いしました。ラフなカジュアルも好きだし、みんなで女子会にでも繰り出すような時は女の子らしい格好も楽しんでいます。
貫地谷:もうね、セリフのひとつひとつに共感しますよ!「老化は止まらない」「女としての市場価値はどんどん下がっていく一方」とか(笑)。去年の12月に30歳になりまして。今となっては「いい30代にしたいな」と思えるけれど、なりたての頃はやっぱり「30歳になってしまった…!」とショックでした(笑)。撮影の時は30代目前のタイミングだったので「本当にやだ!30になりたくない!」みたいな。
― 30歳を節目として意識されていたんですね。
貫地谷:意識していたみたいです!すっごく嫌だったから(笑)。
― いざ30代に突入した今の心境はいかがでしょうか?
貫地谷:なってしまったものはしょうがないな、と(笑)。大人っぽくなりたいと言っていた時期もあったんですけど、最近は歳は勝手にとっていくものだから、自ら大人っぽくしようとは考えないようになりました。「等身大って何かな」ということを考えるようになりましたね。
― ある意味、肩の荷が下りたような感じでしょうか。
貫地谷:そうですね。一生懸命頑張って前髪をなくしてみたり、“大人化計画”をしたこともあったんですけど、「似合わない!」って言われたりして(笑)。ファッションも全部ひっくるめて、今の自分に似合うものをちゃんと見つけていけるようになりたいと思うんです。
― 今年、やってみたいことはありますか?
貫地谷:あまり決めていないんです。以前は若さからか「こうしてみたら?」という提案に対して「嫌だ!」とはっきり自分の意思を示したりもしていたけれど、今は自分があまりにも嫌でないことであれば、流されてみようかなという心境です。遊びもそう。キャンプとか、前なら「虫とか絶対無理!」と拒絶していたけど、誘われたその日のコンディションが良ければ行ってみてもいいかな…と思ったり。自分であまり「NO」と決めつけず、なんでもやってみたいという気持ちなんです。
― その心境に至るきっかけがあったのですか?
貫地谷:なんとなく、そういう流れなのかなって。これまで人生計画もきっちりと決めるタイプだったんですけど、ことごとくハズレてきているので(笑)。27~28歳で結婚しているはずだったし、計画通りにはいかないということで、あまり今は考えていないんです。ただ自分がこうしたい、これをやりたいと思った時には、それを最優先したいと思っています。
貫地谷:やっぱり諦めないこと。なんだかんだ続けるってすごく難しいことだし、続けることがすごく大事。本当にやりたいと思ったなら、そこに至るために何が必要なのかを私は毎日考えています。たくさん悩んでも、諦めないことですね。
― 落ち込んだ時はどのように立ち直りますか?
貫地谷:私の場合は、今年に入ってからお砂糖をやめたことがひとつのきっかけになりました。元々すごくプラス思考だったのに、ここ数年はなぜかマイナス思考で「大殺界ってこんなにつらいの?」と思うくらいだったんですよ。それが白砂糖や黒砂糖をやめて、煮物を作る時の味付けも甘酒などで代用するようにしてみたら、体がすっきりして、すごくクリーンな気分になれたんです!
