「昨日の夢に出てきたよ」のひとことから3日。彼女の答えに思わず返した本音に、自分でも驚いた
たった一行のメッセージ
月曜の朝、出勤前にスマホを見ると、彼女から「昨日の夢に出てきたよ」とメッセージが届いていました。普段ならただ「そうなんだ」と返して終わるところです。けれどなぜかその日に限って、続きが気になって仕方ありませんでした。
「どんな夢?」と返したら、返ってきたのは「内緒」のひとこと。たぶん、いつもの軽口です。それはわかっていました。それでも、その「内緒」がやけに引っかかったのです。迷った末に「気になるんだけど」と打って送りました。送ってから、自分でも珍しい反応だなと思いました。
気になって仕方なかった理由
火曜の昼休み、デスクで弁当を食べながらまた送ってしまいました。「ねえ、教えてよ」「気になるじゃん」と打ちました。冗談半分で書いた文面ですが、本当に半分は本気でした。
理由は、自分でも明確には言えませんでした。ただ、ここ最近、彼女との将来について考えることが増えていたのです。指輪のカタログをこっそり眺めたり、両親に話すタイミングを計ったり。彼女には何も伝えていません。だからこそ、彼女が夢の中で何を見たのか、妙に気になってしまったのだと思います。
もし、彼女の夢の中の僕が冷たかったら。あるいは、別の誰かに乗り換えていたら。考えれば考えるほど、想像は良くない方向へ広がっていきました。夜には電話までしてしまい、彼女に笑われました。
3日目の夜
水曜の夜、もう一度だけメッセージを送りました。「やっぱり気になる」。我ながらしつこいと思いましたが、止められませんでした。しばらくして既読はついたものの、返事が来ないまま時間が過ぎました。スマホを伏せたり、もう一度開いたりを繰り返していたとき、ようやく通知が届いたのです。「プロポーズされた」。
通知画面を見つめたまま、すぐには返事が打てませんでした。冗談かもしれない、本当に見た夢かもしれない。どちらでもいい、と思った瞬間に、自分の気持ちがはっきり見えてきました。
そして...
僕は「…」とだけ送り、そのまましばらく文字を打てませんでした。落ち着いてから打ったのが「夢で先を越された」のひとことです。
送ってから、自分でも驚きました。3日間ずっと気になっていた理由が、そこに書かれていたからです。彼女の夢の中の僕に、現実の僕は負けたくなかった。負けたくないと思った時点で、自分はもう、答えを決めていたのだと思います。
通帳を確認しながら、机の引き出しの奥にしまったままのカタログを開きました。次は、夢の話ではなく、本物の話をしないといけません。
(20代男性・営業職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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