妊娠中に海外旅行に行っちゃダメってホント?
2017.05.06 15:01
提供:マイナビウーマン
赤ちゃんが生まれたら、なかなかできなくなることのひとつが「旅行」。その行き先が海外なら、なおさらです。だから、生まれる前に行っておきたいと思う妊婦さんは多いようですが、そもそも海外旅行に行ってもいいものなのでしょうか? 飛行機の気圧が赤ちゃんに悪影響を及ぼすのでは? なんて心配も……。今回は、そんな妊娠中の海外旅行にまつわるウソ&ホントに迫りました!
■本日の「ソボクな疑問」
Q.妊娠中に海外旅行に行っちゃダメってホント?
<読者の声>
・飛行機に乗っても大丈夫なのか。渡航中に体調が悪くなったらどうしたらいいのか。(33歳/医療・福祉/専門職)
・海外にいる間に何かがあって医療機関を受診したとき、自己負担がとても高くなるのではないかと思う。保険は適用になるのか疑問に思う。(33歳/学校・教育関連/専門職)
・初期であれば体調に配慮して行けば大丈夫なんじゃないかと思う。(24歳/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・安定期に入っていればいいと思う。(25歳/生保・損保/事務系専門職)
■尾西先生のアンサーは!?
答えは……
「ホント」です!
基本的に、妊娠中の海外旅行はオススメしていません。理由はさまざまありますが、一番大きな理由は「海外で何かあった場合に自分で対処するのが困難だから」ということです。
まず、言葉の問題があります。そして、医療制度も国によって大きく違います。日本の保険が適用されないことも多いため、時には高額な医療費がかかることもあります。海外旅行中に早産になり、赤ちゃんが現地のNICUに入ったため、医療費や滞在費などを含めて1,000万円単位の出費があった、なんて人も実際にいます。
妊娠初期はお母さんが旅行をしたから流産しやすくなるということはないですが、初期はそもそも流産率が高い時期ですし、つわりで旅行が楽しめなかったという話もよく聞きます。安定期も、たしかに旅行するには一番いい時期ではありますが、流早産の可能性は必ずあります。それに、旅行へ行くと、つい動きすぎてしまったり、食べすぎてしまったりもしますし、食あたりや赤ちゃんに影響の出る感染症にかかってしまう可能性も……。そういう意味でも、妊娠中は全期間を通じて海外旅行は避けたいものです。
また医学的なことを言うと、飛行機での移動は長時間同じ体勢を強いられるため、おなかが張りやすくなります。飛行機の気圧を心配される人が多いですが、実は気圧が赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。
むしろ、狭い座席に長時間座っていることが問題。妊娠中は血が固まりやすく、普通の人に比べてエコノミー症候群のリスクもかなり上がるということは自覚しておきましょう。飛行中に万が一、体調が急変して不時着せざるをえなかった場合には、ほかの乗客にも迷惑がかかってしまいますし、賠償金を請求されることもありえます。
「渡航中に体調が悪くなったらどうしたらいいのか」という相談についてですが、旅行会社を通して行っている場合は、その旅行会社に連絡するなど、緊急連絡先をしっかり確認しておきましょう。
このように、妊娠中の海外旅行はさまざまなリスクが想定されます。生まれる前に海外旅行へ行っておきたいという気持ちもわかりますが、赤ちゃんと自分の体のことを第一に考えて判断したいですね。
(監修:尾西芳子、取材・文:ヨダヒロコ、撮影:masaco)
※次回の更新は5月13日(土)です。お楽しみに!
■本日の「ソボクな疑問」
Q.妊娠中に海外旅行に行っちゃダメってホント?
<読者の声>
・飛行機に乗っても大丈夫なのか。渡航中に体調が悪くなったらどうしたらいいのか。(33歳/医療・福祉/専門職)
・海外にいる間に何かがあって医療機関を受診したとき、自己負担がとても高くなるのではないかと思う。保険は適用になるのか疑問に思う。(33歳/学校・教育関連/専門職)
・初期であれば体調に配慮して行けば大丈夫なんじゃないかと思う。(24歳/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・安定期に入っていればいいと思う。(25歳/生保・損保/事務系専門職)
■尾西先生のアンサーは!?
答えは……
「ホント」です!
基本的に、妊娠中の海外旅行はオススメしていません。理由はさまざまありますが、一番大きな理由は「海外で何かあった場合に自分で対処するのが困難だから」ということです。
まず、言葉の問題があります。そして、医療制度も国によって大きく違います。日本の保険が適用されないことも多いため、時には高額な医療費がかかることもあります。海外旅行中に早産になり、赤ちゃんが現地のNICUに入ったため、医療費や滞在費などを含めて1,000万円単位の出費があった、なんて人も実際にいます。
妊娠初期はお母さんが旅行をしたから流産しやすくなるということはないですが、初期はそもそも流産率が高い時期ですし、つわりで旅行が楽しめなかったという話もよく聞きます。安定期も、たしかに旅行するには一番いい時期ではありますが、流早産の可能性は必ずあります。それに、旅行へ行くと、つい動きすぎてしまったり、食べすぎてしまったりもしますし、食あたりや赤ちゃんに影響の出る感染症にかかってしまう可能性も……。そういう意味でも、妊娠中は全期間を通じて海外旅行は避けたいものです。
また医学的なことを言うと、飛行機での移動は長時間同じ体勢を強いられるため、おなかが張りやすくなります。飛行機の気圧を心配される人が多いですが、実は気圧が赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。
むしろ、狭い座席に長時間座っていることが問題。妊娠中は血が固まりやすく、普通の人に比べてエコノミー症候群のリスクもかなり上がるということは自覚しておきましょう。飛行中に万が一、体調が急変して不時着せざるをえなかった場合には、ほかの乗客にも迷惑がかかってしまいますし、賠償金を請求されることもありえます。
「渡航中に体調が悪くなったらどうしたらいいのか」という相談についてですが、旅行会社を通して行っている場合は、その旅行会社に連絡するなど、緊急連絡先をしっかり確認しておきましょう。
このように、妊娠中の海外旅行はさまざまなリスクが想定されます。生まれる前に海外旅行へ行っておきたいという気持ちもわかりますが、赤ちゃんと自分の体のことを第一に考えて判断したいですね。
(監修:尾西芳子、取材・文:ヨダヒロコ、撮影:masaco)
※次回の更新は5月13日(土)です。お楽しみに!
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