― 体質にとても合っていたんですね。多忙な中で、そういったサイクルを見つけられると心の健康にもつながりますよね。
貫地谷:生活の充実からくるものなのか、それを習慣づけることができた自負からくるものなのかわかりませんが、最近すごく前向きで。食べ物の趣味も変わってきましたね。だから皆さんも、今まで当たり前に続けていたことを変えてみる、ということもひとつの方法としてやってみてくださいね。
― ありがとうございました。
背伸びせず、ありのままの自分を受け入れること。私たちと同じようにさまざまな葛藤を繰り返したからこそ、たどり着くことのできたしなやかさ。第一線で活躍し続ける彼女が、最近より一層輝いて見えた理由がそこにあった。(modelpress編集部)
ヘアメイク:北一騎(Permanent)
出演:安藤玉恵(伏見裕子役)
原作:峰なゆか「女くどき飯」
監督:宝来忠昭(ドラマ「孤独のグルメ」、「めしばな刑事タチバナ」他)、深迫康之(ドラマ「となりの関くんとるみちゃんの事象」、「花のズボラ飯」他)
脚本:北川亜矢子(ドラマ「たべるダケ」「ショムニ2013」他)
プロデュース:森谷雄(ドラマ「深夜食堂」、映画『しあわせのパン』他)
(C)峰なゆか/ドラマ「女くどき飯 Season2」製作委員会・MBS
3枚組(本編2枚+特典DISC)
【封入特典】
・1度は食べたい!口説かれ料理満載の特製ブックレット Season2
【映像特典】
・女子トーク炸裂!!貫地谷しほり&安藤玉恵によるオーディオコメンタリー
・美味しいが止まらない!「メイキング of 女くどき飯 Season2」
・男性ゲストのコメント&予告集
貫地谷しほりインタビュー:恵を“自分が好きな人”にしたいと思いました
― 昨年1月期の放送からあっという間にシリーズ化が決定。独特の世界観にやみつきになるファンが続出しましたが、反響をどのように感じていますか?貫地谷:前シーズンの時から私の周りではすごく評判が良くて「面白かった」と言ってくれる人が多かったんです。Season2も相変わらず「いいね」という声が多くて、すごく嬉しいです。やっぱり男性より女性のほうが多く観てくださっている印象です。
― リアルタイムで放送をチェックされたりも?
貫地谷:しますよ!なるべく見たいので、頑張って起きていました(笑)。
― 衣装や小物など、隅々まで丁寧に作り込まれていた印象です。
貫地谷:本当に小ネタが多くて(笑)!スタッフの皆さんも本当に一生懸命作ってくださって、自分ではなかなか気づかないところで「あ、こんなのが!」と思うこともありました。例えば以前、私がハムスターを好きだと話したことがあったのですが、恵の部屋に手動のシュレッダーがあって、そこにハムスターの写真が置いてあったことに最終話の撮影で気づいて(笑)。「えっ、こんなの知らなかった!」というポイントがいろんな所にあるんですよね。
― 恵の妄想シーンも楽しい見どころですが、シザーハンズからロンバケまで、名作のパロディが秀逸すぎて!
貫地谷:前シーズンよりもさらに突拍子もない妄想が増えたので、そこは撮影している時も楽しかったですね。特にお気に入りなのは 5話の家なき子。実は、先に謝っておこうと思って安達祐実さんに「すみません!」って連絡しました!「ありがとう」と言ってくれたのでほっとしました(笑)。
― そんな裏話も!恵の愛されるキャラクターが軸になりますが、役作りの中で女性からの見え方を意識されましたか?
貫地谷:やっぱり今回は愛されてほしい役だし、“自分が好きな人”にしたいと思いました。女子から見て憎めないキャラというのは、可愛くてぶりっこすぎるのも違うし、男っぽすぎるのも違う。そういうバランスはすごく大事にしていましたね。
恋愛観に変化「先入観がなくなりました」
― 毎回異なる男性キャストと一対一の撮影というのも新鮮ですよね。貫地谷:みんな個性豊かで、本当に素敵な人たち。最後まで飽きることなく、楽しいまま終われたという感じです。
― そんな素敵な方々とのエピソードをお聞かせください。
貫地谷:ギリギリ29歳の時に撮影をしていたのですが、年下の竜星(涼)くんや山田(裕貴)くんに対して「どんなこと考えてるの?大丈夫?」と話しかけちゃう自分に「これ、ちょっとオバちゃんっぽいな」とか思ったり(笑)。今まで一緒だったはずの目線が、自分の中でかなり変わってきているのを感じましたね。実は同い年や年下の男性が少し苦手でした。年上のほうが大人っぽくていい!と思っていたのですが、今では年下も可愛いなと思いますしね。一方で戸次(重幸)さんや、超大先輩の井上順さんもやっぱり素敵だし…自分の理想の幅が広がっていることを確信しました!
― この作品でさまざまな男性と向き合ったことで、ご自身の恋愛観にも影響があったんですね!
