(左から)菅田将暉、ヤン・イクチュン (提供写真)

菅田将暉「ちゃんと大人になって帰ってきました」<あゝ、荒野>

2017.10.15 15:02

公開中の映画『あゝ、荒野』が「第22回釜山国際映画祭」の「アジア映画の窓」部門に正式出品され、W主演の菅田将暉ヤン・イクチュン、岸善幸監督らが野外でのグリーティングイベント、公式記者会見、上映後Q&Aに参加した。

現地時間夕刻、BIFF Village(ビフ ヴィレッジ)と呼ばれる海雲台(ヘウンデ)海水浴場の海岸をバックに設置された映画祭公式の特設ステージで行われた、野外でのグリーティングイベント。約2,000人の多くの観客でたいへんな賑わいをみせ、ステージへ向かう花道には多くの映画ファンが待ち構え、登壇する菅田ら3人に歓迎の声をかけた。ファンの歓声に応えるように手を振る3人の姿も見られた。

映画『ピンクとグレー』(15)以来2年ぶりに釜山入りした菅田は「アニョハセヨ。以前この場所には奇抜な格好で来たので、今回は割と落ち着いて、ちゃんと大人になって帰ってきました。大人の映画です。楽しんでください」 と挨拶。

釜山国際映画祭が初めての国際映画祭への参加となる岸監督は「アニョハセヨ。韓国のヤン・イクチュンさんと、日本の菅田将暉さんと、とても激しく面白い映画を撮りました。ぜひ楽しんでください」とし、続くヤンは「こんなに大勢の観客の方が集まっていただいてありがとうございます。韓国ではあまりない5時間の作品ですが、スクリーンでぜひごらんください。」 と母国開催の映画祭に本作で参加できたことに感慨もひとしおのようだった。

さらに菅田、岸監督が韓国語で「こんにちは」と挨拶すると、現地の熱狂的なファンたちの黄色い歓声が上がる一面もみられた。

菅田将暉「また戻って来られるように」

(左から)菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督 (提供写真)
(左から)菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督 (提供写真)
ヤンが自分の役どころについて「私の本当の性格は臆病で繊細、ウサギのような性格なのでバリカンと似てますね」と述べると、菅田が「絶対ウサギではない。豚とかゴジラだ!」と冗談で返す場面も。続いて「ヤンさんの演技はいつもこちらの想像を超えていて撮影現場に緊張感を与えていましたが、一方でみんなを笑わせる現場のアイドルでもありました」と菅田が語ると、ヤンは「外国の撮影現場でうまくやるには笑わせるしかなかったんです!」と言って観客の笑いを誘った。

その後、本作の見どころでもある”ボクシングシーン”そして”青春”に絡めトークを展開。最後に岸監督は「2人が体を鍛えに鍛えたのも見所ですが、もうひとつ。見事なラブストーリーとなっております。ぜひみなさん観てください」 と話し、菅田は「ヤンさんに日本に来てもらってばかりだったので、僕らもこうやって韓国に来られてよかったです。また戻って来られるように頑張って面白い映画を作っていきます。『あゝ、荒野』ぜひ観てください。よろしくお願いします。」と締めくくった。

登場にファン喜びの涙

(左から)岸善幸監督、菅田将暉、ヤン・イクチュン (提供写真)
(左から)岸善幸監督、菅田将暉、ヤン・イクチュン (提供写真)
続き、海外メディア参加の公式記者会見と取材をこなし、劇場で観客とのQ&Aに応じた3人。上映後の会場ということで、約300人収容の劇場は異様な熱気に包まれ、3人の登場に喜びで涙を見せる観客も。

「映画の中に対照的なものがたくさん登場するが監督はどの様に考えているか」と質問されると、岸監督は「ヤンさんが演じたバリカンは言葉がうまく出ず、新次は口より先に手が出てしまう。実は二人とも人と繋がること、コミュニケーションを取るのが苦手なキャラクターで、対照的に見えるかもしれませんが、実は根っこにあるものは同じ。そういったことを念頭に置きながら演出しました」と制作時の裏側を語った。

菅田は最後の挨拶で「韓国のお客さんは知的だなと思いました。文化も人も違うからこそ、純粋に映画と人との(良い)距離感があって。またこうやって釜山の土地に戻って来たいなと思いました」と海外映画祭ならではのコミュニケーションを楽しみ、会場を後にした。(modelpress編集部)

(左から)菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督 (提供写真)
(左から)菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督 (提供写真)

