同棲の物件探しで、彼がやたらと「この部屋がいい!」と推す→内見中に見つけた"ある痕跡"で全部察した瞬間
彼が妙に推す、駅近の1LDK
不動産サイトで条件を絞り込みながら、二人で候補を出し合っていたときのことです。
彼が「これ、いいんじゃない?」と見せてくれたのは、駅から徒歩5分の1LDKでした。築浅で日当たりも良く、確かに条件は悪くありません。ただ、家賃は私たちの予算より少し高めで、正直なところ迷いがありました。
「ちょっと家賃が...」と切り出すと、彼は「俺が多めに出すから」とすぐに言いました。
普段は慎重派の彼が、珍しく即決したがる様子に少しだけ違和感を覚えました。それでも「彼がそこまで気に入っているなら」と、私たちは内見の予約を入れることにしました。
壁に残された、小さな違和感
内見当日。部屋に入った彼は「やっぱりいいな」と、どこか懐かしそうに室内を見回していました。「ここにソファを置こうか」と楽しげに話す彼を横目に、私がキッチンへ向かったときです。白い壁に残された「あるもの」に目が留まりました。
それは、等間隔に並んだ小さな画鋲の穴と、わずかに日焼けした長方形の跡。 前の住人が写真を飾っていたであろうその配置は、今の彼の部屋のインテリアと不思議なほど重なりました。
真実を知って、見えてきたもの
内見を終えて外に出た後、私は勇気を出して彼に聞きました。「ここ、前に住んでたの?」と。彼の表情が一瞬固まり、それだけで答えは分かりました。「ごめん。元カノと住んでた部屋なんだ」と、彼は小さな声で認めました。
彼の話では、二人で選んだ思い出の部屋だからこそ、私ともう一度ここで新しいスタートを切りたかったのだと言います。過去を清算して、今度は私と幸せになりたい、という気持ちだったそうです。
けれど、私にとっては「誰かの思い出」が染みついた場所でしかありません。「ごめん、私は違う部屋がいい」そう真っ直ぐに伝えると、彼は自分の考えの甘さに気づいたように、深く頷いてくれました。
そして...
あの日から、私たちは改めて二人で物件探しをやり直しました。 彼も「君が心から気に入る部屋を見つけよう」と、私の気持ちに寄り添ってくれるようになりました。
数週間後、少し郊外のエリアで、日当たりの良い部屋を見つけました。真っ白な壁には何の痕跡もなく、窓から見える景色も二人にとって初めてのものです。 「ここなら、二人だけの思い出を作っていけそうだね」 彼の言葉に、私も心から頷くことができました。
過去は過去として大切にしながらも、これから先は私たちだけの未来を積み重ねていく。真っさらな部屋から始まる新生活が、もうすぐ始まろうとしています。
(20代女性・看護師)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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