あっこゴリラ (C)モデルプレス

“女性No.1MC”あっこゴリラの人生アドバイス…「病んでたらラップ」「負けても良い」バトルの先に見えたこと モデルプレスインタビュー

2017.01.30 10:00

29日、東京・渋谷のVUENOSにて、日本初のフィメール(女性)のみのMCバトル「CINDERELLA MCBATTLE」が開催された。モデルプレスでは、会場に潜入し、大会を終えたばかりの出演者・あっこごゴリラにインタビューを実施した。

「CINDERELLA MCBATTLE」とは?

昨今、「高校生ラップ選手権」「フリースタイルダンジョン」など、ラップバトル・MCバトルブームが巻き起こっている中で、美しいフィメールラッパーを発掘すべく行われた今回の大会。出場者はオーディションを勝ち抜いた12名と、シード枠の5名の計17名が、一対一のトーナメントを繰り広げた。

優勝した“あっこゴリラ”は、1回戦ではLIPSTORM、2回戦ではMC MIHO、準決勝ではFUZUIKO、決勝ではMC MIRIを撃破。試合後には感極まる場面もあった。

あっこゴリラ (C)モデルプレス
あっこゴリラ (C)モデルプレス

女王の“ハート”

― 優勝おめでとうございます!今の率直な感想をお聞かせ下さい。

あっこゴリラ:あんまり信じられない。だけど、とにかくラップが楽しくて、言いたいこともあって、それを全部伝えたいっていう思いがあったので、自分的には3~4割かなと思ったんですけど、良かったです。バトルは人と人あってのものだから、今日は戦った全員と魂の会話が出来て本当に気持ちよかったです。

― 決勝戦はすごい盛り上がりでしたね。

あっこゴリラ:正直、覚えてない(笑)。最後の方とか完全にノリでしたね。音楽も、もともとノリですし、そこでお客さんも上がってくれたし、審査員のCOMA-CHIさんに「音楽が好きなのがすごく伝わってきた」って言っていただけて、泣きそうになるぐらい嬉しかった。

― ラップでも「ピアノやって、ドラムやって、ラップにきた」と仰っていましてが、そもそもラップを始めたキッカケは?

あっこゴリラ:もともとドラマーだったんですけど、ドラムは“言葉”じゃないんですよ。ある時、言葉を言いたいっていう欲求が出てきて、最初は宅録とかから始めました。

あっこゴリラ、MC MIRI(C)モデルプレス
あっこゴリラ、MC MIRI(C)モデルプレス
― これまでラップをやってきて、嬉しかった、楽しかったと思うことは?

あっこゴリラ:MIRIにも通じるところがあると思うんですけど、壁を作っちゃう人間・言いたいことを言わず人のために動いちゃう人がラップをやると、自分の言いたいことを吐き出して、強くなって自由になれる。ラップは自分が自分であることを誇る音楽で、私はそこが1番好きなんです。私もそういう意味では救われました。うつ病には自分を肯定するからHIPHOPが良いなんて話も聞くので、病んでたらラップやったほうがいいよ。

― 逆に悔しいこと、失敗してしまったことは?

あっこゴリラ:もちろん、上手く行かないことだらけ、失敗の連続、負けてばっかり。だけども、別に負けても良いんですよ。それをどう活かすか。「将来TVに出る時のネタが1個増えたぐらい」とか本人がどう捉えるかの話だと思います。だから私もガンガン失敗しまくっている。

あっこゴリラ (C)モデルプレス
あっこゴリラ (C)モデルプレス
― 今回“女王”の称号を手にしました。今後は、ラップ・HIPHOPで何を伝えていきたい?

あっこゴリラ:私は、1人ひとりが好きなことをやる、好きなようにやるっていうことがすごく良いことだと思います。今回は“フィメールラップバトル”って付いてますけど、男のバトルでは“メールラップバトル”って付かないですよね。「男女関係ない」って言葉もよく聞きますが、そのワードがある時点で「男女関係ある」んですよ。だから、本当の意味で関係ないというか、1人ひとりが好き放題できるHIPHOPシーンになったらもっと面白いと思います。

そういう意味では、最初は色もん・パチもんって言われていた私は、優勝したことで「本当に音楽が好き」だということが証明できました。それを証明するために今回出場したというのもあるので、タイトルが獲れて本当に良かった。だから、今後も私は好き勝手やっていくし、下の世代にもその姿を見て欲しい。スタイルなんて自由でいい、それが自分のHIPHOPだから。「あいつ、好き勝手やってるな。なら、こっちもこうやろう」みたいな起爆剤になりたい。

― 最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

あっこゴリラ:ファンのみんなには心配かけたかな。私が優勝するなんて誰も思っていなかったと思うし、主催のMC正社員さんからも「あっこさんが優勝するとは思いませんでした」って言われましたし、KENTHE390にも(笑)。でも、バトルのすごいところってそういうところですよね。思ってもいないところで優勝すると一気に箔がつくから、下剋上もできる。厳しい世界ではあるけど、人生なんてやったもん勝ちだし、失敗したら学んで次に行けばいいし、ひよらずにどんどん人生を面白くした方がいいと思う。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

モデルプレスのインタビューに応じたあっこゴリラ(C)モデルプレス
モデルプレスのインタビューに応じたあっこゴリラ(C)モデルプレス

「CINDERELLA MCBATTLE」受賞者

優勝:あっこゴリラ
プラチナムプロダクション賞:a.k.a音Solar
シブピカ賞:MC MIRI
戦極賞:椿

「CINDERELLA MCBATTLE」概要

【LIVE】
COMA-CHI、S7ICKCHICKs、ちゃんみな、Reichi、ACE

【審査員】
COMA-CHI、KENTHE390、八文字

【DJ】
SION

【HOST・MC】
ACE

【出演者】
椿、FUZUIKO、LIPSTORM、あっこゴリラ、MC MIRI、まゆちゃむ。、a.k.a音Solar、MC MIHO、PARAKEET、MC AKANE、MC frog、honey、いくちゃん(当日は体調不良で不参加)、ワッショイサンバ、無能、Yasco.、MCビキニ a.k.a 藤田恵名、MC Mystie

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