映画『怪物』大ヒット御礼舞台挨拶に登壇した是枝裕和監督(C)モデルプレス

是枝裕和監督、坂元裕二脚本に「悔しい気持ちも…」 監督仲間からの反響告白<怪物>

2023.06.19 20:58

19日、都内にて開催された映画『怪物』大ヒット御礼舞台挨拶にて、是枝裕和監督が坂元裕二脚本について語った。


映画「怪物」

永山瑛太、安藤サクラ、是枝裕和監督(C)モデルプレス
永山瑛太、安藤サクラ、是枝裕和監督(C)モデルプレス
本作は、大きな湖のある郊外の町を舞台に、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たちが織りなすヒューマンドラマ。よくある子供同士のケンカに見えたできごとをきっかけに、食い違う主張が次第に社会やメディアを巻き込んで大事になっていく様を描く。

先日開催された第76回カンヌ国際映画祭において、脚本賞と、LGBTQを扱う作品が対象となるクィア・パルム賞を獲得。2日に封切られると、公開日を含む週末の3日間の興行収入が325,419,020円を記録するスタート、平日も高稼働が続き、好調は2週目もキープ。早くも興行収入が10億円を突破するほどヒットとなっている。

この日は女優の安藤サクラと俳優の永山瑛太も出席。安藤は小学5年生の湊(黒川想矢)の母・麦野早織を、永山は湊(黒川)や依里(柊木陽太)の担任教師・保利道敏を演じた。

是枝裕和監督、監督仲間からの率直な意見明かす

安藤サクラ(C)モデルプレス
安藤サクラ(C)モデルプレス
『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と『花束みたいな恋をした』『大豆田とわ子と三人の元夫』などで圧倒的な人気を博す脚本家・坂元のタッグに注目が集まった本作。

公開後の反響について「僕は周りに結構若い監督たちが仲間として同じ空間にいるんですけども」と切り出した監督は「いつもよりも演出に迷いがない。編集もキレがいい。もう自分で脚本書かない方がいいんじゃないか」と厳しくも「熱い・温かいメッセージ」をもらったと告白。

率直な言葉に驚いた安藤から「それを聞くとどんな気持ちになるんですか?」と尋ねられると、「悔しい気持ちもなくはないんですけど、坂元さんと一緒にやったことを自分で吸収して次は自分で無駄のない脚本を書こうという気持ちになっています。でも自分で見ててもやっぱり良い編集しているなと今回は思ってた」と前向きに捉えていると答えた。

安藤サクラ、是枝裕和監督(C)モデルプレス
安藤サクラ、是枝裕和監督(C)モデルプレス
また、坂元脚本について「緻密な脚本作りを間近で見ていて本当に勉強になった。(撮影中に)わかってるつもりなんですけども、できあがった映画を観るとさらに『あ、こことここが繋がってるんだな』とかやっぱり絵になって繋がったことを気づくことも結構あるんですよね。それが本当にすごいなと」と撮影中にはわからなかった繋がりもあったとその凄さを語っていた。(modelpress編集部)