貫地谷:そうですね。恵は毎回デート相手の男性を受け入れて好きになっちゃうので、それに影響されてなのか、本当によく見えてしまうというか。「マザコンでもいいじゃない!」みたいな(笑)。
― 自分のタイプに当てはまらない時点で距離を置いてしまいがちですが、恵は必ず男性のいい部分を見つけますよね。
貫地谷:若い時って眼鏡がいい、スーツがいい、髪型もこうがいい、とんがってる靴は嫌だ!とか(笑)いろいろ言ってましたし、こだわりがあったと思うんですけど、やっぱり年々なくなってくるもんなんですよね。
― 内面を見るように?
貫地谷:内面を見ているのか、幅が広がってきたのか(笑)わからないですけど…でも本当に見た目とか、そういう先入観はなくなってきますよね。
― 今シーズン、特に印象的だったデートは?
貫地谷:もうすっごく面白かったのは浦井(健治)さん!「なに、この人!?」っていう(笑)。共演した方がネットニュースになったりするとチェックするんですよ。それで浦井さんが出演されている他のドラマの話題を見ると「あぁ、外でもやっぱり面白いんだ」って思いながら、「あ~、なんて変な人だったんだろう。最高だったな」とか思い出したりして(笑)。あとは井上順さんが本当に素敵で。現場にいた人は全員ファンになったんじゃないかなっていうくらい、おおらかで優しくて、いつもニコニコしていて。すごく憧れる先輩です。井上さんのセリフで「50年後も君を好きでいてくれる人と付き合いなさい」という言葉があって。確かにそうだな~って思いましたね。
― 一方で、年下男子の良さもありますよね。
貫地谷:山田くんに関しては、ただただ可愛い(笑)!素直なところが。私自身がそうなんですけど、年齢を重ねると素直でいられなくなる部分と、素直すぎて開けっぴろげで、オバちゃんみたいになってくる部分があるから、若い頃の素直さってすごく尊いものだな~と。なんかいいな~って(笑)。竜星くんもすごく可愛いけれど、山田くんとはまた全然違う可愛さ。山田くんは昔から知っている近所の幼なじみ。竜星くんはちょっと見ない間にかっこ良くなって、「いつの間にか男らしくなっちゃって!」みたいな感じ(笑)。
― 山田さんが演じた“爽やか系細マッチョ配達員”は決してスマートではないけれど、素直でまっすぐな性格が魅力。対する竜星さんの“マイルド系イケメン美容師”は女性慣れしていてボディータッチもさりげなく、対照的でしたね。貫地谷さん的にはどちらがタイプですか?
貫地谷:不器用なほうがいいですね。自分に対して赤くなりながら喋る人を見ると、自分も赤くなっちゃったりするじゃないですか?ドキドキされてるとドキドキしちゃう(笑)。やっぱりそれってひとつのきっかけになったりするんじゃないのかな?ってすごく思うし。慣れていればスマートでかっこいいけど、私はあんまりグッとこないですね。多分好みの問題かな(笑)。
― 5話の若葉竜也さんの“ダメンズ系イケメンバンド男子”はいかがですか?「私が養ってあげたい!」みたいな感情は…(笑)。
貫地谷:若葉くんも生々しくてハマってましたね~(笑)。でも何かしてあげたいって気持ちは女の人なら誰しもあると思うんですよね。どこかしらに母性が潜んでいて、私も危うくお小遣いあげてしまうかもしれない!って、若葉くんと撮影してる時に思いました(笑)。
― 新たな扉が開きそうに(笑)。「女くどき飯」 といえばおいしそうなグルメが欠かせませんが、特に「また食べたい!」と思ったお料理は?
貫地谷:全部本当においしかったですが、さっき「ワインを飲む女の人って、やたら色っぽくない?」という話から「赤ワインを飲む人って、肉を食べてるよね」と盛り上がったので、今は肉を食べたいかな。3話で行った鉄板焼きの「円居-MADOy-」 とか。
― お肉を食べている女性は色っぽい“照り”が出ると言いますもんね。
貫地谷:それって、科学的に証明されているんですかね?!お肌に潤いが出ると言いますよね。私も色気をつけたいなと思って(笑)。
― プライベートではどのようにお店をチョイスしますか?
