

東レ 黄変抑制ナイロン、綿ライクなポリエステル短繊維を開発

東レはスポーツ向けテキスタイルで新たに黄変抑制ナイロン「澄白(すみしろ)」、抗ピリングのポリエステル短繊維「フィールコット」を開発した。いずれもポリマーの特性を生かした素材で、既存品の課題を解決することで新市場開拓を目指す。
近年、薄地ナイロン織物を使ったトレラン用ジャケットなどで白が増えている。「羽織った時に下のゼッケンが透けるのが受けており、黄変するのを覚悟で採用している場合が多い」(中園真介スポーツ・衣料資材事業部長)という。
白生地で特に目立つ黄変対策として澄白を開発した。黄変は窒素酸化物やプラスチック袋などに含まれるBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)が作用して起こる。澄白は特殊ポリマーが黄変しにくいことを生かしたもので、洗濯20回で通常のナイロンが黄変2級なのに対し、4級を維持する。
トップゾーンをターゲットに、協業できる取り組み先と商品化を検討していく考えで、27年秋冬向けと一部26年秋冬に先行する見通し。スキーウェアなどウインター向けもターゲットに据える。スキーウェアで白は欠かせないが、ポリエステルを使うケースがほとんど。ナイロンだと防水透湿ラミネートとの相性も良く、澄白での置き換えを狙う。
抗ピルのポリエステル短繊維、フィールコットはアウトドアブランドのTシャツ用途などを想定する。ポリステルは吸水速乾など機能性に優れるが、長繊維だとフラットな表情で合繊ライクになりやすく、短繊維ではピリングが起きやすいため、綿が主力の市場だ。

ポリエステル短繊維の紡績糸の場合は「MVS」で毛羽を抑えるといった対策がされるが、風合いが硬いという課題があった。フィールコットはコンパクト紡績で風合いが柔らかく、ピリング発生を抑えるのが特徴。ポリマー特性によって繊維が形状記憶のように挙動し、毛羽の飛び出しを抑制する。ピリング4級で綿と同等の抗ピル性が出せた。
アウトドア、スポーツブランドのカジュアル化のニーズを取り込み、Tシャツやスウェットなどに向けて拡販していく。
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