「プラダを着た悪魔」から18年…アン・ハサウェイが42歳に “圧倒的美貌”と徹底した役作りで魅了するオスカー女優のキャリア
日本でも大ヒットした映画「プラダを着た悪魔」(2006年)では、一流ファッション誌の新米アシスタント役、映画「アリス・イン・ワンダーランド」シリーズ(2010年ほか)では、“白の女王”ことミラーナを演じたことでも知られる人気ハリウッド女優アン・ハサウェイが、11月12日に42歳の誕生日を迎えた。10代の頃から演技の道へと進み、20年以上のキャリアを誇る彼女は、年齢を重ねるごとに進化する演技力、そして変わらぬ美貌で今も多くのファンを魅了し続けている。今回はそんな彼女の代表作を中心にキャリアを振り返ってみる。
映画デビュー作で主演を射止めたシンデレラストーリー
1982年11月12日生まれ、アメリカ・ニューヨーク出身のハサウェイは1999年にドラマシリーズ「ゲット・リアル」で女優デビュー。18歳の時にはディズニー映画「プリティ・プリンセス」(2001年)で、スクリーンデビューながら主演を飾った。同作では突然王女だと知らされ、プリンセスへと大変身を遂げるさえない女子高校生のミアを演じ、一躍有名となる。彼女の人気も後押しし、2004年には続編が製作されるなど、瞬く間にブレークしたハサウェイ。「第78回アカデミー賞」で監督賞など3部門受賞した映画「ブロークバック・マウンテン」(2005年)では、ジェイク・ギレンホール演じるジャック・ツイストの妻を演じ、存在感を発揮した。
さらに彼女の代表作と言われることも多い映画「プラダを着た悪魔」(ディズニープラスで配信中)で、俳優としてのネクストステップを踏むことになる。今でも根強い人気を誇る同作では、メリル・ストリープ演じる名物編集長のアシスタントに配属されてしまう、ジャーナリスト志望の“アンディ”ことアンドレア・サックスとして、一見華やかな世界に見えがちのファッション誌の世界で上司にいびられながらも奮闘する姿を好演。
オシャレに興味のないアンディが、世界中の女性たちが憧れる仕事を手にしてしまったことから始まる、ゴージャス&ユーモラスなサクセスストーリーだ。なお、公開から18年たった今、続編の計画が進行中との報道も。ハサウェイが続投するのかなどはまだ発表されていないが、もし実現すればファンにとってもうれしい展開だろう。
ここまでキュートな役柄が多かったハサウェイだが、トレードマークだったロングヘアをバッサリと切ったボブスタイルで挑んだ映画「レイチェルの結婚」(2008年)では元ドラッグ中毒者のキムに扮(ふん)し、良質なコメディータッチで描かれた「ラブ&ドラッグ」(2010年)では、パーキンソン病を患う勝ち気な女性マギー・マードックを好演するなど、多彩な顔を見せ、常に新境地を開拓してきた。
徹底的な役作りで“オスカー女優”の仲間入り
2010年には今もなお日本でも高い人気を誇る映画「アリス・イン・ワンダーランド」に出演。同作はルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」をモチーフに、主人公・アリスのその後の冒険を描いたオリジナル・ストーリーを、鬼才・バートン監督とジョニー・デップがタッグを組んで映画化したもの。同シリーズでハサウェイは、“白の女王”ことミラーナを演じ、まるでおとぎ話の中から出てきたような白いドレスに身をまとった美しくて優しい女性を快演した。
そんな彼女にとってさらなる転機となったのは2012年に公開されたミュージカル映画「レ・ミゼラブル」だろう。役作りのために約11kgの減量をしてファンテーヌを体当たりで演じ、劇中では丸刈りになったファンテーヌの魂の叫びとも言えるメッセージ性の強い歌声を披露している。
同作でハサウェイは「第85回アカデミー賞」助演女優賞を受賞し、見事にオスカー女優の仲間入りを果たした。その後もクリストファー・ノーラン監督作「インターステラー」(2014年)やサンドラ・ブロックなどの豪華女優陣と共演した映画「オーシャンズ8」(2018年)など、次々と大作に出演し、名実共に実力派女優としてのキャリアを築き上げていった。
40代に突入した2022年には映画「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」で、PTA会長を務める教育熱心な母親・エスターを演じるなど、新たな一面を見せてくれたハサウェイ。生まれ持ったキュートなルックスだけではなく、常に自分の新境地を開拓し続ける彼女の努力あっての“多彩な顔”だろう。誕生日をきっかけに、“プリンセス”から“教育ママ”まで幅広く演じてきた彼女の過去作品を楽しんでみてはいかがだろうか。
◆文=suzuki
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