

山下美月、アフレコを経験し「自分の声を好きになれた」 乃木坂46を卒業したあとの約1年間も振り返る<名探偵コナン 隻眼の残像>

GWの風物詩となっている劇場版『名探偵コナン』シリーズ。第28作目となる『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』は、長野県・八ヶ岳連峰の雪山で起こる事件を描いた物語だ。そんな本作で、何者かに襲われてしまう国立天文台野辺山に所属する施設研究員・円井まどかを演じたのが俳優の山下美月。声優初挑戦が、劇場版『名探偵コナン』であることに「これまで頑張ってきたご褒美だと思った」と語った山下が、声の仕事の魅力や、乃木坂46を卒業して約1年が経過した現在の思いなどを語った。
ゲスト声優のオファーは“ご褒美のよう”
――本作が声優初挑戦となりますが、劇場版『名探偵コナン』という歴史ある作品のゲスト声優のオファーがあったときはどんなお気持ちでしたか?
本当にびっくりしました。毎年、そうそうたる方々がゲスト声優を務められていて。Wikipediaで過去のゲスト声優さんを調べて「ここに自分の名前が並ぶの?」と思ってしまったのですが、改めてお仕事を頑張ってきてよかったなと思いました。ご褒美のような、とてもうれしい機会をいただきました。
――初アフレコの現場はいかがでしたか?
私が演じるまどかのシーンはセリフ的にも、それほど発言が多いわけではないのですが、走っているシーンや襲われた時のリアクションなど、言葉ではない部分がとても多かったんです。リアルのお芝居だと、そういうところは動きが伴うのですが、アニメではまったく動くことなく、声だけで表現しなければいけないので、とても難しかったです。マグカップで飲み物を飲むシーンでは、実際に飲んだ音を録ったりするのが、とても面白かったです。
――実写で演じることと、アニメの声を演じることとの違いなどを感じることはありましたか?
役への向き合い方は大きくは変わらないのかなと。私は自分に近しい役を演じるときは、過去の自分や性格を役に投影することが多いのですが、逆に真逆というか、例えば全く自分とかけ離れたようなサイコパス的な役柄のときは、もう一人の自分を作るといったやり方をすることがあります。その意味では、アニメというのは、後者に近いのかなと思いました。
ですが今回、アニメのアフレコ現場も見学させていただけたのですが、レギュラー声優の皆さまは、もうキャラクターが自分自身と同化しているように演じられていたんです。それが本当にすてきだなと思いました。長く続く作品だからこそなんだなと。なかなか実写の作品で、何十年も同じ役をやることってないじゃないですか。
アフレコを経験したことで「自分の声を好きになれました」
――物語が動き出すきっかけとなる役でしたが、プレッシャーはありましたか?
実写の作品とアニメとでは台本が全然違うので、アフレコのときは正直イメージがつかめなかったんです。でも実際出来上がった映像を観たとき、とても大事なシーンを任せていただいたのだということを改めて実感しました。プレッシャーと同時にうれしさもありました。
――完成した映画を観てどんな印象を持ちましたか?
今回はたくさんキャラクターが出てくるというよりは、長野県警の3人と毛利小五郎さんがフィーチャーされているお話なので、壮大なアクションはもちろんなのですが、登場人物の心情がとても深く描かれていて感情移入しました。
そのなかで(大和)敢助と(上原)由衣の恋愛模様も、ちょっとビターな大人の感じでドキドキしました。コナンファンからすると「最高!」と思えるようなシーンがたくさんあると思います!
――アフレコを経験して声の仕事への興味は強くなりましたか?
はい。すごく楽しかったです。これまであまり自分の声が好きではなかったんです。でもこうしてアニメのキャラクターに声を吹き込んだ作品を観ると、とても客観視して作品に入り込めました。そのとき、自分の声なのですが、まどかちゃんのことも好きになれて。何か自分の声を肯定できたような気がしてうれしかったです。最近はナレーションのお仕事をさせていただく機会もあり、声のお仕事もまたチャンスがあればチャレンジしたいです。
最近はプライベートも充実「大人になったなと感じる瞬間が増えた」
――2024年に乃木坂46を卒業されて約1年が経過しましたが、ご自身のなかで変化はありましたか?
