現役女子大生雀士・瀬戸麻衣、内気だった少女が麻雀プロになるまで「きっかけは『FF14』」
現役女子大生として学業と競技を両立しながら、プロ1年目に第8期桜蕾戦で2位、2年目にして麻雀最強戦2025「女流下克上決戦」で優勝を果たすなど、若手の注目株でもある瀬戸麻衣。元々は内気で友達付き合いも少し苦手だったという彼女がいかにして麻雀と出会い、プロの世界を志したのか。その意外な原点を振り返る。(前後編の前編)
――現役で大学に通いながらプロ雀士としても活躍している瀬戸さん。出身は新潟県だそうですが、大学進学で上京されたそうですね。
瀬戸 元々、絶対に東京がいいっていう気持ちがあったんです。地方は車社会ですけど、私は運転が怖くてできそうになくて。それに、東京って何でもあってすごそうじゃないですか(笑)。
――実際に東京で暮らしてみていかがですか?
瀬戸 めっちゃ楽しいです!例えば「美味しいラーメンが食べたい」って思ったら、調べれば無限に出てくるし、電車ですぐに行ける。思い立った時に何でもできちゃうのがすごいなと思います。地元だとコンビニに行くのも車で、電車は1時間に1本とかだったので……。
――人見知りな性格だそうですが、上京してすぐに挑戦したのはコンカフェで働くことだとか。
瀬戸 高校生の時から「アイドルみたいになりたい」と思っていたので、まずはかわいいネイルがしたかったんです(笑)。でもバイトもしないとなって悩みつつ、髪もピンク色に染めたかったし、フリフリの可愛い服も着たかったんですよね。それでコンカフェに。でも割とすぐ雀荘で働き出しました。
――コンカフェから雀荘への転職で何か変化はありましたか?
瀬戸 気がつけば常連さんだけじゃなく、新しいお客さんとも緊張せずに色々な人と喋れるようになったんです。ある時、お店の店長に接客を褒められたことがあって、「あ、自分は変わったんだな」ってその時に思ったと同時に接客が好きになっている自分がいました。
――人としても成長できた場所だったんですね。
瀬戸 昔は言葉の語尾をプツッと止めちゃう癖があって、目上の人に敬語をきちんと使えなかったんです(笑)。そういう社会性というか、人間性の部分を、お店の人たちに全部教えてもらいました。「5分前行動しなきゃダメだよ」とか、社会人として当たり前のことをちゃんと指摘してくれて。それもただ「ダメだよ」で終わるんじゃなくて、「次こうしよう」って解決策も一緒に教えてくれる、すごく良いお店でした。
――そもそも麻雀を始めたのキッカケは?
瀬戸 小中学生ぐらいの時、実家に雀卓があったんです。4人家族なので、ちょうど人数が揃うので家族麻雀から始めました。
――年頃の女の子が麻雀に興味を持つのは珍しい気がします。最初から楽しかったのでしょうか。
瀬戸 それが、全然楽しくなくて……。父親に言われるがままに牌を揃えているだけでしたね。役も点数も全然分からないし(笑)。
――楽しくない状態から、どうやって好きになっていったのでしょう。
瀬戸 当時好きだった『ファイナルファンタジーXIV』というネットゲームの中に、ミニゲームとして麻雀があったんです。それをやっていたら、父親がアドバイスをくれるようになって。当時は父親と喋る機会ってなかなかなかったので、多分お喋りできるのが楽しかったんですよね。それから麻雀自体もどんどん楽しくなっていった感じでした。
――お父様とのコミュニケーションツールになっていったんですね。そんな瀬戸さんがなぜプロの道に?
瀬戸 大学生になってから雀荘で働き出したんです。そこで一緒に働いていたコスプレイヤーに「若くて可愛いから絶対売れるよ!プロ目指したら?」って言わて、「あ、じゃあプロなろう」と。
――そんな軽い感じで!?
瀬戸 はい(笑)。キッカケは本当にそれだけでした。大好きな可愛い子に「なりなよ」って言われたらねぇ!(笑)
その夏に決意し、秋には試験に臨んだ。面接、実技、筆記の3つからなるプロテスト。当時の彼女は、雀荘の仕事に加え、客としても店に通い詰め、来る日も来る日も麻雀に明け暮れていた。その努力が実り、見事一発で合格を果たす。プロ入り後、彼女の名を業界に轟かせたのが、10代の女性プロだけが出場できるタイトル戦「桜蕾戦」だった。ここで、2大会連続で準優勝という快挙を成し遂げる。
▽瀬戸麻衣(せと・まい)2005年3月23日生まれ、新潟県出身。日本プロ麻雀連盟所属の現役女子大生プロ雀士。2024年に第40期後期生としてプロ入り。家族麻雀をキッカケに競技としての麻雀にのめり込み、大学進学を機に上京。プロ2年目ながら「桜蕾戦」で2大会連続準優勝を果たすなど、注目を集める若手の一人。おっとりした雰囲気とは対照的な“超攻撃型”の雀風を武器に、最年少Mリーガーを目標に掲げている。趣味はコスプレ。
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