バナナマン設楽、お笑いブームに乗り切れなかった“谷の時代”を語る 「お客さんの層が変わって…」

9日に放送されたポッドキャスト番組『バナナマンのバナナムーンGOLD Podcast』（TBS Podcast）に、お笑いコンビ・バナナマンの設楽統と日村勇紀がメインパーソナリティとして出演。かつて出演していたライブハウスで起こった変化について語った。

お笑いライブ中心の時代

かつて2人がまだテレビの仕事が無く、ライブを中心に活動していた頃について語る設楽。

「昔、ライブしかない時って、打ち合わせしてる時にちょっと上の先輩の人がテレビでのなんかの時の話をしてるのが、いいなぁと思ってた。『テレビのこれ出る時はどうする』って打ち合わせをしてる時に、こっちはライブの話をしてて『ああ、もう違う感じなんだなぁ』って。一緒にライブ出てたような人たちがどんどんそういう感じになって...」と、周囲の芸人が先にテレビで売れていったと話す。

日村も「ああ、めちゃくちゃわかるそれ。俺たち、それちょっと目の当たりにしてたところあるんだよね、一緒の人たちが、なんかどんどん金持ちになっていくの見てたもんね」と、当時の変化を振り返った。

人気芸人の登竜門「ラ・ママ」

ライブ出演の数をこなすのではなく、数々の人気芸人を輩出した東京・渋谷のライブハウス「La.mama（ラ・ママ）」で人気を獲得することに力を注いでいた2人。

「ネプチューンさんがラ・ママで一緒で、楽屋で『俺来週“いいとも”のワンコーナー出るんだよ』っていう話を聞いて。先に海砂利水魚が出てたから、『だったら健がこうやっていったほうがいいよ』っていうのと有田さんとかがアドバイスしてるのを見てて、『ああ、“いいとも”出るんだ...』って思ったのをすっごい覚えてる」と、当時の様子を語る日村。

設楽も「あの辺はもう先頭を走る感じになるんだよね。だからいわゆる“ボキャブラ”ブームの時にネプチューンさんとか海砂利水魚（＝現・くりぃむしちゅー）、あとはそれこそ爆笑問題さんとか、みんなわーって出ていったけど、アイドル人気ナンバーワンって言ったらネプチューン。今で言うアイドルグループと引けを取らないくらい、アイドル的な人気だったよね。本の表紙とか、歌出したり...」と、ネプチューンをはじめとする『ボキャブラ天国』でブレイクした芸人たちの名前を挙げた。

自分たちは「谷の時期」

一方、自分たちのライブでは会場の席が埋まらないこともあったと話す設楽。

「なんかこう、ブームというか、ライブ自体がもう山あり谷ありでね、俺らがやってた時期はちょっと“谷の時期”みたいだった、お客さんが満杯になりません。ラ・ママってでもね、じつを言うと常にいつも満員なのよ。色んな人が出るから固定客もいるし、出る人によってファンも連れてくるから。基本は狭いライブハウスなんでパンパン。だけどそれが『あれ、ちょっと少なくない？』みたいな...」と、自分たちが出演していたある時期は、お笑いブームの“谷”だったと語った。

「あそこにみんな集結してたもんね」

続けて設楽は「そういう時期からちょっと経つと、さっき言ったような人たちの、ボキャブラブームの夜明け前みたいな感じになって盛り上がっていくんだよね。お客さんがまたパンパンに入りきれないくらい集まってきて。で、（ブームが）爆発した時って全然普段と変わっちゃって、うちわ持ってくるお客さんがいたりとか、今でいうスケッチブックみたいな紙に書いてなんかやるみたいな、お客さんが変わっちゃったんだよね。それが衝撃的だった」と、再び訪れたお笑いブームで、客層が大きく変化したと語る。

人気の火付け役の芸人たちはその後“ボキャブラ世代”と呼ばれることに。

日村が「そうそう、それがまんまボキャブラのメンバーになっちゃうから。本当に、ラ・ママ（で過ごした時代）ってそういう時間だったんだねって、今でも思う」と振り返ると、設楽は「いや本当」と頷きつつ、「あんなライブはないよね。（いまは）もういろんなところでライブがあるし。あそこにみんな集結してたもんね」と、当時の「ラ・ママ」メンバーの特異さについて改めて言及した。