TVアニメ『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』で声優を務める梅田修一朗、長谷川育美、間宮康弘にインタビューを実施

「毎回のアフレコが“戦い”」梅田修一朗×長谷川育美×間宮康弘がアニメ『ヴィジランテ』を熱く語る<ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS->

2025.04.14 11:00
TVアニメ『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』で声優を務める梅田修一朗、長谷川育美、間宮康弘にインタビューを実施

日本にとどまらず、世界でも人気を博す『僕のヒーローアカデミア』公式スピンオフ、『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』。4月7日より放送が開始された本作(毎週月曜夜11:00-11:30、TOKYO MXほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)では、ヒーローへの夢を諦めきれない非合法(イリーガル)ヒーローたちの活躍や成長が描かれている。今回WEBザテレビジョンでは、主人公・灰廻航一役の梅田修一朗、ポップ☆ステップ役の長谷川育美、ナックルダスター役の間宮康弘にインタビューを実施。演じるキャラクターの印象や、作品にちなんだ“ヒーロー”についての話を伺った。

“普通さ”際立つ主人公に、“アイドル活動”一筋のキャラクター!?

――まずは、本作の主人公である灰廻航一の印象を教えてください。

梅田修一朗(以下、梅田):『僕のヒーローアカデミア(以下、ヒロアカ)』と聞くと、デク(緑谷出久)やかっちゃん(爆豪勝己)のイメージがあると思うのですが、航一は2人と違って「ヒーローになるんだ!」という熱が落ち着いてしまっているんですよね。だから、「どんな風に彼が活躍していくんだろう?」と思ってしまうような“普通さ”が際立っているような感じがします。『ヒロアカ』は、僕が役者を志した時には既にアニメが始まっていた作品で、以前から好きな作品でもあったので、航一を任せてもらえたことがとても嬉しかったですね。

――その“普通さ”が、“個性”にも表れているような気がします。

梅田:そうですね。ママチャリに抜かれてしまうところも航一らしい演出だなと思います。

長谷川育美(以下、長谷川):デクも秀でた才能はありませんでしたが、気持ちの部分で「ヒーローになり得るんじゃないか」と思わせてくれるタイプの主人公で。逆に航一は、ヒーローへの憧れを持ちつつも身の程を知っていて、だからこそ自分の可能な範囲内でできることをするという部分に身近さと、意外性を感じました。「彼がどのような人に出会い、どのような事件に巻き込まれて変わっていくんだろう?」とワクワクした気持ちにもなりました。

間宮康弘(以下、間宮):航一は普通の大学生であり、我々一般人に近いキャラクターでもありますが、そこからどのように彼が進んでいくのかはとても見ごたえがある部分ですよね。最終的にどのように成長していくのか長い目で楽しみたいです。

――ポップ☆ステップやナックルダスターの印象はいかがですか?

長谷川:ポップはこの作品でもちょっと特殊な立ち位置のキャラなんです。3人での“ヴィジランテ”活動で特にやりたいことがあるわけではなく、“ヒーロー”に対しても重きを置いていないところが個人的に面白いなと思っています。目的を見失ってしまうとポップではなくなってしまうので、彼女を演じる上でも「なぜ今怒っているのか」「この事件現場になぜ向かっているのか」といった行動理念は大切にしていますね。

――一番『ヒロアカ』にはいないキャラクターですよね。

長谷川:そうですね。『ヒロアカ』は「ヒーローになりたい!」というキャラが多いんですけど、ポップは別にヒーローになりたいわけではなくて……。“アイドルとして活動していきたい”という気持ちが強いキャラクターなので、『ヒロアカ』でもなかなか珍しい子なのかなと思っています。

梅田:確かにヒーローを目指す人がいるなら、アイドルになりたい人も当然いますよね。

間宮:ナックルは彼らと違い、大人の立場で接していくキャラクターです。彼の心の中には悪と戦い続けてきた歴史があり、その中で憎しみや怒りといったネガティブな心情を持っている人物なので、それをセリフの端々に込めて演じることをすごく大事にしています。また、彼の本質的な部分は、どちらかというと“ヒーロー”より“ヴィラン(敵)”に近いような印象があるので、彼の背負っているものがアニメを通して視聴者にも伝わっていたら嬉しいです。

――間宮さんは『ヒロアカ』にも出演されていたんですよね。

間宮:そうなんです。ギガントマキアとミミックを演じていました。『ヴィジランテ』ではオーディションを受けたんですけど、どちらもヴィラン(敵)なのでヒーローはないだろう…と思って少し諦めかけていました。ですので、受かった時はもうめちゃくちゃ嬉しかったですね。駅のホームで叫びました(笑)。

新たに描かれるのは“街に根付いたローカルさ”

――『ヴィジランテ』は『ヒロアカ』の公式スピンオフ作品ということですが、本作ならではの魅力を教えてください。

梅田:『ヒロアカ』ではメインで描かれなかった“ヒーローを目指さない人たち”の生活が深掘りされているのは『ヴィジランテ』ならではの魅力ですよね。原作やアニメを観ることで『ヒロアカ』本編の解像度が上がるところもすごく面白いなと思っています。

間宮:街に根付いたローカル感も良いですよね。

長谷川:ローカルな(アイドル)イベントもありますからね(笑)。

間宮:あと『ヴィジランテ』は登場人物が厳選されているので、その分キャラクターをかなり掘り下げているイメージがあります。

梅田:確かに。『ヒロアカ』で登場するプロヒーローたちにもスポットを当てていますよね。

長谷川:スピンオフで(プロヒーローたちの)過去を見せてくれるんだ!と思っていました。『ヒロアカ』と『ヴィジランテ』が同じ世界線だからこそだと思っているので、読んでいてワクワクしましたね。

――『ヴィジランテ』では『ヒロアカ』同様、バトルシーンも見どころの一つだと思います。演じる上で意識していることは?

