『熊の焼鳥』がついに東京・中目黒へ進出! コスパ最強の焼鳥コース4,800円にグルメ通も唸る
2020.11.18 18:00
グルメ通が足繫く通う『熊の焼鳥』が、ついに東京へ!
2014年に大阪・天神橋筋六丁目に1店舗目をオープンするやいなや、超人気店となった会員優先制焼鳥店『熊の焼鳥』。大阪の本店はもちろん、北新地や京都・祇園白川、名古屋などの支店も大人気で、現在の会員数は約1万人。そんな話題のお店が、焼鳥の激戦区と言われる東京に進出! それが2020年9月にオープンした『熊の焼鳥 中目黒』だ。
場所は中目黒駅から2分ほど歩いたビルの中。しかし、1階には目立った看板もなく、目印はドアに描かれた『熊の焼鳥』のキャラクター「くーま君」だけ。知らないとたどり着けない、隠れ家感満載の外観だ。
それもそのはず、『熊の焼鳥』は本来会員優先制だからだ。
そんな『熊の焼鳥 中目黒』を仕切るのは、店長の菅原克樹さん(写真上・中央)、焼き師の北川剛士さん(同・右)と安保大樹さん(同・左)。
内装はモノトーン調でシックだが、取材中も楽しそうな会話が絶えず、和やかな雰囲気でいっぱい。さっそく、自慢の焼鳥やサイドメニュー、サービスや料理へのこだわりを取材させてもらった。
焼鳥からデザートまで、ひと通り楽しめるおまかせコースはコスパも超良好!
『熊の焼鳥 中目黒』で基本となるのは、全13品のおまかせのコース。焼鳥はもちろん、野菜串やサイドメニュー、〆のごはんにデザートまでしっかり楽しめる充実の内容で「4,800円」と、今時の焼鳥コースにしてはお手頃なのが嬉しい。しかし、コスパ以上に驚くのはおいしさへのこだわり!
例えば、炭は遠赤外線の程よい低温で鶏のうまみを引き出しながら焼ける紀州備長炭で。鶏肉はやわらかでうまみがあり、ふっくら焼き上がる鳥取県産の大山鶏を使っている。
また、食材の温度管理にも気を使い、それぞれの部位にあった塩を何種類も使い分けるなど、細やかなこだわりも。
では、その内容を詳しく見せてもらおう。
レベルの高さがわかる、定番串「ももねぎ」からスタート
どんな焼鳥店でも食べられる「ももねぎ(ねぎま)」。ベーシックで誰もが食べたことのあるものだからこそ、その味の差を感じてほしいということで、おまかせコースの一品目は必ず「ももねぎ」(写真下)から始まる。
塩と少量の黒胡椒を振ったシンプルな串は、ひと口食べると紀州備長炭の香りが! 従来のイメージにあるもも肉とは違う、ふんわり、しっとりとしたやわらかさに驚かされる。
コクがありながらも後味はあっさりで、「これぞ熊の焼鳥!」と誰かに伝えたくなるおいしさ。アラカルトで再度追加する方も多いというのも納得の味わいだ。
一羽からひとつしか取れないレアな部位も! ジューシーな「丸ハツ」は塩で
鶏の心臓部の肉である「ハツ」は、当たり前だが一羽につきひとつしか取れない部位。そのハツを円錐型にした「丸ハツ」(写真上)はジューシーな脂のうまみが魅力。味付けはシンプルに塩のみ。脂の甘みを引き立て、食感は口の中で踊るほどプリップリ。一串で十分に食べごたえのある一品だ。
塩とたれの両方を一度に楽しめる「つくね」は、細かく叩いた軟骨が良い食感!
三種類のミンチ肉を混ぜ合わせ、細かく叩いた軟骨の食感がアクセントの「つくね」(写真上)。このつくねにも、『熊の焼鳥』ならではの工夫がある。3つのうち1つが塩味、2つがたれ味なのだ。「たれと塩どちらも食べたい!」という誰もが望む願いが、追加オーダーなしで叶うのがなんとも嬉しい。
焼きの秘密は立ち上る煙! 燻(いぶ)すことで肉に風味をまとわせる
と、夢中で食べ進めていると、口の中に良い後味と上品な炭の香りが広がるのがわかる。その理由は『熊の焼鳥』こだわりの焼き方、「燻し焼き」をしているから。
この燻し焼きは、鶏皮やハツモトなどを焼く際に脂が炭に落ち、その立ち上る煙で香り付けをする技法。煙の香りも大事な調味料ということだ。
ちなみにこの煙を十分に生かすため、焼き台は奥行の狭いものを特注している。この狭さによって煙が充満しやすくなり、効果的に燻すことができるのだ。
梅を効かせたさっぱり味の「やげん」と「野菜串」
さて、次の串は「やげん(梅)」(写真下)。叩いた梅肉をのせたやげんは味わいも爽やかで、コリコリとした歯ごたえも楽しく、後半に向けての食欲が一層増す一品。
続く「野菜串」(写真上)。この日はしいたけ・オクラ・フルーツトマトで。程よいフレッシュ感を残した焼き具合が絶妙だ。
人気部位の「皮」は、こだわりの自家製醤油を使った個性的な味わい!