【Not Sponsored 記事】

関連リンク

関連記事

  1. 永山瑛太、カンヌで“恥ずかしかったこと”は?「宇宙人みたいに…」<怪物>
    永山瑛太、カンヌで“恥ずかしかったこと”は?「宇宙人みたいに…」<怪物>
    モデルプレス
  2. 安藤サクラ、是枝裕和監督からの再オファーに怖気づいていた理由「そのときの自分を1発殴ってやりたい」<怪物>
    安藤サクラ、是枝裕和監督からの再オファーに怖気づいていた理由「そのときの自分を1発殴ってやりたい」<怪物>
    モデルプレス
  3. 是枝裕和監督が愛すIUの曲、イ・ジウン&イ・ジュヨンが触れる日本のエンタメ…お互いが“成功したオタク”<「ベイビー・ブローカー」来日インタビュー>
    是枝裕和監督が愛すIUの曲、イ・ジウン&イ・ジュヨンが触れる日本のエンタメ…お互いが“成功したオタク”<「ベイビー・ブローカー」来日インタビュー>
    モデルプレス
  4. 「ベイビー・ブローカー」キャスト陣来日 成田空港“IU(イ・ジウン)ファン人数”にソン・ガンホも驚き
    「ベイビー・ブローカー」キャスト陣来日 成田空港“IU(イ・ジウン)ファン人数”にソン・ガンホも驚き
    モデルプレス
  5. BTS・V、是枝裕和監督「ベイビー・ブローカー」VIP試写会出席 カン・ドンウォンとの絆話題に
    BTS・V、是枝裕和監督「ベイビー・ブローカー」VIP試写会出席 カン・ドンウォンとの絆話題に
    モデルプレス
  6. 是枝裕和「万引き家族」がパルムドール 日本人21年ぶりの快挙<第71回カンヌ国際映画祭>
    是枝裕和「万引き家族」がパルムドール 日本人21年ぶりの快挙<第71回カンヌ国際映画祭>
    モデルプレス

「映画」カテゴリーの最新記事

  1. 「MCUの日本強過ぎ!」「媚びなくて最高」“強気外交”の日本に反響『キャプテン・アメリカ:BNW』は日本人こそ楽しめる作品
    「MCUの日本強過ぎ!」「媚びなくて最高」“強気外交”の日本に反響『キャプテン・アメリカ:BNW』は日本人こそ楽しめる作品
    WEBザテレビジョン
  2. 福本莉子、ジェシーのボケを拾いきれなかったときは「すごく無念」<映画「お嬢と番犬くん」>
    福本莉子、ジェシーのボケを拾いきれなかったときは「すごく無念」<映画「お嬢と番犬くん」>
    WEBザテレビジョン
  3. SixTONESジェシー&櫻井海音から福本莉子へホワイトデーのサプライズ 自ら花選ぶ【お嬢と番犬くん】
    SixTONESジェシー&櫻井海音から福本莉子へホワイトデーのサプライズ 自ら花選ぶ【お嬢と番犬くん】
    モデルプレス
  4. SixTONESジェシー、親友とお忍び映画鑑賞へ「今から電話して聞きましょうか?」【お嬢と番犬くん】
    SixTONESジェシー、親友とお忍び映画鑑賞へ「今から電話して聞きましょうか?」【お嬢と番犬くん】
    モデルプレス
  5. 「ラストマイル」満島ひかり・岡田将生・石原さとみ・綾野剛「日アカ」に集結 4ショットに「美しすぎる」「贅沢」の声
    「ラストマイル」満島ひかり・岡田将生・石原さとみ・綾野剛「日アカ」に集結 4ショットに「美しすぎる」「贅沢」の声
    モデルプレス
  6. 山田杏奈、日本アカデミー賞授賞式は「『映画に出るっていいな』ということをすごく感じた一日」
    山田杏奈、日本アカデミー賞授賞式は「『映画に出るっていいな』ということをすごく感じた一日」
    WEBザテレビジョン
  7. SixTONES森本慎太郎「正体」出演で初めて感じた思い メンバーとの“意見交換”も明かす「褒めるだけじゃない関係性に」
    SixTONES森本慎太郎「正体」出演で初めて感じた思い メンバーとの“意見交換”も明かす「褒めるだけじゃない関係性に」
    モデルプレス
  8. 橋本愛、チャレンジしたいことはヒップホップダンス「踊ることがすごく好き」<早乙女カナコの場合は>
    橋本愛、チャレンジしたいことはヒップホップダンス「踊ることがすごく好き」<早乙女カナコの場合は>
    WEBザテレビジョン
  9. Mrs. GREEN APPLE、受賞曲「Dear」生演奏 主題歌制作は「最大のラブレターを贈るつもりで」【第48回日本アカデミー賞】
    Mrs. GREEN APPLE、受賞曲「Dear」生演奏 主題歌制作は「最大のラブレターを贈るつもりで」【第48回日本アカデミー賞】
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事