＜キン肉マン＞一刀両断、カッコよすぎる“ベルリンの赤い雨”「正義超人で一番アツいのはブロッケン」

2025.01.23 20:23

「週刊プレイボーイ」(集英社)とWEBサイト「週プレNEWS」で連載中の「キン肉マン」新シリーズをアニメ化した「キン肉マン完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)編 Season 2」(CBC/TBS系全国28局ネット「アガルアニメ」枠、ほかにて／Netflix見放題独占配信)の第13話「ブロッケン一族の魂!!」が1月19日に放送された。完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)対正義・悪魔超人連合の戦いとなった第2ラウンド。まずはブロッケンJr.(CV.笠間淳)とクラッシュマン(CV.富岡佑介)の試合が決着。さらにラーメンマン(CV.関智一)の相手、マーベラス(CV.川原慶久)が超人拳法の伝承者だったという熱い展開にネットが沸いた。(以下、ネタバレを含みます)

万年未完の大器が咲かせた大輪の花

ロビンマスク(CV.小西克幸)、ラーメンマンらが合流したことで、正義超人と悪魔超人の連合軍が生まれた階段ピラミッドでの第2ラウンド。ブロッケンJr.は冷静な試合運びでクラッシュマンに攻め込むが、わずかな踏み込み幅のミスから両手をレッグ・アイアングローブで潰されてしまう。

クラッシュマンが言ったように、ブロッケンJr.の右手はフィニッシングストロークのベルリンの赤い雨を放つ生命線。それを失ったことでブロッケンJr.の攻めは途端に雑なものになり、試合は完全にクラッシュマンのペースに。ブロッケンJr.はついに“完掌”アイアングローブを受けてしまう。

善戦超人、万年未完の大器と自虐し、結局半人前から変わることができなかったと心が折れてしまったブロッケンJr.。しかし、その消えた闘志に再び火を点けたのが、階下で戦う心の師・ラーメンマンだった。ラーメンマンは、人は簡単には変われないからこそ過去を乗り越えたときに成長すると、ブロッケンJr.を鼓舞する。そして、お前の父は過去最大の難敵だったと。

ここからは目を覚ましたブロッケンJr.が怒涛の反撃。最後の一撃のために残していた乾坤一擲の一振り、ベルリンの赤い雨でクラッシュマンを両断した。この大逆転劇とかつての父仇・ラーメンマンとの絆にファンは歓喜。

ベルリンの赤い雨を放ったあとのフィニッシュポーズの格好よさも相まって、「ブロッケン、カッコよすぎる!!最高すぎる!!」「善戦超人からの脱却、正義超人で一番アツいのはブロッケンだと思う」「ブロッケンファンの自分、感涙にむせびいた」など、ブロッケンJr.の本当の成長と勝利を称える声が殺到した。

超人拳法の伝承者だったマーベラス

次にフォーカスされた試合は、ラーメンマンとマーベラスの一戦。ブロッケンJr.の勝利に続くかと思われたが、クラッシュマンの自害を見たことで、ラーメンマンの心には迷いが生じていた。マーベラスが指摘したその迷いは、勝って笑うか、死して消えるかの中で生きてきた超人拳法の伝承者としての迷い。完璧な強さを求め、敗者には死という完璧超人の生き方は他人事には思えなかったようだ。

マーベラスの言葉を振り払うように、伝家の宝刀キャメルクラッチを仕掛けるラーメンマン。相手を真っ二つに折るまで止めないこの技で、かつてラーメンマンはブロッケンJr.の父を殺めている(原作)。しかし、完璧に決まっていた技を解き、ラーメンマンはスリーパーホールドに移行する。

不可解な技の流れに思わず叫ぶキン肉マン(CV.宮野真守)たちだったが、ラーメンマンは正義超人として誇りがあるからこそスリーパーにスイッチなのだという。また、攻防の中、マーベラスの額に伝承者の証である焼き印が浮かび上がり、相手も超人拳法伝承者だったことが明かされた。

伝承者同士の闘いはどのような決着を見せるのか。SNSでは「残虐超人だった過去を乗り越え強くなったその力、見せてくれ」「闘将スタイルのラーメンマン、これで負けるわけがない」と、ラーメンマンへのエールが続々と上がる。1話で1試合が決着しつつ、次の試合という非常に小気味いい展開も好評の本作。次回予告にジャック・チーが映っていたことで、原作ファンからは「ブラックホールの出番、ということはアイツも登場だ」「またまた楽しみな一戦」という声が集まる。次回第14話「高潔なる拳法家の信念!!」は1月26日(日)に放送。

ラーメンマンの対戦相手・マーベラスはなんと自身がかつて学んだ同じ超人拳法修行寺の門下生だった!?　対戦相手を死に追いやる術を会得した超人拳法家にとって、闘いは生か死かの二択であるべきだと迫るマーベラス。しかしラーメンマンはその意見の受容を真っ向から拒否、相手の命を奪うことなく勝利を収める“生かす拳”の重要性を説く。その思想の裏にはかつて、最高の残虐超人として恐れられた己に対する深い反省の念があった。

◆文＝鈴木康道