『火垂るの墓』西宮のおばさん、雑炊のよそい方に衝撃走る 「大人になって気付いた」の声も…

2025.08.15 21:00
提供:Sirabee

『火垂るの墓』で西宮のおばさんの娘が頬を赤らめるシーン。おばさんの雑炊のよそい方の差に「大人になって気づいた」という意見が上がっている。

幼少期に鑑賞した作品を大人になって見返すと、印象がガラッと変わって感じられるのはよくある話。


ネット上ではたびたび、劇場アニメ『火垂るの墓』に登場する「西宮のおばさん」の雑炊のよそい方が話題となっている。



印象の変わる『火垂るの墓』


『火垂るの墓』

本日15日、『金曜ロードショー』にて『火垂るの墓』が放送される。


『火垂るの墓』が地上波で放送されるのはじつに7年ぶりのこと。さらに、今年の8月15日は終戦から80年という節目の年の終戦記念日であり、その注目度は非常に高い。


そんな『火垂るの墓』も、幼少期の鑑賞時と、ある程度の年齢になってから見返したときでは、ガラッと印象が変わって感じられる作品の代表格である。


中でも、空襲で母親を亡くした主人公の清太と、その妹・節子を引き取った親戚のおばさん、通称「西宮のおばさん」はその筆頭だろう。



「西宮のおばさん」って何だ?


序盤は清太らにも普通に接していた西宮のおばさんだが、徐々に厳しめの対応が目立ってくる。


たとえば、清太ら兄妹の母親の形見(衣類)を売り払って米に変えたり、母を恋しがって夜泣きする節子と泣き止ませない清太を怒鳴りつけたり、一向に働かない清太を見て「そんなに命惜しいねんやったら、横穴で住んどったらええのに」と言い放ったり...といった具合だ。


正直、記者も幼少期に初めて同作を観た際は「なんだ、このババア...」という嫌悪感しか浮かんでこなかった。やはり年齢が近いこともあって、清太たち目線で作品を鑑賞していたのだろう。


しかし、大人になって見返すと「おばさんの言うことも一理ある」と思えるようになってきたし、双方に悪い点があったことに気付かされる。


そもそも「戦時下」という極限状態にある人々の言動について、現代を生きる我々から「どちらが悪い」「どちらがクズだ」といった評価をつけること自体がナンセンスではある。


先に挙げた例は子供でも気づきやすい言動だが、西宮のおばさんのこうした振る舞いの中には「大人にならないと気づけない」ものも存在するのだ。



「大人になって気付いた」


その最たる例は、夕食の席でのおばさんの「雑炊のよそい方」だろうか。


西宮のおばさん、おばさんの娘、下宿人の男性、清太、節子の5人で食卓を囲むシーンでは、おばさんが各々の茶碗に雑炊をよそう姿が確認できる。


そして、娘と下宿人、そして自分の茶碗には米や具材をたっぷりよそい、清太ら兄妹の茶碗には、ほぼ汁しか入れていないのだ。


作中ではおばさんのこの振る舞いについて言及するセリフは一切登場しないが、それに気づいた清太が何かを思うような表情を見せたり、おばさんの娘が気まずそうに頬を赤らめながら雑炊を食べる様子が確認できる。


西宮のおばさんの立場からすれば「働かざる者食うべからず」の考え方であり、勤労奉仕する自分の娘と下宿人、そして全く働かない清太ら兄妹とで差をつけたくなる気持ちも理解できるだろう。


こちらのシーンの描写に対し、ネット上では「具の量が違うの、大人になって気付いた」「おばさんの娘が赤面してるの、そういうことだったのか...」といった声も上がっていた。


『火垂るの墓』を「何度も観た」という人でも、観るたびに新しい発見があるはずだ。



執筆者プロフィール


秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。


新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。


X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。


(文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)

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