貫地谷:私はそんなに開拓熱がないタイプで。それでも自分が決めなきゃいけない時はあるので「女くどき飯」 で出たお店を使わせてもらっています!1話の有機野菜のビストロ「Ginsai」 なんてもう3回くらい行っています、つい先日も行ってきました(笑)。
― すっかり行きつけに(笑)。相手が女性か男性かでまた違うと思いますが、男性には決めてほしいですか?
貫地谷:決めてほしいです!男性には全部、決めてほしい(笑)。
― デートコースも?
貫地谷:はい!引っ張ってほしいですね。
美容オタクです「いろんなことを試して、失敗することも」
― 美や健康のためによく食べているものはありますか?貫地谷:基本的には納豆と玄米さえあれば生きていけます(笑)。あとはやっぱり赤身の肉ですね。実は最近、食べる量をちょっと減らしたんですよ。そしたら体の調子が良くて!基本は1日1食、昼間は固形物でなければ摂ってもいいというルールにしているので、甘酒を飲んだりしています。あと自分で作る時はお砂糖を採らないように心がけていますね。
― お肌もたまごのようにつるつるですが、普段はどんなケアを?
貫地谷:私は美容オタクなので、すごくいろんなことを試してきました。今は毎日同じスキンケアを続けるようにしていますが、とにかく保湿ですね。お化粧品は新しいものをどんどん取り入れて、失敗することもあります(笑)。
― ファッションはいかがですか?恵は古着が中心の個性的なスタイリングがとても可愛かったですね。
貫地谷:恵のファッションとは全然違いますね。なかなか普段は選ばないようなアイテムが多くて「えっ、これとこれを合わせる!?すごいな」と思うんですけど、全身で見ると可愛い。毎回発見がありましたね。今シーズンで言うと、3話の鉄板焼きデートの時のコートやスカーフの使い方。あれはすごく可愛いなと思いました。
― 恵はデート相手によってギャップを演出したりもしましたが、貫地谷さんにとっての“勝負服”とは?
貫地谷:キメなきゃいけない時ってありますよね。私は黒が多くなっちゃうかな。黒、白、ちょっとキラッとしたニットとか…。ここぞという時はミニスカートも履きます(笑)。高校生の時とかは好きな男の子の好みに合わせたりしましたけど、今は同じミニスカートでも自分が好きなテイストで選ぶようにしているし、自分の中で大事にしている服はあっても「これならモテる!」とかはないかもしれないですね。
― 自分に似合うものをわかっている大人の女性は魅力的ですよね。最近ゲットしたお気に入りのアイテムは?
貫地谷: Tシャツを3色買いしました。ラフなカジュアルも好きだし、みんなで女子会にでも繰り出すような時は女の子らしい格好も楽しんでいます。
30歳の節目に考えたこと「等身大って何かな」
― 恵とはちょうど同世代になりますが、仕事と恋愛の間で揺れるアラサー女子の心情には共感しますか?貫地谷:もうね、セリフのひとつひとつに共感しますよ!「老化は止まらない」「女としての市場価値はどんどん下がっていく一方」とか(笑)。去年の12月に30歳になりまして。今となっては「いい30代にしたいな」と思えるけれど、なりたての頃はやっぱり「30歳になってしまった…!」とショックでした(笑)。撮影の時は30代目前のタイミングだったので「本当にやだ!30になりたくない!」みたいな。
― 30歳を節目として意識されていたんですね。
貫地谷:意識していたみたいです!すっごく嫌だったから(笑)。
― いざ30代に突入した今の心境はいかがでしょうか?
貫地谷:なってしまったものはしょうがないな、と(笑)。大人っぽくなりたいと言っていた時期もあったんですけど、最近は歳は勝手にとっていくものだから、自ら大人っぽくしようとは考えないようになりました。「等身大って何かな」ということを考えるようになりましたね。
― ある意味、肩の荷が下りたような感じでしょうか。
貫地谷:そうですね。一生懸命頑張って前髪をなくしてみたり、“大人化計画”をしたこともあったんですけど、「似合わない!」って言われたりして(笑)。ファッションも全部ひっくるめて、今の自分に似合うものをちゃんと見つけていけるようになりたいと思うんです。
― 今年、やってみたいことはありますか?