「皮の自家製醬油焼き」(写真上)は、『熊の焼鳥』のオーナーが独自に開発した自家製醤油で味付けしてある。メニュー名から醬油味を想像して食べると、その味わいは驚くほどまろやかで、カリッと焼かれた皮のコントラストが絶品。なるほど、「自家製醬油」と銘打っているのも納得、ここにしかない味付けが魅力の一串だ。
その日のおすすめがいただける「気まぐれ串」や、おしぼりにも注目したい「手羽先」も
その日の仕入れによって、おすすめの部位と味付けをしたものを出してくれる「気まぐれ串」。この日は「ハラミ(たれ)」(写真上)。ギュギュっと噛みごたえのあるハラミは、さっぱり感とうまみの両方が味わえる。
「手羽先(塩)」(写真上)は串に刺していない状態で、おしぼりと一緒に提供される。
このおしぼり、よく見ると「くーま君」が手羽先のおいしい食べ方をレクチャーしている可愛らしいイラスト付き。手羽先を食べ慣れていない人でも、楽しみながら味わえるユーモアたっぷりのサービスだ。
他にもコースターや水など、さまざまな小物に潜んでいる「くーま君」。
「会員優先制焼鳥」という思わず緊張しそうな雰囲気を和ませてくれる存在で、焼鳥と合わせて撮影する人が多いというのも納得の癒し系キャラだ。
事前予約必須の「鶏刺し」はインパクト大! 食べ比べも楽しめる
さて、〆に行く前に今回特別にお願いしていたメニューがある。それがこの「鶏刺し」(写真下)だ。鮮度のとびきり良いものだけを仕入れているからこそ出せる「鶏刺し」は、ハツ、つくね、脂肝(レバー)、ハツモト、ずり(砂肝)、ずりのえんがわ、ずりとろ、スネ、ひざ軟骨、ムネ、ささみ、おしりのえんがわなど、聞いたことのある部位から超レア部位までが勢ぞろい。
提供数に限りがあるため、事前予約必須だ。
〆のイチオシは、こだわり満載の「たまごかけご飯」
コースの〆は、やはり炭水化物で!ご飯ものは「雲丹スープ茶漬け」や「まかない丼」などから選べるが、一番人気は「熊のたまごかけご飯」(写真上)。
ごろりとのったオレンジ色の球体は、卵黄ではなくキンカン! キンカンとは、鶏の卵巣の中にある、卵に成長する前の卵黄部分のこと。
▲「くーま君」が背負っているボトル(写真上)を取り出し、適量かけていただく
このボトルの中身は自家製醤油。なんでも、キンカンの濃厚な味を受け止めることのできる醤油がなかなか見つからず、自家製することにしたのだそう。
風味豊かでコク深い自家製醤油は、キンカンの濃厚な味わいにも負けない名脇役。ビジュアルのインパクトも大きいが、おいしさも抜群な注文必須の〆メニューだ。
大阪本店では会員優先制を導入している『熊の焼鳥』だが、中目黒では電話(070-1324-9696)での一般予約を受け付けている。
料理のライブ感が楽しめるコの字カウンターに、落ち着きのある個室、全席コンセント付きなどの嬉しいサービス。そしてこだわりの焼鳥をコストパフォーマンスよく楽しめる内容と、全方位死角なし!な『熊の焼鳥 中目黒』。
早めの訪問をおすすめしたい。
【メニュー】
▼コース
・基本コース(13品) 4,800円
・鶏刺し(※要予約) 12種盛(2人前)2,500円/25種盛(2~4人前・1日限定2組)7,000円
他、アラカルトメニューあり
▼ドリンク
・チューハイ各種 450円~
・角ハイボール 450円
・生ビール 700円
※その他、シャンパンやボトルワイン、グラスワインや日本酒、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税・サ別です
撮影:佐々木雅久
熊の焼鳥 中目黒
東京都目黒区上目黒2-44-24 COMS中目黒2F070-1324-9696
この記事の筆者:佐川 碧(ライター)
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