「立ててもらえる男になってから言えよ」既読をつけてから、俺はまだ何も打てずにいる
軽い気持ちで送った一言
金曜の夜、散らかった部屋を見渡して、彼女にメッセージを送りました。「日曜、俺の部屋来てくれない?掃除と飯」深い意味はなかったのです。平日は残業続きで部屋が荒れ放題、自炊する気力もない。日曜に彼女が来てくれたら嬉しい。それだけの気持ちでした。
「なんで私が?」と返ってきたとき、少しカチンときました。彼氏が頼んでるのに、その返しはないだろう。「彼女なんだから普通じゃない?」と返しました。
今思えば、ここで「ごめん、無理なら大丈夫」と言えていたら、何も壊れなかったのかもしれません。
自分で踏み抜いた地雷
彼女に「自分の部屋くらい自分で掃除してよ」と言われて、カッとなりました。こっちだって疲れてるのに、なんでそんな冷たい言い方をするんだ。頭に血が上ったまま「休みの日に彼女が来て世話してくれるのって普通のことじゃん。男を立てるのが普通でしょ」と打って送りました。
返信は早かった。「立ててもらえる男になってから言えよ」
画面の文字を3回読み返しました。反論を打とうとして、指が止まった。デートの店選びはいつも彼女。記念日を覚えているのも彼女。体調が悪いと言われて「大丈夫?」しか返せなかった先月のことが、急に頭に浮かびました。
立ててもらえる男。その条件を自分が満たしているか考えた瞬間、何も打てなくなりました。
翌朝届いた追い打ち
土曜の朝、彼女からもう一通。「そういうとこだよ」
腹の底にずしんと落ちました。そういうとこ。都合が悪くなると黙る。言い返せないと無視で逃げる。「そういうとこ」全部に心当たりがありました。
返事を打っては消し、打っては消し。「ごめん」だけでは足りない。「俺も悪かった」では何が悪かったのか具体的に言えない。
彼女が怒っている本当の理由は、日曜の件じゃない。10カ月の間に積もった「なんで私ばっかり」の集大成があの一言だったのだと、ようやく気がつきました。
そして...
日曜になりました。部屋は散らかったまま。コンビニ弁当の空き箱がテーブルに並んでいます。彼女が来ていたら、この部屋はきれいになっていたのかもしれません。でもそれは、彼女の優しさであって、彼女の義務ではなかった。
チャットを開くと、彼女の最後の「そういうとこだよ」が画面に残っています。ずっとここで止まっている。
俺が何も変わらないまま「ごめん」と送っても、たぶん彼女には通じない。立ててほしいなら、まず立てたくなる男にならないといけない。そんなことは、本当はずっと前からわかっていたのです。
わかっていて、目をそらし続けていた。散らかった部屋を見回して、まず掃除機を出しました。返信はその後です。たぶん。
(20代男性・技術職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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