映画「太陽の子」キービジュアル(C)ELEVEN ARTS Studios/2021「太陽の子」フィルムパートナーズ

柳楽優弥・有村架純・三浦春馬さん出演「映画 太陽の子」予告映像&キービジュアル解禁 主題歌は福山雅治に

2021.06.02 08:00

俳優の柳楽優弥が主演を務め、女優の有村架純、俳優の三浦春馬さんらが共演する日米合作『映画 太陽の子』が2021年8月6日に全国公開する。この度、予告映像とキービジュアルが解禁され、主題歌に福山雅治の『彼方で』が決定した。


柳楽優弥主演「映画 太陽の子」

本作は2020年に放送された、パイロット版と言うべきテレビドラマとは異なる視点と結末が描かれ、ついに物語が完結する。

極秘任務に携わる京大生の科学者、兄・修(柳楽)の苦悩と選択。修と裕之がほのかな想いを寄せる幼なじみの世津(有村)、戦地で心に傷を負った軍人の弟・裕之(三浦)。太平洋戦争末期に存在した「F研究」と呼ばれる日本の新型爆弾開発の事実を基に、時代に奔走されながら全力で駆け抜けた若者たちの、等身大の姿を描いた青春群像劇である。

田中裕子、國村隼、イッセー尾形、山本晋也などの豪華俳優陣のほか、海を越えピーター・ストーメアも参加。監督・脚本は『青天を衝け』などの多くの話題作を手がける黒崎博。彼が10年間温め続けたこの企画に共鳴し、音楽にはアカデミー賞5部門ノミネートの『愛を読むひと』のニコ・ミューリー、サウンドデザインに『アリー/スター誕生』のマット・ヴォウレスと、ハリウッドスタッフが続々と参加。

さらに主題歌を、製作陣の熱い想いを受け止めた福山が担当し、心に沁みるバラード『彼方で』で物語を深く彩る。

キービジュアル&予告映像解禁

今回解禁された映像は、笑顔で「いっぱい未来の話しよう」と固く手を結びあう3人の姿から始まる。「今研究しているもんが完成すれば戦争は終わる。世界を変えられる」と未来への可能性を信じ、未知なる世界への研究に目を輝かせ「実験しましょう!」と夢中になる修、「戦争が終わったら仕事する。結婚はその後や!」と現実をしっかり見つめ、未来への強い意志を持つ世津、「怖いよ、俺だけ死なんわけにはいかん」と戦場への恐怖をさらけ出す裕之。

そして「俺らがやってることは正しいことですか?間違ってるんですか?」と物理学の魅力を感じながらも、一方で多くの命を奪う兵器開発を担うという葛藤に抗う修の姿など、等身大の表情が次々と映し出される。

一方で、研究を続けようとする修に向かって、「科学者とはそんなに偉いんか」と諌める母親・フミ(田中)、「(戦争に)勝っても負けても何も変わらん!」と、強い怒りを顕にする世津、命を顧みず戦場へ向かおうとする研究生に「生きるんや」と強いまなざしで研究室へ残るように促す荒勝教授(國村)の姿も捉えている。

また、福山が歌う主題歌『彼方で』が、葛藤を抱えながらも懸命に日々を生きようとしている彼らの想いを優しく包み込み、3人の想いがリアルに伝わってくる映像に仕上がっている。

また、あわせてキービジュアルも公開。1点を見つめる修・世津・裕之それぞれの表情が並んでおり、3人が見つめる先には一体何があるのか―それぞれの想いが溢れ出す、映画本編を観て確かめたくなる1枚になっている。尚、6月4日よりTOHOシネマズ日比谷ほか、一部劇場を除く全国の上映劇場にて特製クリアファイル付ムビチケも発売開始となる。

福山雅治が歌う「彼方で」、主題歌に決定

福山雅治アルバム「AKIRA」ジャケット(提供写真)
福山雅治アルバム「AKIRA」ジャケット(提供写真)
原子の力を利用した新型爆弾の開発を背景に、未来に向けて戦下を逞しく駆け抜ける若者たちの等身大の姿を描き出した本作において、過去に原子爆弾が投下された故郷長崎に現存する被爆樹木を通じ、「平和への願い、生命の逞しさ」を発信する“KUSUNOKIプロジェクト”のプロデューサーを務める福山の楽曲を製作陣が熱望。

本作品の修、世津、裕之、3人が時代に翻弄されながらも懸命に生きていく姿と、愛する者への思いを描いた本作に共感し、大きく感動した福山は、鑑賞後に製作陣の本作に込めた思いとテーマをヒアリングし打ち合わせを重ねていった。そして、作品と製作陣の思いへの理解を深めていく中で、本作の世界観と合致する『彼方で』が主題歌に決定した。

『彼方で』は、昨年12月に発売された、父親の名前をタイトルに冠したアルバム『AKIRA』のラストに収録されており、サビをすべてファルセット(裏声)でトライしていることもファンの間で話題となった楽曲である。

映画主題歌に決定したことについて福山は、「この歌は、旅立つ者にいつかまた巡り逢えると信じて生きてゆく、残された者の祈りの歌です。修、世津、裕之、3人の互いを愛する心が、時空を超え、平和と呼べる未来で出逢って欲しいと切に願いました」と話しており、『彼方で』がどのように本作を彩っているのか、早くも期待が高まる。(modelpress編集部)

福山雅治 コメント

福山雅治(提供写真)
福山雅治(提供写真)
僕自身の祖父母、両親は、1945年8月9日の長崎を生きていました。奇跡的に大きな被害を免れましたが、それは恐ろしく苛烈な現実だったと聞いています。『映画 太陽の子』は、そんな過酷な時代を懸命に生きた人たちの物語。人間は、その生まれた時代や逃れられない現実によって、かくも美しく、と同時に、時に愚かな選択をしてしまうのかと。

僕にとって本作は、遠い過去の話ではなく、自分ごととして、そして今に続く「平和な世界への願い」という人類の未来へ向けてのメッセージを受け取った映画でした。すべての生命が等しく生きられる世界、また、そういう時代へと、未来へと向かっていくための願いが込められた本作に、歌という形で関わらせていただけるこのオファーを、大切に、光栄に受け止めています。

ストーリー

僕らは、未来を作っていると思ってた―悩んで、泣いて、笑った3人の300日。

1945年の夏。軍の密命を受けた京都帝国大学・物理学研究室の若き科学者・石村修(柳楽)と研究員たちは原子核爆弾の研究開発を進めていた。研究に没頭する日々の中、建物疎開で家を失なった幼馴染の朝倉世津(有村)が修の家に居候することに。時を同じくして、修の弟・裕之(三浦)が戦地から一時帰郷し、久しぶりの再会を喜ぶ3人。

ひとときの幸せな時間の中で、戦地で裕之が負った深い心の傷を垣間見る修と世津だが、一方で物理学に魅了されていた修も、その裏側にある破壊の恐ろしさに葛藤を抱えていた。そんな2人を力強く包み込む世津はただ1人、戦争が終わった後の世界を見据えていた。それぞれの想いを受け止め、自分たちの未来のためと開発を急ぐ修と研究チームだが、運命の8月6日が訪れてしまう。日本中が絶望に打ちひしがれる中、それでも前を向く修が見出した新たな光とは。
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