林裕太、北村匠海、綾野剛「愚か者の身分」イメージビジュアル(C)2025映画「愚か者の身分」製作委員会

北村匠海・林裕太・綾野剛、現代若者の“闇”描く逃亡サスペンス「愚か者の身分」映画化決定

2025.04.17 04:00

作家・西尾潤氏のデビュー作『愚か者の身分』(徳間文庫)が映画化されることが決定(10月24日公開)。北村匠海が主演を務め、林裕太綾野剛が出演することがわかった。


「愚か者の身分」映画化決定

「第二回大藪春彦新人賞」を受賞した西尾潤氏のデビュー作『愚か者の身分』を、Netflixドラマ『今際の国のアリス』シリーズや『幽☆遊☆白書』(2023)などの話題作を手掛けるグローバルコンテンツを創造するプロデューサー集団・THE SEVENが初の劇場作品として映画化。岩井俊二氏の元で長年助監督として活躍した永田琴氏が監督を務める。

本作は、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい、抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と、友との絆を描く。彼らの“3日間”の出来事を、3人それぞれの視点が交差するトリック感のある展開でエンターテインメントに仕上げながら、若者たちの貧困・世界に侵食される日本・闇ビジネスの深淵など、今多くの人が感じている共感できる社会的テーマも織り込まれている。

北村匠海・林裕太・綾野剛が出演

SNSで女性を装い、身寄りのない男たちを利用して“戸籍売買”で稼ぐ主人公・タクヤ役に北村。犯罪に手を染めながらも騙した被害者を気にかける一面を併せ持つ若者を繊細かつ大胆に演じた。

裏社会の運び屋で、かつてタクヤを“闇ビジネス”に誘い戸籍売買の仕事を教えた兄貴的存在の梶谷役に綾野。組織で働くことにうんざりしながらタクヤを気にかける姿や、彼女に対する優しさが全面に表れるなど、これまでにない新たな顔を魅せた。

そして、複雑な家庭環境で家族の愛を知らずに育ったマモル役に、ABEMA『透明なわたしたち』(2024)、『HAPPYEND』(2024)などで話題の若手俳優・林。兄のように慕うタクヤに誘われ大金目的の軽い気持ちで“闇ビジネス”の世界に足を踏み入れてしまう難しい役を演じた。

原作・西尾潤氏、映像化への想い「夢の中の出来事」

原作の西尾氏は「永田監督のもとにたくさんの人と出会い、映像化されたことは、今でも夢の中の出来事」と映画化について語り、「善と悪、欲望と絶望の狭間で揺れる青年たちの選択を、ぜひ劇場で見届けてください」とメッセージを贈った。

原作を読み興味を抱いたという永田監督は、本作について「この数年、若者の深刻な貧困や犯罪を私自身も目の当たりにし、何か表現できないかと考えていたところ、西尾潤さんの原作と出会い、これだ!と企画しました」と語り、「日本の社会問題を露わにしつつエンターテイメントに仕上げた渾身の一作です」と本作の出来に自信を魅せた。

プロデューサーの森井輝氏は、本作で描かれる若者たちについて「この者たちの人生は、私たちの知りえないところで起きて消えている。しかし、それはすぐ側にあり、自分や家族にも起きうることです」と映画を通して現代社会が抱える問題に触れ、「どうか観客の皆さんの温かな目線で包み込んであげて欲しいです」と公開に向けての想いを語った。

「愚か者の身分」ビジュアル・プロジェクト映像も公開

今回、解禁されたビジュアルは、タクヤ、マモル、梶谷の3人が、ネオン輝く新宿・歌舞伎町の街をバックに肩を組み笑いあう姿。“闇ビジネス”で生きる背景を感じさせることのないごく“普通”の日常の瞬間をとらえたエモーショナルなカットとなっている。

また、プロジェクト映像は、本作のメイキング風景に加え、北村、林、綾野の3人が、自身の演じた役柄や本作に懸ける熱い想いを語り、制作陣が世界に伝えたい“日本の今”というテーマが感じられる映像になっている。(modelpress編集部)

北村匠海(松本タクヤ役)コメント

失うものなど何も無くなった男たちが、それでも生きようとする映画です。林裕太さん、北村匠海綾野剛さん、3つの世代の想いのリレーのように感じられた撮影期間。剛さんから僕へ、僕から裕太へ。その先に「裕太」は、「マモル」は何を思うのか。映画館で是非感じて欲しいです。

綾野剛(梶谷剣士役)コメント

彼らに名前はあるのだろうか。彼らは自身を生きているのだろうか。いつから彼らは自分で自分を抱きしめなければいけなくなったのか。北村匠海が織りなす繊細な煌めきと、林裕太が生み出す瑞々しい輝き。そんな彼らの呼吸を抱きしめ続けた永田琴監督。光を奪われた者と、光を諦めた者。そして光を切り開く者の物語。ぜひ劇場でその光に触れて頂けたら幸いです。

林裕太(柿崎マモル役)コメント

マモル役の林裕太です。いっぱい食べろと言われると、生きろ!と言われている気がします。大丈夫と言葉をかけられると、本当に大丈夫な気持ちになります。この作品ができるまでに色々な人がマモルに居場所をくれました。人にしてもらったことを誰かにしてあげたい、そう思うことが生きようとする力に繋がるのだと思います。それを教えてくれた映画です。沢山の人に届いて欲しいです。

監督:永田琴氏コメント

この数年、若者の深刻な貧困や犯罪を私自身も目の当たりにし、何か表現できないかと考えていたところ、西尾潤さんの原作と出会い、これだ!と企画しました。私にとって初となる男たちの物語を素晴らしい役者たちが彩ってくれています。経験に裏打ちされた深みと純粋さが同居し、画面に映った瞬間ハッとさせられる存在感を放つ北村匠海。芝居をどこまでも追求し物語に深みを与えてくれた綾野剛。等身大の繊細な表情で私の心を鷲掴みにしてくれた林裕太。日本の社会問題を露わにしつつエンターテイメントに仕上げた渾身の一作です。

原作者:西尾潤氏コメント

『人は生まれる身分を選べない。では、それが売買できるとしたら——?』本作は現代社会に潜む歪みと、そこに翻弄される人間たちの姿を描いた物語で、自身のデビュー作です。ひっそりと一人の部屋で生まれたキャラクターたちが、こうして永田監督のもとにたくさんの人と出会い、映像化されたことは、今でも夢の中の出来事のよう。善と悪、欲望と絶望の狭間で揺れる青年たちの選択を、ぜひ劇場で見届けてください。スクリーンに現れたタクヤ、マモル、梶谷は、原作者の中で動いていた時よりも、遥かに魅力的な愚か者でした!

プロデューサー:森井輝氏コメント

親も、社会も、誰からも手を差し伸べられず、それでも生きてきたことで現代社会の闇に飲まれ、翻弄されてしまう青年たち。一体誰が悪なのか…どこで間違えたのか…この者たちの人生は、私たちの知りえないところで起きて消えている。しかし、それはすぐ側にあり、自分や家族にも起きうることです。この殺伐とした世界で、ほんの小さな、当たり前の幸せだけを望むタクヤ、マモル、梶谷。どうか観客の皆さんの温かな目線で包み込んであげて欲しいです。素晴らしい原作を、素晴らしいキャスト、監督、スタッフで映画化に臨めたことに大感謝。

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