「あゝ、荒野」

故寺山修司さんの長編小説を映画化した同作は、2020年東京オリンピック後の近未来を舞台に、“人々の心”をせつなくも強烈に描いた青春ストーリー。

ボクシングジムで運命の出会いを果たした少年院あがりの新次と、吃音と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”が、社会に見捨てられ、もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく姿、そして2人の奇妙な友情と愛、さらには絶望的なまでの切なさを描く。
【Not Sponsored 記事】

関連記事

  1. 菅田将暉、ロバート秋山竜次の“ウソ番組”をまじめにナビゲート
    菅田将暉、ロバート秋山竜次の“ウソ番組”をまじめにナビゲート
    モデルプレス
  2. 菅田将暉へ米津玄師が送った“ラブレター”が話題「鳥肌が立った」「感動しました」の声
    菅田将暉へ米津玄師が送った“ラブレター”が話題「鳥肌が立った」「感動しました」の声
    モデルプレス
  3. 菅田将暉、米津玄師と同世代タッグ 熱烈オファーで実現「菅田くんでなければ絶対に成立しない」
    菅田将暉、米津玄師と同世代タッグ 熱烈オファーで実現「菅田くんでなければ絶対に成立しない」
    モデルプレス
  4. 菅田将暉、W主演映画の続編提案<あゝ、荒野>
    菅田将暉、W主演映画の続編提案<あゝ、荒野>
    モデルプレス
  5. 菅田将暉、役作りで最大15キロ増量<あゝ、荒野>
    菅田将暉、役作りで最大15キロ増量<あゝ、荒野>
    モデルプレス
  6. 菅田将暉&桐谷健太、名曲カバーで映画「火花」主題歌担当<コメント到着>
    菅田将暉&桐谷健太、名曲カバーで映画「火花」主題歌担当<コメント到着>
    モデルプレス

「映画」カテゴリーの最新記事

  1. <サンダーボルツ*>デヴィッド・ハーバー、“思い”明かす「あなたたちはアベンジャーズを期待していたはず」公開後にはファン急増
    <サンダーボルツ*>デヴィッド・ハーバー、“思い”明かす「あなたたちはアベンジャーズを期待していたはず」公開後にはファン急増
    WEBザテレビジョン
  2. BS松竹東急で痛快エンターテインメント時代劇 「必殺仕事人」劇場版6作品を一挙放送
    BS松竹東急で痛快エンターテインメント時代劇 「必殺仕事人」劇場版6作品を一挙放送
    WEBザテレビジョン
  3. 飯豊まりえ、イタリア語に挑戦「すごくかわいらしくて覚えるのが楽しかった」<岸辺露伴は動かない 懺悔室>
    飯豊まりえ、イタリア語に挑戦「すごくかわいらしくて覚えるのが楽しかった」<岸辺露伴は動かない 懺悔室>
    WEBザテレビジョン
  4. 高橋一生、『岸辺露伴は動かない 懺悔室』では「今まで史上一番露伴してた」と明かす
    高橋一生、『岸辺露伴は動かない 懺悔室』では「今まで史上一番露伴してた」と明かす
    WEBザテレビジョン
  5. 高橋一生、憧れの役に「身が引き締まる思い」魅力熱弁【岸辺露伴は動かない 懺悔室】
    高橋一生、憧れの役に「身が引き締まる思い」魅力熱弁【岸辺露伴は動かない 懺悔室】
    モデルプレス
  6. 寺尾聰、松坂桃李ら最高のいい“兄弟”“息子”に囲まれ「皆さん、うらやましいでしょ?(笑)」<父と僕の終わらない歌>
    寺尾聰、松坂桃李ら最高のいい“兄弟”“息子”に囲まれ「皆さん、うらやましいでしょ?(笑)」<父と僕の終わらない歌>
    WEBザテレビジョン
  7. 高橋一生&飯豊まりえ、夫婦揃ってブラックコーデで登場「露伴史上最大」長回しシーン回顧【岸辺露伴は動かない 懺悔室】
    高橋一生&飯豊まりえ、夫婦揃ってブラックコーデで登場「露伴史上最大」長回しシーン回顧【岸辺露伴は動かない 懺悔室】
    モデルプレス
  8. WEST.が撮影での爆笑エピソードを明かす「おじさんが走ってきて、いきなりあいさつされたんです」<映画裏社員。>
    WEST.が撮影での爆笑エピソードを明かす「おじさんが走ってきて、いきなりあいさつされたんです」<映画裏社員。>
    WEBザテレビジョン
  9. 高橋一生、妻・飯豊まりえのイタリアロケでの行動告白「イタリア人のスタッフさんたちと」
    高橋一生、妻・飯豊まりえのイタリアロケでの行動告白「イタリア人のスタッフさんたちと」
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事