待ち合わせ中、子どもに絡まれて困っていた私→意外な人物の“一言”で解放された
駅前のベンチで始まった、小さな困りごと
その日、私は友人との待ち合わせのため、駅前のベンチに座っていました。約束の時間まで15分ほど余裕があったので、スマートフォンを見ながらのんびり過ごしていたのです。
すると、近くで遊んでいた5歳くらいの男の子が、突然私のそばにやってきました。「ねえねえ、なにしてるの?」と話しかけてきたので、「友だちを待っているんだよ」と答えると、その子はなぜか私の隣にちょこんと座ってしまいました。
最初は微笑ましく思っていたのですが、だんだんと私の物を触ったり、「これなに?見せて!」としつこく言ってきたりするように。周囲を見渡しても、保護者らしき人の姿は見当たりません。
エスカレートする要求と、周囲の視線
男の子の要求は次第にエスカレートしていきました。「お菓子ちょうだい」「スマホ貸して」と言い出し、断ると大きな声で「けちー!」と叫ぶのです。
周囲の人たちがこちらを見始めています。しかしながら、誰も助けてくれません。強く叱ることもできず、かといって無視し続けるのも難しい。立ち去ろうかとも思いましたが、友人との待ち合わせ場所を離れるわけにもいかず、どうすればよいのか本当に困ってしまいました。
「お母さんはどこにいるの?」と聞いても、「知らない」と答えるばかり。いつまでこの子の相手をしなければならないのだろう、と不安になりました。
駆けつけてきたのは、意外な人物だった
そのとき、少し離れた場所から一人の女性がこちらに向かって歩いてくるのが見えました。てっきりその子のお母さんかと思ったのですが、どうやら子どもにとっても見知らぬ女性のようです。
その女性は私のそばまで来ると、男の子に向かって穏やかに、でもはっきりとした口調でこう言ったのです。「お母さん、あそこで探してるよ」と。
男の子は一瞬きょとんとした顔をしましたが、女性が指さす方向を見て「あ、ママだ」と言い、走っていきました。遠くで母親らしき人が慌てた様子で手を振っているのが見え、男の子は何事もなかったかのようにその元へ駆けていったのです。
そして...
その女性は私に向かって、「大変だったわね」と優しく微笑んでくれました。その一言に、張り詰めていた気持ちがふっとゆるみ、思わず「ありがとうございます」と頭を下げていました。
女性は「私も昔、同じような経験があってね。困っている様子が気になって」と話してくれました。見ず知らずの私のために声をかけてくれたその勇気と優しさに、心から感謝の気持ちがあふれました。
その後、友人が到着し、私は今あった出来事を話しました。友人も「声をかけてくれる人がいてよかったね」と安心した表情を見せてくれました。あの日、困っている誰かにそっと手を差し伸べることの大切さを、私は学んだように思います。いつか私も、同じような状況になっている人を見かけたら、手を差し伸べられるようになりたいです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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