

ランジェリーブランド、アラクスのユニークな試み(杉本佳子)

ニューヨークのランジェリーと水着のブランド「アラクス」と聞いて、ピンとくる日本人は少ないかもしれない。でも映画「ロスト・イン・トランスレーション」で、ソフィア・コッポラが着用していたパンティーがアラクスのパンティーと聞いたら、「おお~そうなんだ!」と思う人は多いのではないだろうか。
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そのアラクスが2011年から続けている「ランジェリー・オン・フィルム」というプロジェクトがなかなか面白い。ランジェリーのサンプルと使い捨てカメラを女性たちに送り、そのランジェリーを含む写真を撮って返送してくれるように依頼する。集まった写真の中から1人につき1~2枚を選び、1冊の冊子にして毎年発行しているのだ。
とはいえ、コロナの最中はそれを中止し、コロナ以降初めて、10巻目となる新しい冊子を最近発刊。その発表を祝うレセプションを、アラクスのデザイナー、アラクス・イェラミャンのトライベッカの自宅で開催した。
参加者は年10人ずつ選出される。過去に参加した女性たちには女優のスカーレット・ヨハンソン、ミシェル・ウィリアムズ、映画監督のソフィア・コッポラ、ソフィア・コッポラの姪で映画監督兼脚本家のジア・コッポラ、モデルのアレクサ・チャン、ジュエリーデザイナーのパメラ・ラブなどが含まれている。今年の参加者はJクルーのクリエイティブディレクターのオリンピア・ガヨット、「コリーナ・ストラーダ」のデザイナーのヒラリー・テイモア、アメリカン・バレー・シアターのプリンシパルダンサーのカサンドラ・トレナリー、女優兼ダンサー兼振付師のアンジェラ・トリンバーなどが選ばれた。



着用して自撮りしたり、自分の家のインテリアや雑貨の中に置いて撮影したり、ぬいぐるみにパンティーをはかせたり、道路の真ん中に置いてみたり、本当に自由な発想で撮られた写真ばかりだ。自分のつくった商品を洗練された女性たちの高い感度に基づいて演出してもらうのは、デザイナーにとっては「気づかなかった商品のキャラクター」を目の当たりにする可能性があるだろう。リアルな女性の思いがけない一面を見ることも楽しい。セレブの女性たちは気に入れば愛用してくれるだろうし、それをまたSNSで宣伝してくれるだろう。いろいろメリットがありそうな企画だ。
アラクス・イェラミャンはセントラル・セント・マーチンズとパーソンズ・スクール・オブ・デザインでデザイン、絵、写真、シルクスクリーンを学び、ファッションデザインで卒業した。2000年にランジェリーで自らのブランドを始め、2013年に水着を始めた。過去シーズンの残布やオーガニックコットンを使ったり、水着はリサイクルナイロンを使うなど、サステイナブルに非常に気を遣っている。生産はすべてニューヨーク。
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89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッションビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダムに紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ)
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