＜あんぱん＞栄養失調の北村匠海”嵩”が餓死寸前に見た二宮和也“清”の姿そこで伝えられたメッセージに感動

2025.06.19 13:25

今田美桜が主演を務める連続テレビ小説「あんぱん」(毎週月～土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月～金曜の振り返り)。6月16日からの第12週「逆転しない正義」では、絵の才能を見込まれ宣撫班勤務を命じられた嵩(北村匠海)の様子が描かれた。(以下、ネタバレがあります)

第12週「逆転しない正義」

連続テレビ小説、第112作目となる本作は「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかしと小松暢夫妻をモデルにしたオリジナル作品。脚本は連続テレビ小説「花子とアン」、大河ドラマ「西郷どん」の中園ミホが担当している。

戦前、戦中、戦後と激動の時代を生きたやなせと、やなせと共に生き、彼をけん引し続けた“ハチキンおのぶ”こと暢が、あらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでの人生を描いた物語だ。

第12週は、中国福建省に上陸した嵩は宣撫班勤務を命じられ、健太郎(高橋文哉)と共に占領地の民心を安定させるための紙芝居を作ることに。二人が新作の紙芝居を作っては公演する日々を過ごす中、日本の敗戦は決定的となる。

同じころ、朝田パンは材料そのものがなくなり休業に追い込まれる。そして、子どもたちも勤労奉仕となり、のぶ(今田美桜)は生徒たちと働き手がなくなった農家の手伝いをしながら教壇に立つ日々を過ごす…といったストーリーだ。

19日放送の第59回で、銃撃された岩男(濱尾ノリタカ)は、嵩に「ずっと前から覚悟しちょった。リン(渋谷そらじ)はようやった。これでええがや」と言って息絶えた。

このことについて八木(妻夫木聡)は、リンは親の仇を打ったのだと嵩に告げる。というのも、リンの両親は日本兵に殺されたのだそうだ。

これを話した後で、八木は嵩に岩男の仇を取りたいかと尋ねる。そして、やり場のない怒りを爆発させる八木。初めて見る八木の姿に、嵩は立ちすくむのだった。

補給路が絶たれたことで食料難が深刻となる中、限界に達した嵩はとうとう地面に倒れ込み、野原に生えていたたんぽぽを食べ始める。

だが、そのたんぽぽすらも食べ尽くしてしまい、意識が遠のく嵩。そんな嵩の前に現れたのは、なんと父親・清(二宮和也)だった。

「こんな惨めでくだらない戦争を起こしたのは人間だ」「でも、人間は美しいものを作ることができる」と餓死寸前の嵩の頭の中で語りかける清。そして「父さんの分も生きて、みんなが喜ぶものを作るんだ」と説得した。

そんな中、目を覚ますと健太郎の姿が。健太郎が嵩に食料を与えると、嵩はそれを無我夢中で食べ、この日の放送は終了した。

今話の展開に視聴者からは「まさかの清！」「これがアンパンマンに繋がっていくのか…」「ここでヤムおんちゃんが言っていたことと話が繋がるとは」などの声が上がった。

◆文＝於ありさ