間宮:最初の方はナックルがトドメを刺すことが多いんですけど、とにかくお腹に力を込めるようにしていますね。

梅田:確かに師匠(ナックル)は勝負を決めることが多いですよね。航一はできるかできないかではなく「やるぞ」という気持ちで毎回臨んでいると思うので、僕はそのがむしゃらさを出すようにしています。

長谷川:ポップは基本救われる側なので「助けて!」という気持ちで叫ぶことに重きを置いていますね(笑)。

間宮:ヴィラン(敵)役の方も皆声を振り絞っていて迫力があるので、こちらもちゃんと向き合わないと勝てないなと思っています。それも画面を通じて視聴者の方に伝わっていたら嬉しいですね。

――アフレコ自体が“戦い”だということですね。

間宮:そうですね。一番戦っていると思います(笑)。

――アニメ第1話の映像を観た感想は?

梅田:『ヒロアカ』の空気感は残しつつも、少しダークな感じがカッコ良いなと思いました。

間宮:路地裏のシーンが多くなかった?(笑)。

長谷川:航一とポップが最初に喋るのも路地裏だし、ナックルが助けに来るのも路地裏ですよね(笑)。

間宮:僕はポップの作画もすごく可愛くなっているなと思っていました。

長谷川:1話から彼女のライブシーンがあるんですよね。あと前半戦はポップの叫ぶシーンが多かった記憶があります。ひたすら叫んで事件に巻き込まれて……。今回改めて1話を観て「そんなこともあったな」と思い出しました。

キャスト陣にとっての“ヒーロー”は?

――取材前の雰囲気から、3人の仲良さそうな感じがこちらにも伝わってきました。アフレコの際も皆さんでよくお話はされていましたか?

長谷川:本作の音響監督を務めている三間(雅文)さんが役柄の関係性をとても大事に考えている方で、実は最初の方に「あまり仲良くならないでね」と言われていました(笑)。

梅田:僕は間宮さんと話すなと言われました(笑)。

間宮:実は収録時の席も離れていて……。梅田さんと長谷川さんが話しているのを遠くから聞いています(笑)。他の現場でもあまりお会いしたことはないんですよね。

梅田:そうですね。なので普段から話しているというよりは、こうやってアフレコ以外で会った時に「おつかれー!!!」みたいな感じになります(笑)。今日はインタビューをお受けする立場として来ているので(笑)。

長谷川:他の現場ではあまり言われたことがないので、そういうところから作品を意識されているのは面白いですよね。

――作品にちなんで、3人にとって“ヒーロー”のような方はいらっしゃいますか?

梅田:僕はロックミュージシャンの浜田省吾さんですね。

長谷川、間宮:へぇー!!!!(驚き)

梅田:ファンクラブ会員なので、昨年も群馬までライブを観に行ってきたんですけど、ずっと僕にとってのヒーローです。実はXのIDに入っている「JBOY」というのは浜田さんの楽曲「J.BOY」から取っていて……。まだお会いしたことはないので、いつかご挨拶したいですね。あと唯一、浜田さんとゲーム作品で共演された鈴村健一さんにもお会いしてみたいですね。是非その時のことを伺ってみたい。

間宮:熱の入れようがすごい……!

長谷川:私はお母さんですかね。年末に家族や私が体調を崩していた時に感じたんですけど、お母さんって体調崩さなくないですか!? 「母は強し」という言葉もありますが、ここ数年「すごいな」と思うことが増えました。

間宮:皆身近にヒーローがいらっしゃるんですね。僕は演技の師匠的な人がいるので、“ヒーロー”で例えるならその人かな。もし出会っていなかったら、声優業を生業にしていなかったと思いますし、今の事務所に繋がる道を拓いてくれたのもその師匠だったので。僕にとって、ナックルのような存在ですね。

梅田:僕も養成所の頃に影響を受けた人はたくさんいるんですけど、そういう師匠がいるのは憧れます。

――最後に、アニメを楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。

間宮:『ヴィジランテ』は、制作に携わっているスタッフ全員の熱量が伝わってくる作品だと感じています。ぜひ目を見開いて(笑)、楽しんでいただけたらと思います。

長谷川:アニメ化発表時の反響が想像以上にすごくて、多くの方が期待してくださっているのをより一層感じました。キャスト一同、気合を入れながらアフレコに臨んでいるので、ぜひアニメ『ヴィジランテ』を観ていただけたら嬉しいなと思います。

梅田:『ヒロアカ』を愛してくださっている方はもちろん、『ヒロアカ』を通っていない方でもまた違った角度から見られる作品になっています。航一やポップ目線で観るのも良いですし、師匠(ナックル)目線でも……。

間宮:それは少し難しいかもしれない(笑)…ですが、視聴者の中には僕に近い年代の方も多いと思うので、楽しんで観ていただけたら嬉しいですね。

梅田:海を越えて、世界中の方に楽しんでもらえたらと思います。

◆取材・文=渡辺美咲

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