「うちのお母さんはお弁当作ってくれない」と友達に嘘をついた翌朝、僕は台所で泣いていた
友達の自慢に押されてついた嘘
学校の帰り道、いつも一緒に帰る友達二人と歩いていました。一人がコンビニ袋を見せて言ったのです。「俺、今日もコンビニで好きなの選んできた。マジ最強じゃん」もう一人が「いいなー、うちは弁当だわ」とうらやましそうに返しました。
僕の弁当は、お母さんが朝早く起きて作ってくれたのを知っていました。なのに口から出たのは、まったく違う言葉でした。「うちのお母さんはお弁当作ってくれないからさ」言った瞬間、自分でもびっくりしました。
コンビニで買ってもらえる方がかっこよく見えて、つい話を合わせてしまったのです。今思えば、たったそれだけのことなのに、あの夕方の自分はとても苦しかったのを覚えています。
嘘がずっと胸に残った夜
家に帰っても、嘘をついたことが頭から離れませんでした。夕食のとき、お母さんがいつも通り「今日はどうだった?」と聞いてくれて、その声を聞くたびに罪悪感が膨らみました。
明日のお弁当も同じように作ってくれるんだろうな、と思うと、よけいに苦しくなりました。お風呂に入っているあいだも、布団に入ってからも、ずっと考えていました。明日、友達に「嘘だった」と言うのは恥ずかしい。けれど、お母さんに何も言わないで弁当を受け取るのは、もっとずるい気がしたのです。
夜中にこっそり台所をのぞくと、冷蔵庫の前にお母さんが立っていました。何かをしまおうとして、そのまま電気を消して寝室に戻っていったのです。
朝、自分でやってみようと決めた
布団の中で僕は決めました。明日は自分で起きて、自分でお弁当を作ろう。そうすれば嘘じゃなくなる。少なくとも今日一日は、本当に「お母さんが作っていない弁当」を持っていける。それが、僕にできるたった一つの埋め合わせだと思ったのです。
目覚ましをいつもより1時間早くセットして、こっそり布団に入りました。朝5時に起きると、家の中はまだ暗く、お母さんもお父さんも寝ている時間でした。台所に立つのは生まれて初めてで、お米の研ぎ方すら自信がありません。
それでも、お母さんが毎朝こうしてくれていたのだと思うと、なんとかやってみるしかありませんでした。
そして...
卵焼きはフライパンの中で真っ黒になり、ご飯はおにぎりにしようとして崩れて調理台に散らばりました。割った卵の殻はシンクに落ちたまま、片づける余裕もありません。気づいたら、流し台の前で泣いていました。
そこにお母さんが入ってきたのです。何か言われると思って身構えました。でもお母さんは、焦げたフライパンも、こぼれたご飯も、何も叱りませんでした。僕は思わず口にしました。
「お母さん、ごめんなさい。昨日、嘘ついた」
お母さんはしばらく黙っていて、それから「もういいよ。一緒に作ろう」と言ってくれました。あの日のお弁当は、二人で作ったおにぎりでした。あれから何年経っても、お母さんが朝早くに起きていた台所の音を、僕は忘れません。
(10代男性・高校生)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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