ナムグン・ミン“ジェハ”も見とれた…チョン・ヨビン“ダウム”魂の劇中演技に絶賛の声「目が逸らせなかった」「うま過ぎる」＜私たちの映画＞

2025.06.17 07:10

韓国で“演技の神”とも称される俳優ナムグン・ミンが主演を務め、“千の顔を持つ”と言われる実力派チョン・ヨビンが共演するドラマ「私たちの映画」の第1、2話が6月14日までに配信された。映画監督イ・ジェハ(ミン)の前に“余命宣告された患者”として現れた後、“新人俳優”として再度姿を見せたイ・ダウム(ヨビン)。彼女がオーディションのシーンで見せた劇中演技の見事さに、視聴者からも感嘆の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)

“千の顔を持つ”ヨビンが演じる難病患者と新人俳優

ドラマ「私たちの映画」は、2作目のジンクスに苦しむ二世監督・ジェハと、難病で余命宣告されながらも役者の夢を諦められないヒロイン・ダウムが紡ぐ物語。

映画界の巨匠を父に持つジェハは、父親の影から抜け出せず、デビュー作で大絶賛を受けて以降、新作を生み出すことができずにいた。そんなスランプに悩まされ約5年という長い空白期間を過ごしていたジェハの前にある日、ダウムが現れる。

最初はジェハの次回作の“アドバイザー”として2人は出会った。余命宣告されたヒロインを描く「白い愛」の脚本を書くため、ジェハは余命宣告された患者の気持ちを語れる人物を探していた。ダウムはその当事者として医師から紹介され、彼の前に現れた後、今度は“新人俳優・ダウム”としてオーディション会場に現れ、ジェハを戸惑わせた。

ジェハも目を奪われたダウムの“魂の演技”

難病患者として会ったときにはジェハに「患者のドキュメンタリーならともかく映画俳優は難しいかも」と話していたダウムだが、オーディションの場では俳優として「この役を演じたいんです、この余命宣告のある役を」と話し、一瞬で演技に没入していった。

ダウムが指定されたのは「白い愛」の中にある、余命いくばくもないヒロインが自殺しようとする男性を止めるシーン。別の場面でジェハが助監督に「死が迫る人間ほど生に執着する。それを表現したかった」と意図を語った場面だ。

演じるシーンを理解したダウムは、一瞬うつむいて役柄の感情に集中すると立ち上がり、目の前に座るジェハを真っすぐ見つめて涙を流しながらせりふを語り始めた。声が詰まるほど感情があふれ、まぶたや鼻にも赤みが差し、涙が幾筋も頬を伝う。

自分は望んでも手に入れられない“生”への渇望と執着を強烈に表現するダウムに、ジェハも目が離せない。ダウムの生への執着、そして演じるヨビンの強烈な演技力の両方を目の当たりにするシーンだ。

視聴者もくぎ付け「目が逸らせなかった」

遺伝性の難病を患い、幼い頃から死を身近に感じながら生きてきたダウム。そんな彼女が人知れず抱く悲しみ、落胆、怒り、焦り、諦め、ささやかな喜び、遠慮がちな期待…さまざまな感情を、「ヴィンチェンツォ」(2021年)の敏腕弁護士ホン・チャヨンや「グリッチ－青い閃光の記憶―」(2022年)の主人公、宇宙人が見える女性ジヒョ役で存在感を見せてきたヨビンが、表情豊かに体現していく。

劇中演技という二重構造も面白いこのシーン。ヨビン演じるダウムのすさまじい感情の高ぶりに、視聴者からも「作品の中で作品を演じるヨビンさんがめちゃくちゃいい」「チョン・ヨビンの繊細な演技が良過ぎて目が逸らせなかった」「ダウムの切実な思いが伝わってくる。チョン・ヨビンうま過ぎる」と驚きの声が続出した。

穏やかに時間が流れる中、静かに対話するジェハとダウムの空気感も何とも言えず詩的な「私たちの映画」。6月20日(金)に配信される第3話では、新人のダウムに「白い愛」の主演を任せるか迷う制作陣の姿が描かれ、ジェハとダウムの本格的な交流もここから始まる。

ドラマ「私たちの映画」(全12話)は、ディズニープラスのスターで毎週金・土曜に独占配信中。

◆文=ザテレビジョンドラマ部