メルカリの越境取引 “ユーズド・イン・ジャパン”に支持、24年上期1位は「ルイ・ヴィトン」
「日本の中古品は質が高く、〝ユーズド・イン・ジャパン〟として海外で支持されている」。メルカリが「越境取引2024年上半期トレンド」を発表し、越境取引事業の現状やファッションの人気ブランドを紹介した。
同社は19年から代理購入サービスを通じた越境取引を開始、約5年で累計取引件数が1700万件を突破した。24年6月期の越境取引のGMV(流通総額)は前年比3.5倍に成長。現在74の越境EC事業者と連携し、約120カ国・地域のユーザーが「メルカリ」の商品を購入できるようになったという。上半期の取引金額の多い国・地域は、1位中国、2位台湾、3位米国、4位香港、5位シンガポールだった。
海外で売れている商品カテゴリーは、「ポケモンカードゲーム」やフィギュア、ピンバッジ、アイドルグッズなどが中心で、日本国内と同様に、「推し活消費が楽しまれている」という。
ファッションブランドの越境取引金額と取引件数では、どちらも「ルイ・ヴィトン」が1位。国内で「最も売れたブランド」では「ユニクロ」など日常使いのブランドが上位にランクインしているのに対し、越境取引の上位はハイブランドが中心だ。「流通している中古品の状態が良好であることが影響している」とする。
グローバルな顧客基盤を
同社の越境取引は、これまで越境EC事業者のプラットフォーム経由で間接的な販売が中心だったが、今後はウェブ版「メルカリ」を通じて直接購入できるサービスにも注力する。「独自キャンペーンの適用など、より一貫性のあるメルカリ体験を提供することでグローバルな顧客基盤を獲得する」考えだ。
8月29日には台湾に進出。ウェブ版のメルカリ(繁体字名=美露可利)を通じて台湾在住のユーザーが日本で出品された商品を購入できるようにした。
今後は台湾を皮切りに他の国・地域にもウェブ版メルカリを展開するほか、海外ユーザーが「メルカリ」に出品し、日本のユーザーが海外の商品を購入できるようにすることも視野に入れる。「CtoC(消費者間取引)の国境をなくす」考えだ。
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