中井和哉

「ONE PIECE」ゾロ「銀魂」土方十四郎…“剣士”キャラの魅力を“声”でグッと引き出す声優・中井和哉

2023.03.21 06:10
中井和哉

テレビアニメ「天国大魔境」が4月1日(土)からTOKYO MXほかでスタートする。この作品は「それでも町は廻っている」の作者・石黒正数が「アフタヌーン」で連載しているマンガが原作で、未曾有の大災害により崩壊した世界で“天国探し”の旅をするマルとキルコ、そして壁に囲まれた美しい世界で集団生活を送る謎に包まれた子どもたちの世界が描かれている。この作品にそうそうたる面々の声優陣が参加するが、中井和哉も稲崎露敏役で出演する。放送・配信を前に、中井のこれまでの活動、軌跡を振り返ってみたいと思う。

青二塾の入塾テストを受けて合格

中井は声優の仕事に興味を持っていたが自分がなれるとは思っていなかったという。公務員として働いていたが、青二塾の入塾テストを受けて合格。基礎から声優としての仕事について学んだ。

声優デビューは1995年放送のテレビアニメ「空想科学世界ガリバーボーイ」。翌1996年には「機動新世紀ガンダムX」のウィッツ・スー役のほか、「キテレツ大百科」「ゲゲゲの鬼太郎」「地獄先生ぬ〜べ〜」などに出演している。

大きな転換期となったのは1999年、「ONE PIECE」のロロノア・ゾロ役に決まったこと。中井が原作のコミックを読んで面白さに感動し、猛烈に演じたいと思ったくらい惚れ込んだ役。ゾロは両手に刀を持ち、3本目を口にくわえて振るう“三刀流”。世界一の剣豪を目指し、クールでストイックな性格だが、根は心優しい剣士でもある。オーディションでゾロ役を勝ち取り、まさしく中井の代名詞となる当たり役・ハマり役となった。ゾロがハマり役となったことで“剣士”の役のオファーが増えたという。

「銀魂」でも“剣士”役

2006年から放送が始まった「銀魂」では、中井は土方十四郎を演じている。真選組副長でプライドが高く、クールな性格。しかし面倒見が良かったりして、優しい一面も垣間見える。ゾロとは違うタイプだが、芯の部分では共通したものを感じることができる。2009年にスタートした「戦国BASARA」の伊達政宗役も、中井が演じる役の中で常に人気上位に入っており、“中井=剣士”というのはしっかりと定着している。

剣士ではないが、「炎炎ノ消防隊」で演じる“秋樽桜備”も面倒見のいい大隊長で、兄貴的存在。「青の祓魔師」の勝呂竜士は不良っぽい見た目とは裏腹に、真面目で努力家。同じく、兄貴肌だったりする。「血界戦線」のザップ・レンフロも“面倒見のいい”キャラということで、オファーする側もそういった共通点というか“求めているところ”があってオファーしているのだろう。

アニメの他に、ナレーターとしても活躍しており、「スッキリ」や「アッコにおまかせ!」「クローズアップ現代」(水曜担当)といった番組にレギュラー出演中。こちらではアニメとはまた違う一面も感じられるので、注目して声を聞いてもらいたい。

さて、「天国大魔境」の放送開始まで2週間ほど。キャスト発表時に中井自身が「ある意味ヒーロー的に登場しますが、その後の一筋縄ではいかない部分も含め、付き合っていくのが楽しみな存在」と語った“稲崎露敏”というキャラクターをどんなふうに演じてくれるのか楽しみだ。

TVアニメ「天国大魔境」あらすじ

2024年、世界は崩壊した。未曾有の大災害から15年。廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。

東京・中野で便利屋を営むキルコは、とある女性から謎の依頼を受ける。「この子を“天国”に連れて行って――」。そう言い残し息を引き取った彼女に託された少年、マル。彼は「“天国”には俺と同じ顔をしたやつがいるらしい」と言うがそれ以上のことは何も知らず、2人は“天国探し”の旅に出ることに。

一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたち。学園長、優しい先生達…。そこには日々豊かで穏やかな時間が流れていた。そんなある日、 “外の外に行きたいですか?”という謎のメッセージを受け取るトキオ。「ここより外の世界があるの?」初めて芽生えた疑問に戸惑うトキオはその出来事をきっかけとして、当たり前の日常に違和感を抱き始める。

