

<PJ ~航空救難団~>内野聖陽“宇佐美”の娘・吉川愛“勇菜”、地獄の訓練に同行して「自分の限界を知る」の本当の意味を痛感

内野聖陽主演、航空自衛隊全面協力のドラマ「PJ ~航空救難団~」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系/TELASA、Tverにて配信)。5月15日放送の第4話では、卒論の為の取材で訓練所に来ている教官・宇佐美(内野)の娘・勇菜(吉川愛)が過酷な山岳訓練に同行。かねてから父が言っていた「限界」と「もうムリ」は違うということを痛感する出来事となった。(以下、ネタバレ含みます)
「人命救助最後の砦」のPJを目指す学生たちと教官の群像劇
「PJ」とは、“パラレスキュージャンパー”の略。海上保安庁や山岳救助隊など、どの組織でも救助不可能と判断された場合に出動する究極の救難隊のことで、「人命救助最後の砦」とも言われる航空自衛隊の航空救難団だ。
本作は、航空自衛隊小牧基地を舞台に、救難教育隊の主任教官・宇佐美誠司(内野)と7人の学生たちが織りなす群像劇、そしてPJの過酷な任務の様子を、リアル且つ壮大なスケールで描いていく。
家族より他人の救助を優先する父に反発
勇菜は宇佐美の娘だが、彼女が幼い頃に両親が離婚して、現在は母・真子(鈴木京香)と2人で暮らしている。彼女は父に対して、家族をほったらかして他人を救助していることが理解できないでいた。
現在、大学4年生の彼女は卒論のテーマに「航空自衛隊」を選んだ。離婚前も仕事優先でほとんど一緒に暮らせなかった父、「自分たちを捨てて」小牧基地に行ってしまった父…そんな父を理解したい、父の世界を知りたいという想いがあり、このテーマにしたようだ。
小牧基地に取材にやって来た勇菜は、あまりにも過酷な訓練を見て、ドン引き。教官には絶対服従、パワハラやしごきにしか思えないやりすぎな訓練内容、訓練生たちの自己犠牲の精神…すべてが時代錯誤で、自分の世界とは違いすぎる。取材を始めた当初は、父の言動やスパルタ訓練を全く理解することができなかったが、次第に父がどれだけ学生たちの力になっているのかを知るようになり、若干ウザいアツさも受け入れられるようになってきた。少しずつ父への反発心は薄れてきたが、素直になれず、相変わらずつっけんどんな態度をとってしまう勇菜だった。
“限界”の本当の意味を知りたくて訓練に同行
これまで様々な訓練を取材してきた勇菜は、山岳総合実習にも同行することに。これは、30kgの荷物を背負って山の中で要救助者を捜索し、救助後に予定時刻までにヘリコプターに収容しなければならないという訓練。2日間に渡って行われ、夜は山でテントを張って過ごし、口にできるのは2リットルの水だけ、しかも許可が出た時のみ可能という、これまでとは比べ物にならない過酷さだ。
素人の勇菜がついてこられるわけがないと判断した宇佐美は、「訓練の邪魔になる」と認めなかったが、「どうしても取材したい」と土下座までして懇願する彼女の熱意に折れ、「邪魔になったら容赦なく帰らせる」という条件つきで、同行を許可したのだった。
勇菜がこの訓練に同行を望んだのには理由があった。以前、宇佐美に訓練生を過度に追い込む理由を尋ねたところ、「自分の限界を知るため」と答えが返ってきたことがある。「限界くらい自分で分かってると思うけど」と言う彼女に、宇佐美は「オマエが言ってるのは“もうムリ〜”ってヤツで、それは“限界”じゃない」と諭したが、彼女はその違いが理解できなかった。父の言う“限界”とは何なのかを知りたくて、見届けたかったのだ。
どこかレジャー気分の勇菜…
訓練当日、用具の準備をする沢井(神尾楓珠)のところにやってきた勇菜は、どこかハイキング気分…。用具の準備をしている沢井(神尾楓珠)のところにやってきて、登山用に新調したファッションを「どう?」と自慢し、30kgの荷物をおためしで背負おうとして「重い、何コレ」とキャッキャとはしゃでいた。
だが、はしゃいだ気持ちは、訓練開始の集合時間で吹き飛んだ。訓練生たちは時間に1分遅れたペナルティで、30kgの荷物を背負ったまま腕立て伏せを10回させられたのを見て、彼女は言葉を失った。
宇佐美は彼女に「足手まといになったら、すぐに下山させる」と再び釘を刺し、訓練がスタートした。進むペースは思ったよりゆっくりとしており、これならついていけそうだと勇菜は思った。そして、進みながら教官の仁科(濱田岳)から隊列の並び順が役割や能力で決まっていることなどの説明をうけた彼女は「何かアベンジャーズ感ある!クリアできそう」とまだレジャー気分、ゲーム感覚が抜けていなかった。
だが、進むごとに状況は厳しくなり、体力も削られていく。出発から2時間…勇菜は湿った地面と太い丸太に足を取られ、転倒してしまった。宇佐美は、なかなか起き上がれない彼女を見下ろしながら「登るなら立て」と命じた。必死で立とうとするが思うように体が動かなくなってきた彼女に「もうやめとけ」と言う宇佐美。だが勇菜は「まだ行けます。私は最後まで見届けたいんです!」と荒い息で答え、気力を振り絞って立ち上がった。
若干遅れながらも何とかついてきた勇菜は、乾ききった喉を潤わしたくてバッグの中の水筒をあさった。それを見た宇佐美は、「水なら見てないところで飲め。アイツらは飲まず食わずでやってんだ」と咎めた。彼女は陰に隠れて浴びるように水を飲みながら、必死で崖を登っていく訓練生たちを見ていた。父の言っていた“限界”の意味が分かってきた。
経験を通して成長
だが、ほぼ絶壁の崖を前に、彼女はリタイヤするしかなかった。「まだ大丈夫!」と言い張った勇菜だったが、根性論では乗り切れないことがある。「訓練の邪魔になったら帰る」、それが同行の条件だ。「最後まで付いて行けると思ったんだけど…」。勇菜は悔しさをにじませながら下山することにした。
その時、崖を登ろうとしていた沢井と目が合った。彼は「ナイスファイト!」と勇菜にサムズアップして、ここまでの努力を讃えた。沢井は今朝も、レジャー気分の勇菜を咎めることなく、むしろ「ついてくるなんてすごい」と伝えていた。そして今も「素人にはムリ」と否定するのではなく、チャレンジ精神を認めてくれたのだ。勇菜は、諦めなければならない悔しさ、ついていけると思った自分の甘さ、そして、限界と戦いながら前進する訓練生たちに心を動かされるなど様々な感情が渦巻き、涙が止まらなかった。そして、大きな声で「ありがとうございました!」と言って深く一礼し、仁科に連れられて山を下りた。
基地に戻ってきた勇菜は母に電話し、リタイヤしてしまったが行って良かったと伝えた。「1人ではできないことも仲間となら超えられるのかも」と考えるようになり、また、父の世界は普通ではないし、父もマトモではないが訓練生たちには必要な存在なのだと知ることができたのだと語った。そんな娘に真子は成長を感じるのだった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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