今年26歳になる年なのですが、大人になったなと感じる瞬間がとても増えた気がします。いままでは本当に仕事一筋で「休みなんていらないので働きます」という感じでした。もちろん、いまもいただけるお仕事はとてもうれしいですし、全力でやりたいのですが、昨年に比べるとプライベートの時間もとても大切にしたいなという思いが強くなりました。最近はピラティスに通い始めたり、友達と遊ぶ時間も増え、プライベートが充実してきた気がします。ちょっと考え方が大人になってきたのかもしれません。
――グループにいるときよりは時間的な余裕ができましたか?
はい。団体で動いているときは、自分の都合ではなく、スケジュールはほぼ1年先まで決まっているという状況でした。でも卒業してからは、例えば「この時期は旅行に行きたいので、仕事をずらしてもらってもいいですか?」という提案もできるようになったので、生活のリズムも自分で決められるようになったような気がします。
そのなかですごく意外だったのが、私がお休みして旅行に行けたという話をSNSなどですると、ファンの方が「旅行に行けて良かったね」とか「お休みがとれてよかったね」とすごく喜んでくださるんです。
――子を思う親の気持ちみたいな目線ですね。
そうですね。とてもうれしいです!
――映画、ドラマと俳優業も途切れることなく続いていますが、作品への準備なども変化してきましたか?
実は卒業して1カ月ぐらいお休みをいただいたのですが、それ以降は怒涛でした(笑)。まだ公開されていない作品を含めて、とにかく撮影現場にずっといたので、最初のころはあまりグループにいる時と変わらないようなスケジュールだったんです。それがようやく落ち着いてきました。まだ決まってはいないのですが、これから取り組む作品は、少しずつ時間が取れそうなので、いろいろと作品への向き合い方も考えていきたいです。
スケジュールはとにかくぎっしりに「忙しい方が落ち着くタイプなのかも(笑)」
――とにかくお忙しい日々だと思いますが、どんな時にホッと一息つけるのですか?
私はこれまでどちらかというと、のんびりするよりは、スケジュールをとにかくぎっしり埋めることが好きなタイプで。仕事の合間でも時間が空いたら、そこに何かを入れてしまうんです。例えば一人で海外に行ったり、語学の勉強を始めたり。多分25歳の女の子がやりたいと思っていることは全部やっているという感じでした。忙しい方が落ち着くタイプなのかもしれません(笑)。
――そういう性格なのですね。
そうなんです。お休みが1日あっても、基本的に何か予定を入れてしまって、のんびり過ごすようなことはないですね。自分の考えのなかで“いまが自分の人生のなかで1番若い”と思っているんです。だから、1番若いときにやりたいことはやってしまおうという(笑)。
――その考えだと、何歳になってもバイタリティに溢れまくりですね。
そうかもしれません。もちろん未来は分かりませんが、家族が増えたり生活スタイルが変わったりすることもあり得る話なので、そのときどうなっているのか楽しみでもあります。
――先ほど山下さんもおっしゃっていたように、本作では登場人物の関係性に感情移入できるシーンが多いですが、山下さんにとって「この人は信用できる」と思える基準みたいなものはありますか?
私はあまり自分自身を解放できる人間ではないので、どうしても最初は壁を作ってしまうんです。でもこの仕事をしていると、さまざまな人と出会うことがあり、いろいろな性格の方もいますが、とても魅力的な方が多いなと感じています。そのなかで「この人からいろいろと学ぶことが多いな」と思えると、自分の壁が自然と壊せるのかなとは感じています。
――山下さん自身も、誰かに気づきを与えていられる人でいたいという思いはありますか?
そう感じていただける人がいたらうれしいです。その部分に対して、そんなに自信はないのですが、私と関係を続けてくれる方というのは、どこかで何かいい部分を見つけてくださっている方なのかなと思うので、そこは相手を信じて、しっかり信頼関係を作っていきたいと思っています。
◆取材・文/磯部正和
撮影/梁瀬玉実
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