シルクインナー「バサラ」を運営するアトリエ・ワイ 秋田に移住し縫製工場開設

2024.04.01 11:00
提供:繊研plus

シルクインナーブランド「バサラ」を運営するアトリエ・ワイは23年末、拠点を神奈川県葉山町から秋田県能代市二ツ井町へ移転し、自前で縫製工場と併設のコーヒースタンドを始めた。村上由祐代表はスタイリストを退き、生活の場も同地域に移した。

(大竹清臣)

危機感を強く感じ

拠点を移したのは、「ブランド運営をする中で、このままでは日本から〝縫製〟という文化が無くなってしまうという危機感を強く感じたから。物が当たり前にありふれているこの時代もそろそろ限界値。日本のよさでもある〝いいモノを長く大切に使う〟世の中作りをしたい」と村上代表は語る。

能代市は昔から縫製や物作りが盛んな地域で、以前バサラを生産していた縫製工場があった。技術力が高かったが19年に閉鎖。その後、様々な工場に生産依頼したものの、かつて表現できていた心のこもった美しいバサラを生み出すことができなかった。さらに、現在の日本が抱えている縫製工場の問題を目の当たりにして、「今、立ち上がらなければ」と強く感じ、縫製工場開設に取り組んだ。村上代表の熱意がかつての工場長の心を動かし、能代市に拠点を立ち上げた。

併設するコーヒースタンド

泊まれる縫製工場へ

「マジックアワーソーイング」と名付けた縫製工場は、築50年以上の民家をリノベーションしたもので、平均年齢70歳の女性3人が働く。いずれは泊まれる縫製工場にする予定だ。「少しずつ若い世代にその技術と経験、物を生み出す感動や興奮を伝えていけたら」と村上代表。「技術や経験のある時代を作った世代と、これからの時代を担う学生など若い世代や子供たちとの交流ができる場にしたい」と前向きだ。

これまでと変わらず、バサラとともに、日本製のシルクニットを使ったブランド「ニューライフインシルク」の運営を継続する。工場を立ち上げる際に支援を募ったクラウドファンディングサイトでも返礼品として両ブランドを活用した。

関連リンク

関連記事

  1. 坪由織物、パリ単独展で商談進む 環境配慮に美しい色
    坪由織物、パリ単独展で商談進む 環境配慮に美しい色
    繊研plus
  2. 豊島 韓国サンダル「ミュールボーイ」の独占輸入代理店契約
    豊島 韓国サンダル「ミュールボーイ」の独占輸入代理店契約
    繊研plus
  3. 【早割あり】23年秋冬 繊研レディストレンドセミナーのご案内
    【早割あり】23年秋冬 繊研レディストレンドセミナーのご案内
    繊研plus
  4. レリアン 新社長に石田俊哉氏
    レリアン 新社長に石田俊哉氏
    繊研plus
  5. 2023年秋冬メンズコレクションのトレンド10選【前編】
    2023年秋冬メンズコレクションのトレンド10選【前編】
    GQ
  6. ホープインターナショナルワークス、自己破産申請へ
    ホープインターナショナルワークス、自己破産申請へ
    繊研plus

「その他」カテゴリーの最新記事

  1. 「彼氏の女友達にいてほしくない女1位」の美人タレントが断固否定 他人の彼氏にちょっかい「1回!もないです!」と断言「人のものなんかイヤ!」
    「彼氏の女友達にいてほしくない女1位」の美人タレントが断固否定 他人の彼氏にちょっかい「1回!もないです!」と断言「人のものなんかイヤ!」
    デイリースポーツ芸能
  2. 「なんでもいいよ」しか言わないのに提案したら「それはやだ」!?もう勘弁して!
    「なんでもいいよ」しか言わないのに提案したら「それはやだ」!?もう勘弁して!
    Ray
  3. 長嶋茂雄さん自宅に弔問客続々 三奈さんの出迎えに栗山英樹氏「来る事が迷惑になるんじゃないかと考えましたが…」米国から帰国後に駆けつける
    長嶋茂雄さん自宅に弔問客続々 三奈さんの出迎えに栗山英樹氏「来る事が迷惑になるんじゃないかと考えましたが…」米国から帰国後に駆けつける
    デイリースポーツ
  4. 「なんでもいいよ」「どこでもいいよ」いつも人任せな友だちにイラッ!
    「なんでもいいよ」「どこでもいいよ」いつも人任せな友だちにイラッ!
    Ray
  5. 同じ男性を好きになった友だち…2人に板挟みにされた主人公はどうする!?
    同じ男性を好きになった友だち…2人に板挟みにされた主人公はどうする!?
    Ray
  6. この絵文字が表す映画は?心やさしく勇敢なプリンセスの物語!
    この絵文字が表す映画は?心やさしく勇敢なプリンセスの物語!
    Ray
  7. ドジャース戦に現れた「超絶美人」に大反響 ヘソ出しタンクトップで始球式「信じられないほど美しい」
    ドジャース戦に現れた「超絶美人」に大反響 ヘソ出しタンクトップで始球式「信じられないほど美しい」
    デイリースポーツ
  8. 塚地武雅、冠のBS立ち食いそば番組に禁断暴露「こんなこと言っちゃなんですがw」
    塚地武雅、冠のBS立ち食いそば番組に禁断暴露「こんなこと言っちゃなんですがw」
    デイリースポーツ芸能
  9. 長嶋一茂、父との最大の思い出は3時間無言のキャッチボール「真っ暗になるまで付き合ってくれて」
    長嶋一茂、父との最大の思い出は3時間無言のキャッチボール「真っ暗になるまで付き合ってくれて」
    デイリースポーツ芸能

あなたにおすすめの記事