【SixTONES松村北斗&今田美桜「白鳥とコウモリ」インタビュー】関係性は「友達の友達」初共演の2人がフラットに居られた理由
2026.08.31 06:00
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映画『白鳥とコウモリ』(9月4日公開)でW主演を務めるSixTONESの松村北斗(まつむら・ほくと/31)と女優の今田美桜(いまだ・みお/29)にインタビュー。東野圭吾さん原作の傑作ミステリーで、複雑な立場を背負いながら真相を追うバディを演じた2人。「友達の友達に会った感覚」と語る自然体な空気感や、互いへのリスペクト、そして芝居で生まれた“化学反応”など、たっぷりと語ってもらった。
映画『白鳥とコウモリ』
原作は、累計発行部数1億部以上のベストセラー作家でミステリー界の巨匠・東野さんの同名小説。ミステリーの枠を超え「罪と罰」という核心的なテーマを重厚な物語で描く。出会ってはいけない、容疑者の息子・倉木和真(松村)と被害者の娘・白石美令(今田)。禁断のバディが、解決したはずの殺人事件の真相に迫る。
松村北斗&今田美桜が語る東野圭吾原作の魅力と役へのアプローチ
― 今作は容疑者の息子と被害者の娘というこれまでにないバディを描いた物語ですが、原作や脚本を読んだ感想をお聞かせください。松村:ミステリーが物語の軸となっていく中で、この2人の間に関係性が生まれ、変化していく瞬間があります。その時、時間の進み方がキュッと変わるんです。僕としては、謎解きで頭を悩ませている時の忙しないスピード感に対して、ふと時が止まるような“この1秒の長さ”がリアルだなと思いながら原作や台本を読み進めました。ト書きで書かれているシーンも多く、どこまで表現するんだろうと考えていたのですが、撮影現場ではセリフがなくても2人の時間がじっくりと丁寧に描かれています。1秒の長さの扱い方は原作もすごく魅力的でしたが、岸(善幸)監督が作られた作品でも大きな魅力になっていると感じました。
今田:原作は上巻・下巻とボリュームがありますし、ミステリー作品ということでもっと難しいのかなと思っていたのですが、それぞれのキャラクターの感情が丁寧に描かれていてリアルに想像できたので、すっかり没頭してしまいました。映画は約2時間半にギュッとまとめられていますが、原作の内容を大切に丁寧に描かれていて、すごいなと感じました。
― 今作は東野圭吾さんの小説が原作となっていますが、お二人が好きな作品や、印象に残っている実写化作品などはありますか?
松村:たくさんあるのですぐには出せないのですが、最初に本を読み始めた頃はミステリー作品から入っていったので、東野さんの作品をたくさん読んでいました。
今田:本当にたくさん実写化されていますもんね。私は「ガリレオ」が好きで、いつも楽しくドラマを観ていました。
― 今作の撮影に向けて、事前に準備されたことがあれば教えてください。
松村:親子の距離感や思い出は人それぞれだと思いますが、和真は父親との絆が強く、ある意味友情にも近いような関係性がありそうだなと感じました。ただ、劇中で父親の話題はたくさん出てくるものの、実際にはほぼ会わないままお芝居をしなければならなくて。それでも常に父親の存在を頭に浮かべておく必要があったので、自分なりにいろいろと意識して準備を重ねました。
今田:何か特別にこれをやったというよりは、原作などを通して想像力を膨らませていったことが一番の準備だったと思います。あとは、吉田羊さん演じるお母さんの存在も心強かったです。クランクインして早い段階でお父さんのお葬式のシーンがあったのですが、そういった場面から羊さんと2人で役を作り上げていけたことが大きかったと思っています。
― お二人は7月期ドラマでそれぞれ主演を務められていますが、今作の現場でW主演として意識されたことや取り組まれたことはありますか?
松村:僕は他の作品と変わりなく、いつも通りのスタンスでした。どんな立ち位置であっても自分の中では特別大きく変わらなくて、どちらかと言うと、監督のもとでお芝居をしているという意識の方が強いです。だから主演らしく振る舞えていたかと聞かれると、きっとお互いにそこまで意識せず、変に肩肘を張って臨むような感じでもなかったのかなと思います。
今田:私も同じです。あまり引っ張っていけるタイプでもないので、主演だろうがそうでなかろうが、自分が自然体でいることが一番なのかなと思っています。
松村北斗&今田美桜の関係性は「友達の友達」初共演の2人がフラットに居られた理由
― 初共演となりますが、お互いにどのようなイメージを持たれていたか教えてください。今田:松村さんは、裏ではもっとクールでお話しされないタイプかと思っていたのですが、全然違って、テレビで拝見していたイメージのままでした。すごくおしゃべり上手で知識も豊富ですし、よく笑われる方なんだなと思いました。
― 実際に何か教えてもらったことはありましたか?
