仲直りの夜「好き」と送った俺が、翌朝そっと消した本当の理由
「ごめん、好き」と打った夜
付き合って2年になる彼女は、最近よく「寂しい」と言うようになっていました。会えるのは月に1回ほど。仕事の忙しさを理由にしていたのは俺の方です。
その夜も「忙しいのはわかるけど、月に1回しか会えないのは寂しい」とメッセージが届きました。打ち返す言葉がすぐには見つからなくて、画面を見つめたまま動けずにいました。何分か経って、ようやく「ごめん」「好き」とだけ送ったのです。仲直りはできました。でも布団に入ってからも、自分の中にあるのは「好き」だけじゃないことに気づいていました。
翌朝、画面の中で浮いて見えた「好き」
朝、スマホを開いてトーク画面を見ました。自分が送った「好き」が、画面の中でどこか浮いて見えたのです。最近の俺が彼女に対して感じているのは、たしかに「好き」もある。でも同じくらいの強さで、「少し距離を置きたい」「重く感じる」も共存していました。
「好き」だけ書いて仲直りに持ち込んだ昨夜の自分が、急にずるく見えてきたのです。本当は喧嘩を終わらせたかっただけじゃないか。あの言葉をこのまま残しておいていいのか、自分でもわからなくなっていました。
長押しして、削除を押した
結局、その言葉することを削除を選びました。「好き」が、画面から消えました。これで彼女が見返しても、もう残っていません。それでよかったのです。仲直りのために投げた言葉を、ずっと残しておくのは、彼女に対して誠実じゃない気がしたから。
しばらくして、彼女から「メッセージ消さないで」と届きました。反射的に「消してないよ」と打っていました。嘘です。続けて「じゃあ昨日の『好き』ってどこにある?」と来ました。返す言葉が、何ひとつ浮かびませんでした。
そして…
「好き」じゃないから消したわけではありません。「好き」だけじゃなくなっていたから、消したのです。でも、それを彼女にどう説明すればいいのか、まだ俺にはわかりませんでした。
数時間経って、ようやく「ごめん」とだけ送りました。それ以上は、どんな言葉も書けなかった。彼女からの返事は、まだ来ません。「好き」と「もう辛い」が同じ人の中にあるなんて、どう伝えればわかってもらえるのか。画面の「既読」を見るたび、本当に消したのは「好き」じゃなくて、ちゃんと向き合うことから逃げた自分自身なのかもしれないと、思っています。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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