私の誕生日プレゼントがなぜか中古品→「エコじゃん」…鑑定したら本物のヴィンテージで50万円だった話
誕生日に関係なく見せた、彼の本音
28歳の誕生日。仕事を終えて彼の家に向かった私を待っていたのは、無造作に置かれた紙袋でした。中を開けると、革製の小さなショルダーバッグ。けれど金具には傷があり、内側にも使用感が見て取れます。「これ、中古だよね?」と聞くと、彼は悪びれる様子もなくこう言いました。「うん、フリマアプリで3000円で買ったんだ。お前にはこのくらいのものが似合うし、エコでしょw」。笑いながら発せられたその言葉に、私は何も言い返せませんでした。「このくらいが似合う」。その言葉の裏にある本音を、私は見て見ぬふりをしてきたのかもしれません。
積み重なっていた、小さな「見下し」の日々
思えば、彼の態度に違和感を覚えたのは一度や二度ではありませんでした。私が仕事の相談をすれば「お前にはどうせ分かんないだろうけど」と前置きされ、好きな映画の話をすれば「センスないな」と笑われる。友人との予定を伝えると「くだらない集まりだな」と鼻で笑う。どれも些細なことかもしれません。けれどその「些細」が降り積もり、私の心は少しずつすり減っていたのです。誕生日のあの言葉は、決定的なものでした。「こんなふうに扱われる関係を、私はこれからも続けていくのだろうか」。そう自分に問いかけたとき、答えはもう出ていました。
静かに関係を終わらせた日
それから数日後、私は彼に別れを告げました。「もう関係を続けられない」と伝えると、彼は驚いた顔をして「何怒ってんの?冗談も通じないわけ?」と言いました。けれど私の気持ちはもう揺らぎません。荷物をまとめて彼の部屋を出るとき、あのバッグだけは持って帰りました。正直なところ、なぜ持ち帰ったのか自分でも分かりません。ただ、捨てるのも違う気がしたのです。その日の夜、一人暮らしの部屋で静かに泣きました。悲しいというより、長い間気づかないふりをしていた自分が情けなくて、涙が止まらなかったのだと思います。
そして...
別れてから一ヶ月ほど経った頃、ふとあのバッグのことを思い出しました。「どうせなら売ってしまおう」。そう思って鑑定ショップに持ち込んだところ、スタッフの方が目を見開いてこう言ったのです。「これ、本物のヴィンテージですね。かなり希少なモデルで、状態も良いので50万円ほどの価値があります」。3000円で買った中古品が、50万円。あまりの展開に、私は思わず小さく笑ってしまいました。彼は「お前にはこのくらいが似合う」と言って、このバッグを選んだ。その皮肉な結末に、不思議と心が軽くなるのを感じました。結局バッグは売らずに手元に置くことにしました。これは、自分を大切にすると決めた日の記念品。あの日私が選んだのは、誰かに値踏みされる人生ではなく、自分で自分を認めてあげる人生です。クローゼットの奥で静かに出番を待つこのバッグを見るたび、私は「もう大丈夫」と、自分自身にそっと声をかけています。
(30代女性・美容部員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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