

ミニーマウスと子ねこの“フィガロ”のやりとりが愛おしい…ディズニーの歴史を初期作品から振り返る

ディズニーが創立100周年を迎えることを記念して、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが製作したクラシック短編コレクションの初期作品から、新たに修復した27作品が創立月である10月にかけて順次ディズニープラスで見放題独占配信されている。予定されている作品の中には、ミッキーマウスやミニーマウスなど、誰もが知るディズニーキャラクターはもちろんのこと、ウォルト・ディズニーとミッキーマウスの生みの親の一人と言われるアニメーターのアブ・アイワークスが生み出した、うさぎのキャラクターのオズワルド・ザ・ラッキー・ラビットといった象徴的なキャラクターも登場する。今回は第1弾で配信開始された6作品の中から「骸骨の踊り」「子ねこのフィガロ」を紹介しながら、公開当時のディズニーの歴史を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
経営危機を救う…ミッキーマウスが誕生
1923年10月16日、当時22歳だったウォルト・ディズニーは兄のロイと共にディズニー・カンパニーを設立。莫大な数のアニメーション作品と歩んできた100年間は、まさに“挑戦”の繰り返しだっただろう。ウォルトは、自身初のキャラクターともいわれるオズワルド・ザ・ラッキー・ラビットを誕生させるが、キャラクターの権利問題が起きるなど波乱のスタートだった。危機を救ったのが、後に世界的な大スターとなるミッキーマウスの誕生だったというエピソードはファンの間では有名な話だろう。
ミッキーマウスとミニーマウスのスクリーンデビューは、陽気な口笛でおなじみの7分間の短編モノクロ映画「蒸気船ウィリー」(1928年)で、この当時は音声付きの映画作品が初めて登場した頃で、まさに“映画界の革命期”とも言われる時代だった。同時期にウォルトが製作した、短編アニメ映画シリーズが「シリー・シンフォニー」だ。
同シリーズは1929年から1939年にかけて製作された、ディズニー作品の原点ともいわれるショートフィルムで、その内容にはミュージカル的な要素が組み込まれ、アニメーションの新たな技法を実験していたりと、さまざまな工夫が施された単発作品として知られている。
その記念すべき1作品目が、深夜の墓場を舞台にガイコツたちがコミカルに踊る「骸骨の踊り」(1929年)だ。
少し不吉なオープニングから始まり、グリーグ作曲の「小人の行進」に合わせて4体のガイコツたちが登場し、リズミカルに踊り始め、お互いの骨を使って木琴を演奏しながら夜が明けるまで乱舞する姿が描かれている。
劇中にはセリフも一切なく、あまりにも不気味だという理由でデンマークでは上映が禁止になった時期もあったというほど。そんな衝撃作だが、息の合ったガイコツの踊りは妙に癖になり、さらに音楽のリズムにひかれ、作品の中に吸い込まれてしまいそうな印象もあった。
世界初の試みに挑戦し続けるディズニー作品
短編作品で多彩な技術や才能を見いだす一方で、世界初の長編カラーアニメーション映画を製作したのもディズニー・カンパニーだった。1937年に映画「白雪姫」を世界初公開し、1940年に映画「ピノキオ」、映画「ファンタジア」、1941年に映画「ダンボ」といった名作を世に送り出してきた。
まさにこの時期の代表作の一つである映画「ピノキオ」に登場した、ゼペットじいさんの飼い猫・フィガロにフォーカスを当てた短編シリーズ「子ねこのフィガロ」(1946年)もまた、短編作品の中で人気の作品だ。
同作は映画「ピノキオ」で初めてアニメーターとして作品に参加した、チャールズ・オーガスト・ニコルズが監督を務めている。映画「ピノキオ」では、ゼペットじいさんの飼い猫だったフィガロが、なんとミニーマウスの飼い猫という設定で登場するから驚きだ。
同作はお風呂嫌いのフィガロがミニーマウスに無理やり体を洗われてしまうドタバタ劇から始まり、近所の野良猫たちとの間に起きるハプニングなどをコミカルに描いた物語。フィガロのご機嫌斜めな表情もどこか愛おしく、また不機嫌な姿は映画「ピノキオ」内でも描かれていた姿と重なる点もあるといった声も多いだろう。
ここでは2つの作品を紹介したが、配信中の6作品全てに共通して言えることは、美しい映像と音楽だ。不朽の名作が現在の技術とウォルト・ディズニー・スタジオ修復・保存チームらの努力によって完成した作品を時代背景と共に楽しみたい。
◆文=suzuki
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