MLB、1試合で判定が「6回」も覆る“異常事態” 監督まで退場させたベテラン審判員がピンチに…
メジャーリーグで物議を醸す「誤審」問題。ロボット審判を採用したところ6回も判定ミスが…。

アメリカ・メジャーリーグ(MLB)で、今年から導入されたロボット審判ことABS(Automated Ball-Strike System)を巡り、ベテラン審判がピンチを迎えている。
【今回の投稿】1試合6回誤審の珍事。話題呼んだバックナー審判の険しい表情
1試合で6回覆る
問題となっているのは、MLBで長年審判を務めてきたCB・バックナー審判員だ。日本時間の28日に行われたシンシナティ・レッズ対ボストン・レッドソックス戦で主審を務めた同審判は、1試合で6回「ABSチャレンジ」を受け、全て覆った。
6回には2アウト満塁で1ボール2ストライクをコールしたが、打者のスアレスがチャレンジを要求。検証の結果ボールとなり、2ボール2ストライクとなった。続く投球もスアレスは見逃し、ストライクの判定。これにもヘルメットを2回叩いてチャレンジを要求し、ボールに変更された。
ハーフスイングを独断で決定
バックナー審判は6回の「ABSチャレンジ」を快く思っていたのか、8回に事件は起こる。
ボストン・レッドソックスのトレバー・ストーリーが2ストライクから、低めの際どいボールをバットを出しかかって、止めた際、同審判は塁審に確認せず、「スイング」を宣告した。
これに不服としてストーリーが激怒すると、コーラ監督が間に入って抗議。するとバックナー審判は同監督を退場させたのだ。
日本では導入未対応
今回問題となっているバックナー審判は、これまでにもたびたびストライク・ボールの判定が物議を醸しており、不満を持つ選手は多かった。ABSが導入されたことで判定の「不正確性」が出てしまった。
MLBではかつて誤審を繰り返すことで「MLB史上最悪の審判」とよばれた批判を受けたエンジェル・ヘルナンデス審判が、シーズン中に退職を余儀なくされている。バックナー審判についてもSNSでかなり批判を受けており、同じような道をたどるのではないかと見る声もある。
日本では現在のところABSの導入議論は出ていないが、このシステムも五輪とWBCでも採用されることは確実だ。仮に導入された場合、「1打席で何度も判定が覆る」という事態が発生するかもしれない。
審判にとってはかなりつらい出来事だが、「より公正な判定を行う」という意味では、致し方ないことだろう。
【今回の動画】1試合6回誤審の珍事
https://Twitter.com/CBoxSports/status/2038019886987804681
執筆者プロフィール
佐藤俊治。Sirabeeには2015年11月から参画し、月40本程度プロ野球関連記事を執筆中。YouTubeで発信する野球評論家ウォッチャーでもある。野球は高校からメジャーまで年間50か所以上で現地観戦。プロ野球の贔屓チームはなく、どこのチームのファンでもない。「あの選手、あそこに行ったんだ」という目線で見守っている。
(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治)
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