なお、「天国大魔境」は地上波テレビ放送の他、ディズニープラスでも4月1日(土)夜10:00より世界見放題独占配信される。

関連リンク

関連記事

  1. 新垣結衣が語りに!“伝説の家政婦”タサン志麻さん夫婦に密着「たくさんの人の心にスッとしみこむはず…」<ふたりのディスタンス>
    新垣結衣が語りに!“伝説の家政婦”タサン志麻さん夫婦に密着「たくさんの人の心にスッとしみこむはず…」<ふたりのディスタンス>
    WEBザテレビジョン
  2. 東京03の超絶サクセスストーリー 全国ツアーだけで「1年食えるくらいはもらえる」
    東京03の超絶サクセスストーリー 全国ツアーだけで「1年食えるくらいはもらえる」
    WEBザテレビジョン
  3. <BLACKPINK>「あつまれ どうぶつの森」内に“BLACKPINK島”がオープン!MVのセットやステージを再現
    <BLACKPINK>「あつまれ どうぶつの森」内に“BLACKPINK島”がオープン!MVのセットやステージを再現
    WEBザテレビジョン
  4. 松井玲奈、大粒の涙…新型コロナ感染中の思い吐露「人生の中では一番苦しいぐらいの数日間」
    松井玲奈、大粒の涙…新型コロナ感染中の思い吐露「人生の中では一番苦しいぐらいの数日間」
    WEBザテレビジョン
  5. ジャニーズWEST中間淳太 “探偵”イメージの細身スーツで「小説現代」表紙に!推しミステリから自身の創作活動まで明かす
    ジャニーズWEST中間淳太 “探偵”イメージの細身スーツで「小説現代」表紙に!推しミステリから自身の創作活動まで明かす
    WEBザテレビジョン
  6. 瀬戸朝香、“なかなか良い感じ”7歳長女によるメイクSHOTに反響「優しくて自然な感じすごくいい」「娘さんお上手!」
    瀬戸朝香、“なかなか良い感じ”7歳長女によるメイクSHOTに反響「優しくて自然な感じすごくいい」「娘さんお上手!」
    WEBザテレビジョン

「その他」カテゴリーの最新記事

  1. 大谷翔平 鮮やか適時二塁打で自らの負けを消す 試合を振り出しに
    大谷翔平 鮮やか適時二塁打で自らの負けを消す 試合を振り出しに
    デイリースポーツ
  2. お米が高くて困る…親戚の米農家を手伝うのもアリか にしたん社長・西村誠司氏の人生相談
    お米が高くて困る…親戚の米農家を手伝うのもアリか にしたん社長・西村誠司氏の人生相談
    デイリースポーツ芸能
  3. 【寝穢い】はなんて読む?寝相が悪いという意味!
    【寝穢い】はなんて読む?寝相が悪いという意味!
    Ray
  4. 元大関増位山・沢田昇さんが死去 76歳、肝不全「そんな夕子にほれました」が大ヒット
    元大関増位山・沢田昇さんが死去 76歳、肝不全「そんな夕子にほれました」が大ヒット
    デイリースポーツ
  5. 大谷翔平 審判の判定にも泣かされた?低め&ハーフスイングとってもらえず本拠地大ブーイング 異例の熱狂ぶりに
    大谷翔平 審判の判定にも泣かされた?低め&ハーフスイングとってもらえず本拠地大ブーイング 異例の熱狂ぶりに
    デイリースポーツ
  6. 阪神 前川右京が1軍昇格へ ドラフト3位・木下も 岩貞、湯浅が2軍に合流
    阪神 前川右京が1軍昇格へ ドラフト3位・木下も 岩貞、湯浅が2軍に合流
    デイリースポーツ
  7. 阪神株主総会 男性株主「(藤川監督は)リーダーとして資質がない、参謀役のコーチを置くべき」と厳しい意見、チームは6連敗中
    阪神株主総会 男性株主「(藤川監督は)リーダーとして資質がない、参謀役のコーチを置くべき」と厳しい意見、チームは6連敗中
    デイリースポーツ
  8. 大谷翔平 リミッター解除で最速161キロ!663日ぶり先発で2度の160キロオーバー 本拠地が異例の大熱狂 1回1失点で降板
    大谷翔平 リミッター解除で最速161キロ!663日ぶり先発で2度の160キロオーバー 本拠地が異例の大熱狂 1回1失点で降板
    デイリースポーツ
  9. 大谷翔平 第1打席で異例の光景 マウンドから降りる→ベンチ前で慌ただしく打席準備→粘るも空振り三振
    大谷翔平 第1打席で異例の光景 マウンドから降りる→ベンチ前で慌ただしく打席準備→粘るも空振り三振
    デイリースポーツ

あなたにおすすめの記事