彼女からの「前の彼女にも言ってたんでしょ」ツッコミに、「初めてがお前みたいなもん」と返した話
いつもの夜のいつものツッコミ
土曜の夜22時、ソファでスマホを開きながら、僕は昼間のデートのことを思い出していました。彼女とランチをして、夕方に別れたばかりです。普段あまり感情を口にしない自分にしては、珍しく「今日ありがとな。やっぱお前と一緒にいる時間が好きだわ」と、ストレートなメッセージを送りました。
数秒後、彼女から返信が届きました。「前の彼女にも言ってたんでしょ」。僕は思わず笑いました。彼女はこの癖があって、僕が甘いことを言うたびに同じツッコミを返してくるのです。いつもなら「またそれかよ」と笑って流すところでした。
いい加減正直に答えてみた夜
でもその夜は、なぜか正直に答えてみたくなりました。理由はうまく説明できません。たぶん、彼女に毎回茶化されているのに、ちゃんと向き合っていないことが、自分でも少し気になっていたのだと思います。
僕は短く2通に分けて返信しました。「前の彼女に言ったことはない」「そもそも付き合ったの2人目」。送信したあと、少し気恥ずかしくなって、スマホを膝に伏せて置きました。すぐに既読がつきましたが、彼女からの返信が来るまでに数十秒の間がありました。「2人目?」。短く一言、戸惑いの混じった返信でした。
不器用な本音
1人目とは大学の頃に少し付き合っただけで、半年も持たなかった関係でした。今思えば、ちゃんと「彼女」と呼べるような付き合いではなかった気がします。だから、彼女に「2人目」と聞き返されたとき、僕の頭の中では「実質、彼女が初めて」という言葉が浮かんでいたのです。
それを上手く伝える言葉が思いつかず、僕はそのまま打ち込みました。「初めてがお前みたいなもん」。送ってから、自分の語彙のなさを呪いました。彼女からの返信は「それは嬉しい…けど言い方」。少しだけ、画面の向こうの彼女の困った笑顔が見える気がしました。
そして...
そのあと「ぶっきらぼうでごめん」とスタンプつきで送ると、彼女から「ううん、嬉しかった」と返ってきました。何でもないやりとりが、いつもより少し柔らかい温度で続いていきました。
僕の語彙のなさは今夜の件で改めて思い知りました。それでも、彼女のいつものツッコミに正直に答えてよかったと思っています。「初めてがお前みたいなもん」という不器用な一言に、自分の本音を一番近い形で乗せられた気がしたからです。これからも彼女のあのツッコミは続くでしょう。次は、もう少し気の利いた返しを考えておこうと思います。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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