今田:隅田川でお話ししたのですが、なんだっけな…。ちょっと忘れちゃいました(笑)。
松村:こういう身にならない情報がいっぱいあるんです(笑)。やたら薬膳の効能を覚えているとか、そういう感じですよね。
今田:そうそう(笑)。
松村:何か具体的な理由があるわけではないのですが、今田さんはシャキッとしている印象があって、ある意味、“仕事人”っぽいイメージがありました。だから、ご一緒する時はそのペースに合わせようと勝手に思っていたのですが、どちらかというと穏やかで、のっそりとした方でした。
今田:のっそり?それは良い意味ですか(笑)?
松村:すごく穏やかだなと思いました。
― 「マイペース」とはまた違うのでしょうか?
松村:マイペースではないですね。呼ばれたらパッと動かれるので、そこはチャキチャキしているわけで…。そう思うと、のっそりでもないですね(笑)。
今田:そんなに難しい部類にいるんですか(笑)?
松村:でも大変人当たりのいい方で、友達もたくさんできそうだなと思いました(笑)。そういった意味でもすごく“できた方”だなと思って、尊敬の眼差しで現場をご一緒させていただきました。
― 撮影現場はどのような空気感だったのでしょうか?
今田:2人のシーンが多いとはいえ、撮影日数がたくさんあったわけではなくて。そんな中でも、作品ならではの緊張感はありつつ、とても和やかだった印象がありました。
松村:それぞれ個別に撮影している日数もあって、各々が現場の空気感や関係性を作ってきた状態でお会いしたんですよね。だからこそ、お会いした時に、お互いがそれぞれの現場で信頼関係を築いてきたのが伝わってきて、どこか“友達の友達”に会った感覚があって話しやすかったです。ただ、どこで初めて2人で会ったのかは全然覚えていません(笑)。
今田:いつが初めましてだったのか分からないくらい、ナチュラルに自然と溶け込めた感覚がありました。
松村:お互い変に気張らなかったですよね。
今田:それはすごくありました。ありがたかったです。
松村:こちらこそ。
― 容疑者の息子役と被害者の娘役という複雑な関係性ですが、撮影に入る前はどのような距離感や空気感を大切にされていましたか?
今田:私はそんなに気張らずに「こうしていなきゃ」といった意識も特別持っていなかったと思います。どちらかというと、白石家でのシーンの方が辛い瞬間が多かった印象なので、2人のシーンに関しては、そこまで身構えることなくいられた気がします。
松村:そうですね。コミュニケーションにおいて、お互い変な気負いや責任を感じていなかった感覚があります。楽しく話したかったら話せばいいし、素っ気なくしたかったら素っ気なくしてもいい。それに対してお互いに何の後味も残さないような(笑)。
今田:それが「友達の友達」みたいに感じたんですかね(笑)?
松村:お互いにそう居られた方が良かったんですよね。本編の内容が少し特殊だったので、現場では変に引きずらない方がいいなと感じていましたし、実際にフラットな距離感で居られたのが良かったなと思います。
松村北斗&今田美桜、芝居で生まれた“化学反応”と互いへのリスペクト


今田:化学反応とは少し違うかもしれませんが、松村さんはすごく自然体なのに、その場を惹き付ける力がすごかったです。私自身もそこに自然と引き込んでもらったような感覚がありました。
― 松村さんご自身は、そのような感覚はありましたか?
松村:いやいや(笑)。でも面白いなと思うのは、美令の強さに和真が引っ張られるような時間があるんです。2人が対峙するシーンはどこか異質で、体格差もあるので和真の存在が怖く映るというか、奇妙に見える瞬間があって。でも、彼女が芯のある言葉を返してきた時に、その差がまるで無くなったかのように圧倒される感覚になるというか。彼女が持つ佇まいや声色など、様々な要素が相まって自然と形勢が逆転する。もしかしたらそこが化学反応と言えるのかもしれません。個人的にも好きなシーンです。
― 松村さんから見て、今田さんのお芝居で印象に残っていることや刺激を受けた部分はありますか?
松村:自分が特に苦手だなと感じている部分をひょいっとやってのけられて、すごく強烈な印象として残っている場面がありました。監督との会話で、元々今田さんの中にあったものとは違う解釈を提案された直後のテイクで、ドンピシャでそのイメージに当ててこられるんですよ。まず、その理解力がすごいですし、僕も話を聞きながら「どういうことなんだろう?」と若干理解しきれなかった部分を、本番での今田さんのお芝居を見て「こういうことか!」と納得することがたくさんありました。その理解の深さと、表現として出力するまでのスピード感、的確さには刺激を受けました(笑)。
今田:いや(笑)!そんなことありましたっけ?でも、そう言っていただけて嬉しいです。
松村北斗&今田美桜、先輩から得た学び「圧倒されました」


松村:常滑の招き猫が欲しいという話をしていました。
今田:ずっと探していらっしゃいましたよね。
松村:大きいのが欲しくて。僕はずっと現場で「今田さん、こういう時は50cmくらいのものを買った方がいいと思いますよ。僕は見つけ次第買いますよ」と再三言っていたのですが、最終的に市長が事務所に送ってくださいました。
― どこに置かれているんですか?
