

『サウスパーク』が配信から消えた!ストリーミング権利を巡る混乱を解説
アメリカ国外のParamount+(パラマウントプラス)から、配信が突如終了しSNSを賑わせている人気アニメコメディの『サウスパーク』。この事態は、Paramount+の配信ライセンスが失効したためであり、現在もParamount Globalはシリーズの権利に関する交渉を続けているという。

『ザ・シンプソンズ』をはじめ様々なアニメが作られてきたアメリ …
アメリカ国内でも混乱中!
日本でも、Paramount+(「WOWOWオンデマンド」「J:COM STREAM」「Prime Video」で提供)で配信されていた『サウスパーク』だが、7月15日(火)をもって突然の終了が発表された。
Paramount+とは?
2021年にアメリカでサービスを開始し、世界45カ国以上で展開するストリーミングサービス。日本では「WOWOWオンデマンド」、Prime Videoの「Paramount+」、「J:COM STREAM」、Leminoチャンネル内の「Paramount+」でサービスが提供されている。
【「サウスパーク」に関するお知らせ及びお詫び】
Paramount+で配信中の「サウスパーク」に関しまして、7月15日(火)下記の時間をもって配信を終了いたします。
今後の再放送・配信の予定は現時点で未定です。
都合により急遽配信が終了いたしますこと、心よりお詫び申し上げます。…
— WOWOW総合 (@WOWOW_SOGO) July 11, 2025
では、アメリカ国内ではどうなっているのだろう? 『サウスパーク』は米HBO Maxで独占配信されていたが、その契約が先月末に終了。現在は新たな独占契約も非独占契約も結ばれていない状態ではあったが、契約更新交渉中の延長措置としてHBO Maxでのストリーミングは継続されている。
この遅れの原因には、『サウスパーク』のストリーミング権をめぐる緊張の高まりがある。現在、SkydanceによるParamount Globalの買収が進行中で、この買収劇が権利問題に大きな影響を与えているのだ。このParamount Globalとは、『サウスパーク』の制作会社であるSouth Park Digital Studiosの親会社コメディ・セントラルが運営しており、一方のSouth Park Digital Studiosは、シリーズのクリエイターであるトレイ・パーカーとマット・ストーンによるもので、Paramount Globalと共同所有しているという背景がある。
クリエイターが買収妨害を警告!
この不透明な状況によって大きな影響を受けたのが、『サウスパーク』の新シーズンだった。シーズン27の放送が7月9日から2週間先の7月23日(水)に延期となってしまったのだ。パーカーとストーンは最近、Paramount Globalの新たな買収予定者および社長に対し、『サウスパーク』のストリーミング権に関する交渉への妨害があったとして法的措置を取ると警告。先週、この取引に対する懸念を公の場で表明していた。
Paramount+での全話配信は白紙に?
Paramountが持つIPライブラリーの中でも特に価値の高い『サウスパーク』は、2025年6月末にHBO Maxとの5億ドル規模の独占ストリーミング契約が満了するのに合わせて、アメリカ国内でも視聴可能になると予想されていた。実際、Paramount Globalの共同CEOであるクリス・マッカーシーは2025年5月に投資家に向けて「7月から米国のParamount+で『サウスパーク』を配信開始する」と表明していたのだ。
しかし、現状では本編エピソードのライブラリーはParamount+のどの地域のプラットフォームからも消えており、Paramount+向けに特別制作された数本のスペシャルエピソードを除けば視聴できない状況となっている。
泥沼化する権利交渉
この混乱の背景には、権利交渉の泥沼化がある。パーカーとストーン側が、RedBird、Skydance、そしてスカイダンスによるParamount Global買収後の新社長となる予定のジェフ・シェル宛てに、法的書簡で「HBO MaxやNetflixが『サウスパーク』のストリーミング権について非独占契約を巡る協議を行っている」と法的書簡で指摘。本来2025年7月からParamount+に集約されるはずだった計画が頓挫しているのだ。
配信権の混迷は、ここ数年のWOWOW、Netflix、Prime Videoなど日本を含む各国での複雑な移動履歴にも現れている。
要するに、「7月からParamount+で『サウスパーク』全話がアメリカ国内で視聴可能」とされたにもかかわらず、プラットフォームには現状ライブラリーが存在しない。この原因は、ライセンス紛争や配信権の複雑な再交渉、そして大規模買収に伴う運営体制の混乱が重なったためと見られている。ファンにとっては、今後の展開から目が離せない状況が続きそうだ。
スペシャルエピソード『サウスパーク:迷い込んだパンダーバース』、『サウスパーク:アフターコロナ』、『サウスパーク:帰ってきたコロナ』、『サウスパーク:ストリーミング戦争』、『サウスパーク:ストリーミング戦争2』『サウスパーク:肥満の終焉』などは引き続きParamount+(パラプラ)にて配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:Deadline
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