見下していた妻に別れを突きつけた日。別れたことを最も後悔したのは妻ではなく、俺だった。
俺がいなきゃ何もできない
妻は専業主婦から始まり、途中からパートで働いていました。俺は正社員で、家族を養っているのは自分だという自負がありました。「お前は俺がいなきゃ生きていけない」「誰のおかげで生活できてると思ってる」。何度も言いました。妻は黙って聞いていました。言い返さないから、認めていると思っていた。俺の方が上なのは当然だと、本気で信じていたのです。
「別れてやってもいい」
ある日、妻と口論になりました。珍しく妻が言い返してきたので、俺はイラついて言いました。「そんなに不満なら別れてやってもいいぞ。困るのはお前だけどな」と。いつもなら妻は黙るはずでした。でもその日、妻はまっすぐこちらを見て言ったのです。「分かった。別れよう」と。
判を押した瞬間
妻が書類を持ってきた時も、俺はまだ余裕でした。「本気か?まあいいけど、後悔するなよ」と言いながら判を押しました。脅せば妻が撤回すると思っていたのです。でも妻は撤回しませんでした。それどころか、財産分与の話、子どもの親権の話、全てがスムーズに進んでいく。妻が専門家に相談していたことも、正社員の仕事を決めていたことも、俺は何も知りませんでした。「何もできない」と思っていた妻が、全て準備を終えていたのです。
そして...
届け出が受理され、妻と子どもは出ていきました。一人残された家で、俺は途方に暮れました。洗濯機の使い方が分からない。ゴミの日も分からない。冷蔵庫を開けても、何も作れない。「俺がいなきゃ何もできない」と言っていたのは俺だったのに。実際に何もできなかったのは、俺の方でした。数ヶ月後、俺は妻に連絡しました。「やり直さないか」と。妻の返事は冷たかったです。「あなたが言った通り、別れて正解だった。困っているのは私じゃなかったね」と。何も言い返せませんでした。妻を下に見て、見下して、偉そうにしていた俺。判を押した瞬間から、立場は完全に逆転していたのです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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