

志尊淳、役作りへの徹底ぶりがすごい…これまでの出演作から俳優としての魅力を探る

甘いマスクと高い演技力で、これまでさまざまな役柄をこなしてきた俳優・志尊淳。最近は、恋愛ミステリードラマ「恋は闇」(毎週水曜夜10:00-11:00、日本テレビ系)にも出演し、危険な香りが漂う週刊誌のフリーライター・設楽浩暉を魅力的に演じている。本記事では、そんな志尊のこれまでの経歴を振り返りつつ、彼の俳優としての魅力や役への向き合い方について深掘りしていく。
戦隊モノや朝ドラへの出演で注目を集める
志尊が芸能界入りを果たしたのは、ワタナベエンターテインメントに所属する若手男性俳優集団・D2に加入した2011年。同年に舞台「ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン」で俳優デビューを飾ると、その後数々の映画やドラマに出演するようになる。
そんな志尊が世間から注目を集めた作品は、スーパー戦隊シリーズ第38作目「烈車戦隊トッキュウジャー」(2014年、テレビ朝日系)。本作で主演を務めた志尊は、当時まだあどけなさが残るビジュアルで明るく前向きなライト少年(トッキュウ1号)を元気いっぱいに演じ、お茶の間の主婦や子供たちから人気を博した。
2018年には連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合ほか)にも出演。ゲイの美青年役という独特なキャラクターに挑戦し、当時視聴者に大きなインパクトを残す。他にも、ドラマ「きみはペット」(2017年、フジテレビ系)では謎の“ペット志望”のイケメン男子・モモを、映画「帝一の國」(2017年)では主人公・赤場帝一(菅田将暉)の補佐として愛嬌たっぷりな振る舞いをする榊原光明などを演じ、キャリアを積み重ねていった。
そして、ドラマ「女子的生活」(2018年、NHK総合)では第73回文化庁芸術祭テレビドラマ部門放送個人賞を受賞し、2019年には第43回エランドール賞の新人賞・TVガイド賞に輝いている。
世界観を崩さないよう原作キャラを忠実に再現
イケメン俳優として、数々のドラマや映画でバラエティー豊かなキャラクターを演じ分けてきた志尊。“漫画から飛び出してきたようなビジュアル”を武器に、コミック原作の作品にも多数出演し、それぞれのキャラクター像を忠実に再現してきた。
例えば、南波あつこのコミックを実写化した映画「先輩と彼女」(2015年)では、主人公・都築りか(芳根京子)が恋する先輩・美野原圭吾を熱演。志尊から放たれるやわらかい雰囲気や、ヒロインに見せる“ツンデレ”な一面は、まさにコミック通りのキャラクターと言えるだろう。
また、福山リョウコ原作による実写映画「覆面系ノイズ」(2017年)では、歌うことが好きなヒロイン・ニノ(中条あやみ)に思いを寄せる男子高校生・ユズを演じた。志尊は“どこか不器用で自分に正直になれないキャラ”を甘酸っぱい演技で表現。自身の演じるキャラと真摯に向き合ったようで、以前インタビューで「ビジュアル面や所作についても原作を見て研究をして持ち道具や衣装、衣装の着こなし等に細くてもディテールを持たせてその世界観にはまるよう常に心掛けています」と語っていた。実際に作中で披露する志尊の演技からは、原作キャラのイメージを崩さないための努力がうかがえる。
さらに、志尊の原作への忠実な再現度は、おおのこうすけの原作コミックを実写化したドラマ「極主夫道」(2020年、日本テレビ系)でも発揮されている。志尊が演じたのは、元極道の専業主夫・龍(玉木宏)の元舎弟・雅。龍からビンタをされたり、喫茶店店員のゆかり(玉城ティナ)に片思いをするも塩対応されたり…と、少し不憫でおっちょこちょいな役を愛らしく演じている。
持ち前の端正なビジュアルを武器に、実写版で原作キャラクターを忠実に再現してきた志尊。ツンデレ年上男子や恋するバンドマン、元極道の舎弟…など、さまざまな役どころを変幻自在に表現できるのは、志尊の魅力の一つだろう。
映画「52ヘルツのクジラたち」で見せた役への覚悟
違和感を感じさせない志尊の高い演技力は、自身が演じる役柄への強いこだわりや思いが関係しているのかもしれない。中でも、彼の強い思いが顕著に表れていたのが映画「52ヘルツのクジラたち」(2024年)だ。
2021年に「本屋大賞」を受賞した町田そのこの同名ベストセラー小説を、杉咲花主演で映画化した本作。東京から海辺の一軒家に移り住んできた貴瑚/キナコ(杉咲)の喪失と再生を描いており、志尊はかつて彼女を絶望から救い出したトランスジェンダー男性・安吾を演じている。
過去に「女子的生活」でトランスジェンダーの役に挑戦したことがあったからこそ、“生半可な気持ちでは受けられない”と、当時オファーがきた際には葛藤もあったそう。しかし、成島出監督の作品作りへの思いを聞き、覚悟を持って演じることを決めた。
撮影にあたって、トランスジェンダー当事者である俳優に監修に入ってもらい、誤解を招く表現にならないよう全てのシーンやせりふを二人三脚で作り上げたという。その結果、志尊が演じる安吾は非常にリアリティーのある人物に仕上がっており、話し方や表情からも安吾の“優しい人柄”や“影の部分”などが伝わってくるほど繊細な演技を披露していた。
実際に、共演した杉咲もメディアのインタビューにて「アンさん(安吾)を見ているとそこで起こっていることが真実としてしか捉えられない自分がいて、それだけ志尊くんがアンさんという人物に身を捧げたのだと感じました。その姿に涙が出たし、どれだけの覚悟を持って安吾という役を引き受けたんだろうと考えるだけで、頭が下がる思いでした」と、志尊の役に対する向き合い方を絶賛している。
今後も、徹底した役作りによって生み出される志尊の名演技に注目していきたい。
なお動画配信サービス・Huluでは、志尊が出演する「恋は闇」「烈車戦隊トッキュウジャー」「先輩と彼女」「覆面系ノイズ」「極主夫道」などの作品を見放題配信中(※「52ヘルツのクジラたち」はレンタル配信)。
◆文=林ゆう
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