

「まとふ」とアトリエシムラが共同ブランド「ヒカリヲマトウ」 草木染、手織り布を日常に

「まとふ」を運営するリューズテン(東京)と、染色家・志村ふくみさんの芸術精神を継承するアトリエシムラ(京都市、志村昌司社長)は今春、共同で「ヒカリヲマトウ」を立ち上げた。草木染の糸、手織りの布を使い、現代の日常に取り入れやすい洋服や小物を受注生産する相互作用のブランドを目指す。
京都の嵯峨野と東京に工房を持つアトリエシムラは「アトリエシムラ」で一点物の製品を販売するほか、ワークショップを開催して染織の美しさを伝えている。作り手は志村ふくみさんの物作りと精神性を受け継ぐアルスシムラで学び、地方で独自に物作りしている人も多いという。
まとふのデザイナー、堀畑裕之さんと関口真希子さんは10年近く前に志村さんに出会い、工房を訪ねるなど交流を続けてきた。共同ブランドのきっかけは、ふくみさんの孫の昌司さんから「アルスシムラの卒業生は10年で500人を超え、増え続けているが、反物の作家として活動できるのは一握りで、独立して織り続けるのは難しくなっている」と聞いたこと。何か力になれればと模索するなか、生地作りから参加して現代の形を提案できるよう、数年前から準備を進めてきた。

アトリエシムラは工房での物作りだけでなく、日本各地に在住する卒業生のネットワークを通じ、染色の材料となる植物を集め、糸染めや手織りの布を依頼している。「ファッションデザイナーが工芸の布を使って服を作るのではなく、学校の蓄積や作り手の力を生かし、共同体として物作りする。それぞれの強みを生かし、現代の生活に使われるデザインを作り上げていることで、新しい形の民芸になるのでは」と堀畑さんは話す。
製品として受注するのはまとふの定番となる長着とジャケットの2型、ショールとバッグ。使用する手織り布は洋服としてのエレガンスが備わるよう、絹糸の配合を調整してドレープ感のあるテキスタイルに仕上げている。色柄も洋服の見映えを配慮してデザインし、アトリエシムラとのコミュニケーションを重ねて色の調整を行い、合計8柄を制作した。光臨、雪光など、光から生まれる色の世界をテーマにしている。受注してから糸染め、手織りに取り組む。価格はジャケットで48万円から。

受注展示会は6月に京都や名古屋で開催し、東京は7月6日から草月会館で行う。独自の展示会に限らず、今後はギャラリーやセレクトショップなどでも行いたい考えだ。来年はパリ、上海のギャラリーでの展示を予定している。
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