松村:家に好きなものを飾る場所があるので、そこに置いています。ただ、ミニチュアみたいなのが多いので、世界観が変わっちゃって。『インデペンデンス・デイ』みたいなんです。
今田:しかもメンバーカラーでしたよね?
松村:そうそう。黒の大きいものがあると存在感がすごいです(笑)。
― 共演者には先輩方が多くいらっしゃったと思いますが、勉強になったことや、アドバイスをもらったエピソードなどがあれば教えてください。
松村:父親役の三浦友和さんとご一緒した際に、無言で居るだけのシーンだったので、少し距離を置いた状態で待機していたんです。当時は、まだご挨拶をした程度の関係性だったのですが、友和さんが僕のところに来て、映画の作品名を挙げて「あれ観たよ」と褒めてくださって。「いやいや」と恐縮しているうちに「そういうことだから」と言って去っていかれたんですよ。僕も将来、ああいう風に人を褒めたいなと思いました。めちゃくちゃかっこよかったんです!「すごく好きな映画で、君のここがこうだった」とすごく嬉しい言葉で褒めてくださった後に「そういうことだから」と(笑)。
― ちなみに何の作品だったんですか?
松村:『夜明けのすべて』(2024)という映画です。「そういうことだから」という、その一言からいろいろな思いを受け取らなきゃいけないなと感じました。僕は誤解のないように言葉をたくさんつけ足してしまうタイプなのですが、自分の伝えたいことを1つに絞ってポンと伝えて、それ以上は語らず「そういうことだから」と委ねられる度量の大きさに圧倒されました。
今田:私は、柄本(佑)さんとカフェで対峙して話す場面があったのですが、初めましてということもあって、緊張してあまりお話しできなかったんです。そうしたら柄本さんが、お茶が置かれているお芝居の時に「いかにお茶を飲めるかチャレンジをしている」とポロッとおっしゃって(笑)。
松村:佑さんが?あの人、本当に面白い(笑)。
今田:お芝居の中でお茶を飲むタイミングって難しいと思うのですが、その一言にすごく心がほぐれました(笑)。あとになってプロデューサーさんから聞いたのですが、東野さんが「その役は絶対にお茶を飲むキャラクターなんだ」とおっしゃっていたそうなんです。それを柄本さんが知っていたのかは分からないのですが、たぶん知らないだろうなと思います(笑)。
松村:言い方的にね(笑)。
今田:そうそう、チャレンジとおっしゃっていたから(笑)。でも、それもすごいなと思って1人で圧倒されていました。その捉え方や人を一瞬で和ませる力など、いろいろな部分が学びになりました。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
松村北斗(まつむら・ほくと)プロフィール
1995年6月18日生まれ、静岡県出身。2020年にSixTONESとしてデビュー。映画『ファーストキス 1ST KISS』『秒速5センチメートル』で第49回日本アカデミー賞優秀主演男優賞・優秀助演男優賞・話題賞の3冠を達成した。近年の主な出演作は、映画『夜明けのすべて』(2024)、ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS/2024)、「アンサンブル」(日本テレビ/2025)、「九条の大罪」(Netflix/2026)など。現在は、主演ドラマ「告白-25年目の秘密-」(日本テレビ)が放送中のほか、待機作に『汝、星のごとく』(10月9日公開)、『映画 九条の大罪』(2027年1月8日公開)がある。今田美桜(いまだ・みお)プロフィール
1997年3月5日生まれ、福岡県出身。映画『東京リベンジャーズ』で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、映画『わたしの幸せな結婚』(2023)、ドラマ「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ/2024)、NHK連続テレビ小説「あんぱん」(2025)など。現在は、主演ドラマ「クロスロード 〜救命救急の約束〜」(テレビ朝日)が放送中のほか、日韓共同制作ドラマ「メリーベリーラブ」が10月よりDisney+で世界配信・日本テレビ10月期水曜ドラマで放送予定。【作品概要】
『白鳥とコウモリ』9月4日(金)全国公開原作:東野圭吾 『白鳥とコウモリ』(幻冬舎文庫)
監督:岸善幸
脚本:向井康介
出演:松村北斗 今田美桜 柄本佑 中村芝翫 三浦友和 ほか
主題歌:大森元貴「灰色」(ユニバーサル ミュージック / EMI Records)
2026年/日本/カラー/5.1ch/ヨーロピアンビスタ/145分
配給:松竹
9月4日(金)全国公開
© 2026「白鳥とコウモリ」製作委員会
<STORY>
善良な弁護士が、刺殺された。「私がやりました。“すべての事件”の犯人は私です」容疑者として浮上した一人の男、その自供により事件は解決したはずだった―。だが、容疑者の息子・倉木和真(松村北斗)と、被害者の娘・白石美令(今田美桜)は、互いの父の言動に違和感を抱く。「なぜ父は、殺人を犯したのか―?」「なぜ父は、殺されないといけなかったのか―?」出会ってはいけない、容疑者の息子と被害者の娘が手を取り合ったとき、“真実”が揺れ動く。
【Not Sponsored 記事】
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