仕事にも趣味にも「夢中になれなくなった40代」がすべきこと【公認心理士が解説】

2024.05.01 20:45
提供:All About

20~30代の頃は、仕事に没頭したり趣味に夢中になったりと毎日が充実していた人も、40代になってからふと満たされない気持ちをかかえることはあるものです。何をすべきなのか、対処法をご紹介します。

Q. 若い時ほど仕事にも趣味にも夢中になれず、充実感を持てません

Q. 「30代までは割と色々なことに熱中していたのですが、40歳を過ぎてから、仕事にも趣味にも、今一つ夢中になれなくなって、何となく張り合いがない日を過ごしています。

このまま、つまらない気持ちのまま年を取るのかと思うと、不安です。何をするのがいいでしょうか?」

A. 40代の充実のカギは「次世代への還元」と「内面的な掘り下げ」です

発達心理学の視点から見ると、40代からは「次世代を育て、継承する時期」に入ります。

それまでは自分自身を満たし、自己実現を目指すことに関心を向けていた人も、40代ごろの年齢からはそれだけでは、どことなく心が満たされないと感じる方が増えていく、と言えるでしょう。

また40代は、社会人として、あるいは配偶者や親といった家庭人としての役割になじんでくると同時に、それらの役割を続けることに疲れや迷いを感じやすい年齢でもあります。

そのため、こうした役割から解き放たれ、「ありのままの自分でいたい」「本当に自分らしい人生とはなんだろう」といったことを考えるようになります。

40代から充実感のある日々を送るためには、このような心理傾向を踏まえ、以下の2つを意識することをおすすめします。

1つ目は、「次世代への還元」。自分の経験や知識をもとにして、次世代の人の役に立とうという意識を持ってみましょう。

自分にとって「大したことではない」と思える経験や知識が、次世代にとっては「宝の山」と感じることは多いものです。

ただし、上から目線で押し付けたり、居丈高にふるまったりせず、次世代の人たちが困っているときに、「こんな考え方もあるよ」というようにさりげなくアドバイスする。

このように、やわらかいスタンスで接することを忘れないようにしましょう。

2つ目は、「自分の内面」を掘り下げてみること。たとえば、芸術作品に触れたり、読書をしたり、旅行に出かけたりと、色々なものにふれる中で「心から惹かれるもの」を探してみてください。

興味を惹かれたら、なぜそれに惹かれるのかをじっくりと考えてみましょう。それが、今後の人生を充実させるための、重要な気づきにつながるかもしれません。

頭の中だけで考えるより、大切なのは「行動」に移すことです。難しく考えず、まずはトライしてみながら、気づいたことをふり返ってみてください。

気長に続けていけば、きっと、後半生からの自分の人生を充実させる良いヒントが見つかることと思います。

大美賀 直子プロフィール

公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。


執筆者:大美賀 直子(公認心理師)

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