貫地谷:あまり決めていないんです。以前は若さからか「こうしてみたら?」という提案に対して「嫌だ!」とはっきり自分の意思を示したりもしていたけれど、今は自分があまりにも嫌でないことであれば、流されてみようかなという心境です。遊びもそう。キャンプとか、前なら「虫とか絶対無理!」と拒絶していたけど、誘われたその日のコンディションが良ければ行ってみてもいいかな…と思ったり。自分であまり「NO」と決めつけず、なんでもやってみたいという気持ちなんです。
― その心境に至るきっかけがあったのですか?
貫地谷:なんとなく、そういう流れなのかなって。これまで人生計画もきっちりと決めるタイプだったんですけど、ことごとくハズレてきているので(笑)。27~28歳で結婚しているはずだったし、計画通りにはいかないということで、あまり今は考えていないんです。ただ自分がこうしたい、これをやりたいと思った時には、それを最優先したいと思っています。
夢を叶える秘訣「続けることがすごく大事」
― 最後に、モデルプレス読者へ向けて“夢を叶える秘訣”をアドバイスいただけますか?貫地谷:やっぱり諦めないこと。なんだかんだ続けるってすごく難しいことだし、続けることがすごく大事。本当にやりたいと思ったなら、そこに至るために何が必要なのかを私は毎日考えています。たくさん悩んでも、諦めないことですね。
― 落ち込んだ時はどのように立ち直りますか?
貫地谷:私の場合は、今年に入ってからお砂糖をやめたことがひとつのきっかけになりました。元々すごくプラス思考だったのに、ここ数年はなぜかマイナス思考で「大殺界ってこんなにつらいの?」と思うくらいだったんですよ。それが白砂糖や黒砂糖をやめて、煮物を作る時の味付けも甘酒などで代用するようにしてみたら、体がすっきりして、すごくクリーンな気分になれたんです!
― 体質にとても合っていたんですね。多忙な中で、そういったサイクルを見つけられると心の健康にもつながりますよね。
貫地谷:生活の充実からくるものなのか、それを習慣づけることができた自負からくるものなのかわかりませんが、最近すごく前向きで。食べ物の趣味も変わってきましたね。だから皆さんも、今まで当たり前に続けていたことを変えてみる、ということもひとつの方法としてやってみてくださいね。
― ありがとうございました。
背伸びせず、ありのままの自分を受け入れること。私たちと同じようにさまざまな葛藤を繰り返したからこそ、たどり着くことのできたしなやかさ。第一線で活躍し続ける彼女が、最近より一層輝いて見えた理由がそこにあった。(modelpress編集部)
ヘアメイク:北一騎(Permanent)
ドラマ「女くどき飯 Season2」
主演:貫地谷しほり(神林恵役)出演:安藤玉恵(伏見裕子役)
原作:峰なゆか「女くどき飯」
監督:宝来忠昭(ドラマ「孤独のグルメ」、「めしばな刑事タチバナ」他)、深迫康之(ドラマ「となりの関くんとるみちゃんの事象」、「花のズボラ飯」他)
脚本:北川亜矢子(ドラマ「たべるダケ」「ショムニ2013」他)
プロデュース:森谷雄(ドラマ「深夜食堂」、映画『しあわせのパン』他)
(C)峰なゆか/ドラマ「女くどき飯 Season2」製作委員会・MBS
「女くどき飯 Season2」DVD-BOX
2016年4月20日発売3枚組(本編2枚+特典DISC)
【封入特典】
・1度は食べたい!口説かれ料理満載の特製ブックレット Season2
【映像特典】
・女子トーク炸裂!!貫地谷しほり&安藤玉恵によるオーディオコメンタリー
・美味しいが止まらない!「メイキング of 女くどき飯 Season2」
・男性ゲストのコメント&予告集
貫地谷しほり(かんじや・しほり)プロフィール
1985年生まれ。東京都出身。2004年、映画『スウィングガールズ』で注目を集め、2007年、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」のヒロイン役でブレイク。初主演映画『くちづけ』で第56回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞。CX4月期連続ドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」に出演決定。
【Not Sponsored 記事】
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