香川照之、3年ぶりドラマ出演で1人6役「ロン毛が十分に活きまして」【連続ドラマW 災】
2025.03.20 20:05
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俳優の香川照之が20日、都内で開催されたWOWOW「連続ドラマW 災」 完成報告会に出席。3年ぶりとなった同作への思いを語った。
香川照之、3年ぶりドラマで「ありがたい」
完全オリジナルの本作は、現代を生きる罪なき6人の主人公たちの人生、そして気が付くとそれぞれの物語に紛れ込んでいる謎めいた男(香川)の姿を描く異色のサイコ・サスペンス。この日は監督・脚本を務めた関友太郎と平瀬謙太朗(監督集団「5月」)も出席していた。人に災いをもたらす男を演じている香川は、「前作で私が初めて5月組にお世話になったときに、驚くんですよね。監督が3人いらっしゃると。今登壇されているお二人に加えて、そのお二人の東京藝術大学の師匠であられる佐藤雅彦さんという、『ピタゴラスイッチ』を生み出し、育てられ、そして今も育て続けられている奇才がいらっしゃるわけです。その3人と触れ合いながら、『宮松と山下』という映画を撮影した中で、本当に不思議な映画でございまして。非常に豊かな体験をさせていただき」と回想。「今回は佐藤さんが外れというか、名前を連ねず、2人でやられるということで。普通なら2人で監督は2倍なんですけど、僕にとっては3分の2で。大丈夫か、2人でって思うくらい。それぐらい3人で3倍、9倍、27倍くらいですかね。ものすごい圧がある現場で。しかし、実際は2人の監督でも、すごく圧が豊かで、楽しめたんです」と笑顔で語った。
さらに「台本を読んだところ、非常に奇妙な話でございまして。その一番芯となる役で使っていただくということは、本当にありがたいなという以外、ございませんでした。ちょっと変な話をするとですね、5月というユニットはですね、主役なのに最も台詞が少ない台本を書くのが天才でございましてですね(笑)。本当に主役が一番台詞が少ない」と驚きの事実を告白。「少ないセリフで主役をやらせていただくっていうのは、本当にありがたいことでございまして(笑)。それだけに、この主人公が何を考えているか分からないというものが増幅するんだと思います。たくさん主役が喋っているという映画・ドラマはあまたやらせていただいてきましたが、本当に少ない台詞の中で僕が演じたいろんな役が、どのようなことを考えているのか。これがこのドラマの大きな根幹となっていますので、その部分を楽しみにしていただきたいなと思いましたし、今回も作品に触れた瞬間には、これも魅力があるな、確かにその通りだなという風に思いました」と振り返っていた。
香川照之、1人6役の役作り秘話「ロン毛が十分に活きまして」
1人6役の役作りについて、香川は『宮松と山下』では衣装合わせに6時間ほどかけたとしたうえで、「2日間。いつまで経っても終わらない。衣装合わせが。それだけで十分、そこに豊かさを盛り込むか。僕は衣装と髪型が一番の役作りだと、やっぱり思いますから。そこでまず衣装を決めるだけで2日間。そのたびに髪型をどうするかって。当時、僕はずっと髪の毛を伸ばしていて、不評極まりないロン毛だったんですけど、そのロン毛が十分に活きましてですね。この長い髪の毛をいろいろにいじりまして。このドラマをやるために伸ばしていたんじゃないかというくらい(笑)」と回想。「その髪型も、衣装のたびにメイクさんが汗をかきながら毎回作って、これくらいでいいだろうと言って、いろいろやって。ウィッグを付けたり色々な作業で、2日間衣装合わせ・フィッティング、それからメイクテストもかかったんですけど、それだけでも役作りは豊かにできたかなという風に思っています」と明かした。また香川は「6役の中身に関しては、本当にみんな変わったキャラクターなので」としたうえで「社会の中で、溶け込むようなお仕事をされている役に僕はなるんですけれど、その中で、喋り方に関してはどうしようかなと思って、いろいろ悩んで、監督たちにこれでいいですかって、こういう喋り方でっていう風にして、じゃあそれで行きましょうっていうのを、毎回やっていました」とも振り返っていた。
香川照之が語る作品の魅力「歴史に残るドラマ」
本作の魅力について、香川は「不明瞭で難解なピースがずっと続くんですけど、それが皆が納得するようなカタルシスに結びついていない気がします。でも、見る方によってはそれがカタルシスになっているのかもしれません。僕にはそれが判断できません。しかしそれを、カタルシスとして提示しない勇気が新しいと思います。カタルシスを提示しないと、監督としての力量が疑われるからです。考えていないんじゃないか?っていう風に。でも、カタルシスとして提示しないことで、もしその人が恐ろしく考えていたとするならば、僕はすごく恐ろしいドラマになっていると思います。僕はこの6本のドラマを見たときに、そういう感覚を思いました」と返答。「つまり、カタルシスを得て最後納得をさせることだけがドラマではない。もしかしたら先ほど、平瀬監督が引き合いに出されましたけど、『ゆれる』という映画も、最後のワンカットにおいては、僕の表情がどっちなんだ?という、カタルシスを導かなかったものかもしれません。でも、この6本の『災』に関しては、全体を通してカタルシスに導いていないという大きな流れがあるので、これを皆さんがどう評価するか。識者の方々がどう思うか。全くドラマとかに興味がない方々もどう思うか。これが楽しみでなりません」と持論を語った。続けて「このドラマを酷評される勇気はありますよね?もう既に持っていますよね?大丈夫ですよね?」と両監督に投げかけた香川は「しかし僕は、このドラマは歴史に残るドラマだと、今自信を持って言うことができます」と手応えをうかがわせていた。
その後、季節にちなんで新しく始めたいことを問われた香川は、平瀬監督が引っ越しを終えたばかりなので段ボールを開けたいと答えたことを踏まえ、何年か前に引っ越ししてから開けずに残っている段ボールを開けたいと発言しつつ「しっかりと、感謝を持って生きる毎日を、引き続き続けたいという思いしかございません」と答えていた。(modelpress編集部)
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